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彼女がわかるまで絶対やめない  作者: ほのぼの日記
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浮気

 突然ですが、私猫野夏希は学校の同級生の吉野澪と付き合っています!

 なので、澪のことは諦めてください。

 PS 今とても幸せなので。



 そう書かれた手紙をこともあろうか、付き合っている張本人である私、吉野澪に渡してくるほど彼女、そう恋人の猫野夏希はおっちょこちょいであった。

 その手紙を帰ろうとしていた私は下駄箱の靴入れから発見し、問い詰めるべく彼女と教室まで戻ってきていたのである。


「はあ……」

「えっと……あはは……」


 しばしの沈黙が流れた。その静寂を断ち切ったのは私だった。

 私は我慢ならなくなって、まず手始めにこういった。


「それで、誰に渡すつもりだったの?」

「えっと、それは……」


 まあ内容から察すると、昨日うっかり教室に忘れ物を一緒に取りに戻った時に聞いてしまった隣のクラス男子数人が私へのアピールをしようかということをグループで話していた。だからたぶん、そのことへの牽制のつもりだったのだろうけど。


「このことは二人だけの秘密って言ってあったよね」

「でも、澪は人気者だし、運動神経抜群。スタイルもいい。人当たりも良くてみんなから好かれているから……」

「こういうのは世渡りがうまいって言って、誰にでも愛想よく振舞っているわけじゃないし、相手の好感度なんていちいち気にしてないから平気だって言っているのに」

「でも、でも。そんなこと言っても心配になるんだもん」

「はあ~~」


 私は大きなため息をついた。

 彼女が私のことを高く評価してくれているのはよくわかる。だけれど、私が彼女のことをどれだけ好きかをわかっていないのだ。

 というか、普通の恋愛がしたいならばそもそも女の子と付き合うわけがない。

 私の愛情表現が足りないからだろうか。

 ならば。


「じゃあ、キスしよっか」

「えっ!!??」

「心配にならないように、安心材料が欲しいんじゃない?」

「えっ……いや、したいけど。でも。学校だし……それに……恥ずかしい、から」


 急激に顔を赤らめ、ほっぺに手を当てる彼女。なんて可愛らしいのか。短く切られた髪の隙間から見える耳まで真っ赤だ。


「じゃあ、しない?」

「する!!」


 即答だった。

 躊躇いはどこへやらで、意を決したように近づいてくる。

 どうやら彼女からしてくれるらしい。たまにはこういうのもいい。

 私は静かに眼を瞑る。

 高校二年生の夏、私は始めて夏希からキスをされる。


「んっ」

「自分からするの好きになった?」

「こういうのもいいかも。でもちょっとなれないかな」

「ん~~。私もしたくなったかも」

「うえっ!?」


 相手からというのも良かったが、やはり私は自分からというのが捨てられないらしい。

 私は夏希を机に押し倒し、キスを迫る。


「ちょっと、待って!」

「うん。どうかした?」

「ほ、放課後なんだし、家、そう家行ってからね」

「そうね、その方が人目も気にしないで良いし、いろいろできるものね」

「い、いや、そういう意味では……」


 ぼっとまた夏希の顔が赤くなる。私も知っている。私自身歯止めが効かなくなるということがあることも。それもこれも彼女が悪い。そう思うことで私は毎回、彼女とイチャイチャしている。

 だけれど、これでも彼女は私の浮気が心配なようで、今日はもっとすごいことをしなくてはいけないかもと、私は内心そんなことを考えながら彼女と家へと向かうのだった


読んで下さりありがとうございます。

筆者が百合に飢えて描いた作品です。なので、不定期更新になります。

情景描写を極力減らし、会話文だけでも成り立つようにしてあります。よく言えばマンガみたい。悪く言えば浅く薄い。そんな感じに仕上げているので、小休憩にでもキュンキュンしてもらえたらと思います。


感想、コメント、ブクマなどしていただけたら、更新頻度が上がるかもです。また読んでいただけると幸いです<(_ _)>

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