特別室 【Yパパ】
「菜須さん、緊急入院の患者様の担当をしてもらうわね」
突然指導看護師さんに言われました。看護学生に緊急入院の患者様の担当を任せて良いのだろうか?
「緊急入院の患者様の担当ですか?」
不安に思いながら確認してみる。
「初診の患者様じゃないから大丈夫じゃない? 以前にも入院されたことあるから」
サラリと告げる指導看護師さん。
「はい、しっかり看護させていただきます」
「それじゃあ、特別室のベッドを持って救急外来にお迎え行くわよ」
指導看護師さんに言われベッドを持って二人でお迎えに行き、救急外来の看護師さんと引き継ぎを行う。
「総合内科病棟から迎えに参りました。看護学生菜須と指導看護師の桃谷です。引き継ぎをお願いします」
教えられた通りに、手順通りに引き継ぎを勉強させていただくよつ葉。
「患者様はK. Y様、男性 病状は○○で現在、点滴処置にて経過観察中です。よろしくお願いします」
「畏まりました。引き継ぎありがとうございました」
Y様のベッド移動から、救急外来のベッドから特別室から持ってきたベッドへと移す。
「いちにのさん!」
Y様は救急外来から、総合内科病棟の特別室へと入院が決まりました。
引き継ぎを終えて指導看護師さんとベッドを押しながら総合内科病棟まできて、特別室へとベッドを入れてベッド固定をして、看護記録をチェックして点滴落下の確認をする。
「Y様、またよつ葉が担当させていただきますね」
「よつ葉ちゃん、よろしくね」
「少し眠ってください。たまに様子見にお部屋に来ますから」
「ありがとう」
「眠れそうですか? お薬処方してもらいましょうか? 少しでもY様が穏やかになれる方法をとりましょう。診察してもらった方が安心できますか?」
「このまま少し眠ってみます。夜中に寝れなかったらお薬処方してください」
「はい、わかりました。そうしましょう」
緊急入院となったY様。心配事が多く疲れてしまって入院となりました。
眠れるまで傍にいて不安を取り除くように努力するよつ葉。
手を握り、何気ない会話を心がける。暫く続けていると規則正しい寝息が聞こえてきた。
そっと病室を出て目の前のナースステーションで看護記録を書き足す。
看護記録の患者名を指でなぞりながら「Y様元気になってね。いつか父娘デートしようね」と呟く。
こうして少しずつ勉強して学んでいる。少しでも良い看護をしてあげたい。そう思い毎日頑張る。
さぁ、Y様の様子を見てこなくちゃ。
「Y様の病室、見回り行ってきます」
指導看護師さんに行き先を告げてナースステーションを出る。
控えめにノックをして扉を開ける。
よく寝ている様子に安堵する。触診で脈拍を計り、熱を確認すると微熱がありそうな様子。
アイスノンを取りに行くよつ葉。
枕をアイスノンにそっと取り替えるよつ葉。
それで経過観察することになった。
Y様、ゆっくりしてね。
また、見回りに来ますね。




