綺麗なものをみたよ
「うーん…。じゃあ、お願いしようかな…?」
だって気になるし。怖いけど
颯真があんなに驚くのも珍しいからね
でも見た後、後悔しないかな…?
それに水の中だし…。息できないよなぁ…
「じゃあ行こっか! 沙羅先生ー、手伝ってもらえますー?」
「膜造ればいいの?」
「そうでーっす!」
膜!? 水の中で息が出来るようになるの?!
え、すごい! よくわかんないけどすごい!
「だいぶ深いから強度強めにしといてください!」
「もうしたわ。ほら雨音、中入りなさい」
うわー…、強いていえば巨大なシャボン玉に似てる…
入れって言われたけど、うーん…。
どうやって入ればいいのかな? 普通に入ったらわれない?
とりあえず、入ってみよう…
「よし、入ったね? じゃあそのまま歩いて、水の中にボチャンして?」
うん、とっても不思議な感じ
水の中っぽいけど、全然苦しくないし…
水の中って泉の中だよね?
ゆっくり入ろーっと
「…! すごい…!!」
めちゃくちゃ綺麗!! というか深いなぁ
「どう? すごいでしょ?」
あれ、いつの間にか流李さんが横に…
手繋がれたんだけど、そのまま潜るの?
というか、流李さん何もせずに入ってる…
なんか怖いよ!!
「ちょっと深いから、待っててね。そろそろつくけど」
普通に喋ってる流李さんがすごい…
今更気づいたんだけど、人魚がいっぱいいるー
ここだけなんか全く違う世界だね
ファンタジーみたいな感じかな?
「ほら、あれだよ。見えるかな?」
なんか花みたいなのがいっぱいある…
本体ってどこにいるのかな?
あれ? 花がいっぱいある所の真ん中に人の形したなんかがある…
って、よく見ればあれ流李さんじゃない!?
え、なんで?! だって流李さん隣にいるのに!!
「ふふふ、びっくりした?」
「び、びっくりした…。なんで…?」
「あれがね、私の本体。私の身体だよ。雨音さん達は驚かないと思う。私幽霊なの。ここの守り神の蛇樂様への生贄として沈められた…。もう何百年も前の話だよ。蛇樂様が私に一目惚れしたんだって。おかしいでしょ?」
流李さん、笑って言う事じゃないよ…
そっか、流李さん幽霊だったのか…
なんとなく納得した。だから身体冷たかったんだ
守り神が一目惚れとかあるんだね。初めて知ったよ
「あれ? 一目惚れって事は…」
「うん、私の旦那様。私、許婚いたのにね。引き離されちゃった。もう諦めたけど」
許婚なんかいたんだ…、すごいなぁ…
それにしても、本体の流李さん眠ってるみたい
今にも起きてきそうなくらい綺麗なままだ
あ、だからか。流李さんが綺麗なままだよって言ってたのは
「そろそろ戻ろっか」
「うん」
なんだかここから離れるのがもったいない気がする
それくらい景色が綺麗
息が続かなくなるから、ずっとはいれないけど
時々なら来たいなぁ
『昔の話をしたのか。珍しい事もあるんだな』
「蛇樂様が私と許婚を離したって話をね」
『まだ根に持っているのか…』
「当たり前じゃん」
仲良いんだなぁ
まあとりあえず、外には出たし、そろそろ帰ろうかな
つーちゃん、明日来てくれたらいいなぁ…




