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あだ名について考えよー

「みとちーん、飴ちょーだーい」

「いや、無理、死ね」

「そこまで言わなくてもっ」


あー、またやってるよ

あそこも仲良いなぁ…


ども、一通りすべき事は終わった問部です

相変わらず美都、颯真ペアは飴の取り合いやってます


「そーちゃーん」

「んぉ、てんちゃん」

「飴ならこっちにもあるから」

「「え、まじ!?」」


沙羅姉の言葉に反応したのは颯真だけじゃなく美都まで

そんなに飴が好きなんだなぁ…

おや?あっちは?


「ゆーちゃん、ゆーちゃん」

「んー、なになに?」

「これとかどう?こんなんとか」

「あ、いいねー、でもこうしたらもっといいと思う」

「あ、確かにー、これいいね」

「ねー」


優奈、弥生ペアはイタズラを考えているのかな?

なんかちょっと地味に怖いけど…


「……Zzzzzzzzz」


あそこで丸まってねてるのはつっきーか…

よく寝てるなぁ…


「んで、これはこーなってー」

「は?こう?」

「だから違うってー」


あれは智くん、きょーちゃんペア

向こうは向こうで勉強してるみたい


「………」


つーちゃんは紅茶飲みながら本読んでる。


『雨音、クッキー食いたい』

「小鞠もーっ」

「はいはい…」


そして私は机の上に置いてあるクッキーを小鞠に渡して、自分も一緒にクッキーを食べた。


今日もとても平和に時間が過ぎていく

逆に退屈過ぎるくらいだ

何かおもしろいものはないかな…


「雨音ー、雨音ー」

「ん、どうした小鞠」

「どうしてみんな名前バラバラなの?違う名前がついてるの?」

「………?」

「あー、あだ名の事ねー」


聞かれた事がいまいちよくわからなかった私が困っていると沙羅姉が助けてくれた


「あだ名って…、あのあだ名?」

「他に何があんのよ」

「あ、そっか…」


あまり理解力がない頭ですみませんね

あだ名かー、考えた事なかったなー…


「なんのはーなしー?」

「あだ名のはーなしー」


颯真がふよふよしながら話しかけてきた

それを小鞠が掴んだ


「ほあ!?」

「ぬのーっ」

「ちょ、待って!!布じゃないよ!?」


いやー、不憫だなぁ…

なんだか悲しくなってきたよ…


「ほらほら小鞠、布は掴んじゃダメだぞー」


私の肩に肘をおきながらすごくニヤニヤしてる美都が1匹

この2人は幼なじみらしいけど…

うん、確かに仲良いな


「みとちん!?布じゃないからね!?」

「そう、うるせぇ、血ぃ吸うぞ」

「え、止めて…」


ほんと仲良いなー…

ん?あれあれ?


「なんの話してたっけ?」

「あだ名の話でしょ」

「おー、それだー」


いやー、助かった助かった

最近記憶力が…、もう年かな?


「とりあえず、一番珍しいあだ名つけてるのはそうだよな」

「え、俺?」

「あー、確かにー」


そしていつの間にか美都の横に優奈が立ってる

いつもの事だけど、普通驚くよね


「あ、あれ?風見っちいつからそこに?」

「美都の近くに私ありってねー」

「そしてゆーちゃんあるところ私ありってー」


んで、優奈の後ろから弥生が顔を出した


「よーさんいつからそ…」

「んー、さっきかなー?」


弥生がかぶせ気味に答えた

いつもいつも優奈と弥生には驚かされる

双子じゃないのにいつも一緒に行動して、息もぴったり

妖怪だからとか?

……そんな訳ないか


「やっぱりそーちゃんが一番あだ名変わってるわね」

「うーん…、そう?てんちゃん」

「えぇ」

「よーし、じゃあそうちゃんが呼んでるあだ名を調べてみよー!!」

「いいねー」


ここでも優奈と弥生がノリノリで進めていく

まあいつもの事なんだけど


「んー…、1人1人聞いていく方がいいかな?」

「かなー?」

「んじゃー、まずは雨音からー」


そして勝手に話を進んでいく

まだ聞くとか決めてないじゃーん…


「おんちゃん」


なぜ?

すごくキリッとした顔で言われたよ


「次ー、……、菜月!!」

「なっつちゃん」

「食い物かっ」

「雨音ナーイスつっこみー」


いや、褒められても嬉しくないんだけど…


「じゃあじゃあ、きょうちゃんは?」

「きょたろー」

「なぜ!?」


やっぱり颯真はおかしなあだ名しかつけないな…

頭どーなってるんだろ?


「……………(考え中)、智輝は?」

「かげちゃん」

「なんかほんとの影みたいな名前だね」


あ、確かにそうかも

影が薄いわけじゃないんだけどね

どっちかというと普通?


「つっちゃんは?」

「つばっさん」

「なんかポ〇モンみたいー」


あ、ほんとだ。鳥のやつだ

あのいつまで経っても主人公が10歳のままというアニメだ

あれまだやってるのかな?


「んー、じゃあこまちゃんは?」

「う?小鞠?」

「そうそう、こーまちゃーん」


さぁ、颯真はどんな答えを返してくれるかな?

意外にそのままだったりして


「まりこさま!!」

「「「なんで!?」」」


予想と違った答えを返されたからか、優奈と弥生まで私と一緒の言葉を発した。


「えー?なんとなく…。な、まりこさま」

「うー?」


小鞠はよくわからないという顔をしている

そりゃ変なあだ名を付けられてもあんまりねぇ?

わかった方がすごいと思うよ、いろいろと


「なんか他の人のも聞きたくなってきたー」

「今はあいともいないから好き放題できるしねー」


いや、あんたらはいつも好き放題やってるじゃん

あいちゃんいるかいないかなんて関係ないじゃん


「よーし、じゃあ他の人にも聞いていく事にしよー」

「そだねー」


あ、他のところにも行っちゃうの?

今度は誰が優奈と弥生の餌食になるのかな?


「うーん…、誰がいいかなー?」

「うーん…、そうだなー…」


お?なんかそろそろ決まりそう?

誰でもいいけどせめてこっちにはこないでほしい

だってあまりあだ名とかつけてないし、そのままだし…


「あ、きーめた」

「誰々?」


あらら…、決まっちゃったよ

さぁ、誰が餌食になるのかな?

あれ?これ言うの2回目だっけ?


「次はつっちゃんだ!!」

「つばめかー」


あぁ、かわいそうなつーちゃん

今からでも遅くはない

つーちゃん逃げてーー!!

優奈と弥生がそっちに行っちゃうよー!!


私がバタバタして優奈と弥生がじりじりとつーちゃんに近づいている頃

つーちゃんはまだ優雅に紅茶を飲みながら本を読んでいた。

是非とも逃げていただきたいんだけどなぁ…



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