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転生したら原始人だった件


―――男は転生した。

 前世の記憶を失くし、新たに生まれ落ちたその世界で、男は仲間とともに石の斧を振り、動物の革の腰蓑を履き、裸足で野山を駆けまわっていた。男は原始人に転生したのだ。

 原始人の生活は楽ではなかった。日照りや長雨が続けば食べ物が減り、飢餓に苦しんだ。寒さを凌ぐ手段に乏しく、冬は穴を掘って、その中で体を小さくして震えて眠った。猛獣に襲われて仲間が怪我をしたり、殺されてしまうこともあった。薬もなく、赤ん坊の多くは大人になる前に病気になって死んでいった。

 そんな過酷な日々が続いたある日、男は仲間に向かって宣言した。

「オラたち、もう苦しいのは嫌だ。もっと豊かな生活をして、誰も死なねえようにするぞ」

 男はまず、川の中に石や流木を積み上げて、水の流れを変え、枝分かれさせた水路の先に小さな溜め池を作った。ため池には川から魚が入り込み、いつも何匹かが泳いでいるようになった。水草や小さな虫を集めて魚たちを生かし、腹が減るとそこから魚をすくい上げて、火を起こして焼いて食べた。男の作った溜め池のお陰で、冷たい川に入って漁を行うよりもずっと容易に、沢山の魚を得ることができた。

 仲間たちは男の功績を褒めたたえ、族長は自分の娘を妻として迎えるよう言った。二人は結婚して夫婦となり、翌年には小さな女の子が生まれた。

「家族が増えただ。オラたち、もっと沢山の食いモンを蓄えなくちゃならねえ」

 男は溜め池を大きくし、そこからさらに何本もの水路を引き、平らな土地に水を染み込ませた。そしてそこの土を掘り起こして柔らかくし、植物の種を植えた。一月後、種は小さな芽を出した。夏の始めには大きな葉が広がり、夏の終わりには美しい花が咲いた。秋には花のあったところに小さな実がなり、それは寒い冬のための蓄えとなった。川が凍って魚が捕れなくなった時にも、原始人たちは蓄えておいた木の実を食べて飢えをしのぐことができた。

 寒い冬が明け、春が訪れる頃、夫婦には小さな男の子が生まれた。

「一姫二太郎だ。オラたち、もっと沢山の木の実をとらなきゃなんねえ」

 男はそれから何年もの歳月をかけ、植物の育て方を研究した。野生の植物のたくさん生えているところから肥えた土を持ってきたり、より大きな実の成る木を引き抜いて、自分達の畑に植え直したりした。

 ある年には若葉を食べる虫が付き、畑の作物の多くが食い荒らされた。畑の収穫が減ったことで、多くの仲間が飢え死にした。翌年、男は野山にいくつもの罠を仕掛け、虫を食べる小鳥たちを掴まえてきて、畑に放った。小鳥たちは一斉に作物に群がり、葉に付いた虫たちを啄んで全滅させた。

 またある年には枝の付け根に小さなダニがついて、作物に病気が蔓延した。この年にもやはり、多くの仲間が飢え死にした。翌年、男は毒を持つ植物の根を掘り集めてきて、それらを磨り潰して水で薄め、作物に振りかけてみた。ダニは2週間で全滅し、その年から病気が広がることはなくなった。

 またある寒い年には、飢えた草食動物が何匹も山から下りてきて畑を荒らした。また彼らを餌にする肉食の猛獣もつられて来て、村を襲った。そこで男は赤い木の実のことを思い出した。口に入れると舌がピリピリと痛むほど辛く、これは食えたもんじゃないと、皆が耕作を辞めてしまった木の実だ。それを乾燥させて、砕いて粉にして、畑や集落をグルリと囲むように撒いてみた。すると山の獣たちは辛味を嫌がり、畑や集落には近づかなくなった。

 少しずつではあるが、畑でとれる作物の量は増えて行き、飢えや猛獣によって仲間が死んでしまうことは減っていった。数年経つ頃には村はすっかり大きくなり、男の元にはさらに3人の子供が生まれた。功績を称えられ、男は新しい族長となった。

「子供が増えた。仲間たちも皆長生きするようになった。オラたち、もっともっとたくさんの物が必要だ」

 男は馬の背中に集落で摂れた魚や木の実を載せ、何人かの仲間と共に山を越えた。山の向こうにはまた別の集落があり、こちらで摂れた食べ物と向こう側のものとを交換してくれた。川魚と交換に肉を貰い、木の実と交換に山菜やキノコを貰い、馬と交換に山羊や羊を貰った。山羊の乳は赤ん坊に与えるのに最適で、羊の毛を刈り取れば冬の寒さを耐えるのに役立った。

 また男は、同じように積荷を馬に載せ、仲間と共に川を下り、海辺の集落へとたどり着いた。海辺の集落では海の魚の他に貝や海藻、そして塩が手に入った。貝や海藻は病気を治し、塩を使えば保存食を作ることができた。

 男は羊の毛皮の防寒具を着込み、塩で作った保存食を携え、仲間と共に山を切り開いた。木に縄をかけて、皆で力を合わせて引き抜いた。土を掘り起こして大きな岩をどかした。そうして開けた斜面を踏み固めて平らげ、広い道を作った。次に男は、山にあった木や石を川へ運び、そこに大きな橋を作った。こうして、山の向こうから海辺まで、広くなだらかな一本の道がつながった。道を通じて山から海へ、海から山へと多くの人や物が行き来し、その度に男の暮らす集落は少しづつ豊かになっていった。

 そうこうしているうちに男と妻が一人目に産んだ娘はすっかり大人になり、結婚して、子供を産んだ。

「オラも祖父さんになっただ。このまま子供達がみんな大人になれば、オラ達夫婦も隠居してゆっくりできるぞ」

 ある日、男の暮らす地域を大嵐が襲った。空が落っこちたような猛烈な雨が何日も降り続き、山の上から川を伝って濁流が押し寄せ、集落を押し流した。川は氾濫し、家々は流され、溜め池は溢れ、畑は泥水で満たされた。原始人たちは崖を登り、大雨にずぶ濡れになりながら必死に堪えた。雨が止み、洪水が引いたところで、彼らは集落の跡地へと戻った。男は押し流されて一所に積みあがった瓦礫や泥や流木の下に、逃げ遅れて溺れ死んだ亡骸を見つけた。それは自分の娘とその赤ん坊であった。

 原始人たちは娘や赤ん坊や他の仲間の死を悼み、墓を建てた。それから瓦礫となった集落を片付け、家を建て直した。溜め池を再び清流で満たし、畑の土を入れ替えて、再び耕した。

「オラたち、もうこんな悲しい想いはしたくねえ。この大地を作り変えて、山や川が暴れても、村を襲えねえようにするんだ」

 村の修復が終わると男は仲間と共に再び山へ登り、木を切り出し、それを使って川を広げて堤防を作ることにした。

 山と川とを行き来する途中で、ある日、夜空に輝く星の一つが落ちてきた。男たちが星の落ちた辺りを見に行くと、そこには石よりも頑丈な星の欠片がいくつも落ちていた。男たちは先祖たちの古い言葉に倣って、この頑丈な星の欠片を”鉄”と名付けた。その他にも、この堤防を作る旅の途中で多くのものを見つけた。山の裂けた地層の断面からは、薪よりも強く燃える石を見つけた。川底の泥の底からは、甲虫よりも美しく光り輝く砂を見つけた。これらもまた、先祖たちの古い言葉に倣って、燃える石を”石炭”と名付け、光り輝く砂を”金”と名付けた。

 それから何年もかけて、時には作りかけていた堤防が洪水に流されてしまうこともあったが、男と仲間たちはついに、山から海へと続く、高い堤防に囲まれた大きな運河を完成させた。どんな大雨が降っても、たとえ泥水が押し寄せてきても、高い堤防のお陰で村が水没することはなくなった。大きな川に船を浮かべることで、今までよりもずっと多くのものや人を運ぶことができるようになった。山や海に点在していた小さな集落は運河によって繋がり、一つの国となった。皆が一緒になってこの功績を称え、男は地域一体を治める国王となった。

「オラは、この国のたくさんの仲間たちをもっともっと養ってやらなくちゃならねえ」

 国王となった男は、星の欠片から見つけた鉄を叩いて加工し、木や石よりも丈夫な道具を作った。農具も、工具も、猛獣を追い払うための武器も、物を運ぶための車や船も、より丈夫で使いやすいものになった。鉄で作ったツルハシで山の奥深くを掘れば、鉄を含んだ鉱石が沢山手に入った。それを石炭で燃やすことで、星が落ちてくるのを待たずに鉄を手に入れることができた。また川底から見つけた砂金を加工して固めて、輝くコインを作った。金のコインは肉や野菜のように腐らず、小さくて懐に入れて運ぶことができるので、それを様々なものと交換できるようにした。作物の育たない冬場にも、金を使って薪や食料を買うことができるようになった。船乗りや鉄を加工する職人の中には農地を持たない者もいたが、もまた、金と交換することで食べ物を手に入れることができるようになった。

 男が国を治め、その安寧と発展のために奔走するうちに、さらに5人の子供と8人の孫が生まれた。男と妻が二人目に産んだ息子もすっかり大人になり、結婚して、子供を授かっていた。

 平和な時代が続いたある日、隣の国が大変な飢饉に見舞われた。多くのものが飢え死にし、疫病が蔓延した。困窮した隣国は軍隊を結成し、男の治める国へと攻め込んできた。隣国の軍隊は建物を壊し、耕された畑や川辺の舟や港を占拠した。立ち向かった国の男たちは殺され、女や子供たちは略取された。国王は侵略軍に対抗するために国王軍を結成した。国王の最初の息子も、国や妻子を守るためにと、自ら軍隊に志願した。国王は農具に使っていた鉄を溶かし、弓や槍や鎧を作った。何人もの若い男を金で買い、戦いの訓練をした。人々から食べ物を買い上げ、それを車や船に積み込み、侵略軍と戦った。

 戦争は何年も続いた。多くの兵士が死に、豊かだった国は少しづつ人や食べ物を失い、石炭も鉄も金も不足していった。敵の最後の軍勢を追い詰め、これから総攻撃をしかけるというときに、国王の最初の息子が名乗りを上げた。

「私が先陣を切ります」

 息子の率いる部隊の活躍により、国王軍はついに侵略軍を全滅させ、土地を取り戻した。戦争は終結したのだ。

 戦場に残された死体を片付けている途中で、国王の息子の亡骸が見つかった。息子の体は縄で縛り上げられ、目隠しをされた上で、何本もの槍で貫かれていた。国民は国王の息子の雄姿を称え、勲章を作った。国王はその勲章を息子の遺された妻に授けた。戦争は終わったが、国はすっかり疲弊し荒れ果てていた。国王となった男は国民に宣言した。

「オラたち、戦争はもうたくさんだ。どこか遠くの、新しい土地へ移り住んで、戦争のない平和な国を作んぞ」

 男は仲間たちとともに、山から何本もの巨木を切り出し、運河を伝って海まで運び、そこで何隻もの巨大な船を作った。船には水や保存食、農具や工具、人、馬、ヤギや羊、石炭、そして武器や鎧を大量に積み込んだ。国王は自ら開拓船団の総団長となり、妻や子供、孫たちを残して国を発った。

 開拓船団は陸地を離れ、太陽の昇る方角を頼りに、何週間も何ヶ月もかけて海を渡った。途中で大きな嵐に襲われ、船よりも背の高い波にぶつかり、中には壊れて沈んでしまう船もあった。水や食料が底をつき、広い海の真ん中で干からびそうになり、朝露を嘗めとって生き長らえたこともあった。なんとか小さな小島を見つけて飲み水を手に入れ、命を繋いだ。そうした長く辛い旅を経て、船団はついに新たな大陸へとたどり着いた。船を陸に着け、国王は開拓船団の団員に言った。

「ここにオラたちの新しい国を作るぞ。準備ができたら、国に帰って家族を迎えに行くんだ」

 手頃な土地を探すため、開拓団は海へと流れ込む大きな川に沿って、内陸へと上って行った。しばらく進んだところで、彼らは不思議なものを見つけた。それは山のように大きくて四角い、傾いた石のようなものだった。随分と古いもののようで、表面は苔や蔦にすっかりと覆われている。墓石にしてはあまりにも大きく、その材質は鉄のように硬かった。そんな頑丈で巨大な箱のようなものが、辺りに何十個と置き捨てられている。そのうちの一つに入り口があった。恐るおそる覗いてみると、中は空洞で、壁や床で細かく仕切られている。王と仲間たちは議論を重ねた結果、これらの箱は古い時代の建造物であろうと結論付けた。多くの人間が一所に集まり、この頑丈な箱の中で雨風や猛獣から逃れて生活していたのではないだろうか。ここはつまり、先史時代の巨大な都市であったのだ。国王は持っていたツルハシを掲げて宣言をした。

「古い時代の人間たちもここで暮らしたんだ。きっと作物の沢山実る豊かな土地に違いねえ。オラたちもこの箱さどけて、新しい国を作るぞ」

 開拓団たちは王に倣ってツルハシを振るい、頑丈で巨大な箱を壊していった。傾かずに形の残っているものは、自分達の住居にするために残しておくことにした。

「国王様!!」

 団員の一人が声を上げた。どうやら珍しいものを見つけたようだ。国王は駆け寄った。それは真っ黒な小さな箱で、表面はツルツルとして、これまでに見たこともないような物質でできているようだった。先祖たちの古い言葉の中にも伝わっていないものだ。

 国王はそれまで振るっていたツルハシを脇に置き、黒い箱の表面を観察する。たった一ヶ所、丸く押し込めそうな部分がある。国王はそれを押し込んでみる。

 ―――ブゥー……ンと、黒い箱にほんの僅かな音と振動が響き、中から光を纏った小さな老人が現れた。老人は先祖たちの古い言葉を使って語り出す。

「愚かな人類の末裔よ。滅亡の世界を生き抜く者たちよ。私はかつて栄華を極めた文明の時代に生きる者だ」

 光を纏った老人にこちらの声は聞こえていない。どうやらこれは過去を記録したもののようだ、と国王たちは理解した。老人の表情は沈んでいる。

「残念なことだが、我々の文明は滅びた。……いや、これから滅びるのだ。自然環境は破壊され、人の住める場所はなくなった。人間たちは愛し合うことを忘れ、残された僅かな土地をめぐって戦争が起きた。もうじきこの街にも核ミサイルが到達する。核ミサイルというのは、海をも超えてくる巨大な炎の矢のようなものだ。そしてその炎の矢を放った者たちですら勝者ではない。彼らもまた、我々によるウイルス兵器や気候変動兵器によって、致死の病をもたらす灰色の豪雨に晒されて、ただ全滅の時を待っていることしかできずにいるのだ。この世界にもはや勝者はいない。全員が敗北したのだ、人類の強欲と傲慢にな……」

 老人は泣いてはいない。流す涙も残っていないし、溜息もつき飽きて、ただこれから訪れる死と絶望を静かに受け入れている顔だ。

「私にできる最後の、そして唯一の償いは、文明を失い、悲惨な歴史すらも忘れて、再び野に還っているであろう未来の生き残りたちに向けたメッセージを、この半永久記録装置に残すことだけだ。

 新しい時代の者たちよ、この大陸に君たちが再び辿り着くころには、この星の自然環境もいくらかは回復しているだろう。その僅かな星の恵みを、人間の都合で破壊してはならない。それはいずれ、大いなる破滅を招くことになるだろう。

 川の流れを変えたり、山を切り拓いてはならない。山を切り崩すから、雨水が溢れて川が氾濫するのだ。それは人間の行いによって生じた罰なのだ。虫や動物を殺してはならない。人間もまた彼らと同じ動物なのだ。海に住む物が山の恵みを欲しがったり、山に住む者が海の恵みを欲しがってはならない。それは人間の欲望を徒に育て、自分達が自然の一部であることを忘れさせる。石炭を燃やしたり、鉄を作ってはならない。それらは人間に必要以上の大きな力をもたらし、驕りを生じさせる。物や労働の価値を金に置き換えてはならない。そのせいで貧富の差が生まれ、やがて人間は愛と尊厳すらも金に換えてしまうだろう。そしてどんなに困窮しても、思想の異なるものに対しても、決して戦争をしてはならない。戦争は人類の自殺行為であり、共食いである」

 話を終えると、老人は手を合わせ祈りを上げる。

「復活の時代を生きる者たちが、どうか我々と同じ轍を踏まぬことを祈る。むやみに文明を発達させて、自分達がこの星の一部であることを忘れたりしないよう、祈る」

 老人がその姿を消す。国王と仲間たちは老人が消えた後もしばらくはその空間を眺め、彼の者の言葉についてひとしきり考え込む。旧時代の人類、発達しすぎた文明と、そこから引き起こされた環境破壊、そして最終戦争……。それこそが我々の繁栄の末路なのだろうか?新大陸を目指し旅を続けてき原始人達の間に、重苦しい沈黙が立ち込める。

 やがて国王が口を開く。

「そーんなこと言われてもなあ」

 国王は白けた顔で鼻の頭をポリポリと掻きむしる。

「オラたち、故郷に残した家族を養ってやらなきゃならねえんだ」

 そう言って黒い箱をポイッと捨てると、脇に置いていたツルハシを再び手に取り、立ち上がる。

「さあみんな、休憩は終わりだ。さっさとここらの山を切り拓いて、人が住めるようにすんぞ。嫁や子供や孫たちが腹空かして待ってるだ」

 国王の激励を聴くと、開拓団たちもまた立ち上がり、それぞれの作業へと戻って行く。


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