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第8話 周囲の探索結果

「兄ちゃん、ただいま。晩御飯何?」

「晩御飯は親子丼だよ。太郎お帰り。」

「太郎さんお帰りなさい。」

「涼子さん、ただいまです。兄ちゃんのお手伝いできましたか?」

「いえ、何もさせてもらえなかったので太郎さんのペットのドーベルマン達との触れ合いとあちらこちらにある植物への水やりをしてましたよ。」

涼子さんが少々寂しそうな声で太郎に答えた。

「そうですか。兄ちゃん、もう少し涼子さんを頼ってあげてよ。」

「頼ってるよ。」

実際のところ、掃除はお掃除ロボットが勝手にしてくれるし、洗濯も洗濯機に入れてボタンを押せば全自動で乾燥までしてくれるので大した手間ではない。なので、引っ越してきて1番大変だと思ったのが水やりである。日本に居たときは朝にたっぷりと水をやれば後は夜帰ってから葉っぱが萎れてきているのに水をやるだけで良かったのにここでは日本よりも乾燥しているようで朝にたっぷりと水をやってもすぐに葉っぱが萎れてきてしまうので夕方にもたっぷりと水をあげて更に日が暮れてから追加で水をやらないといけない。おかげで水やりだけでも2、3時間掛かるようになってしまった。今日は涼子さんが夕方の水やりを代わってくれたのでずいぶんと楽だったんだけどなぁ~。

「はぁ~。」

なぜか太郎に呆れられた。何でだろう?

「太郎晩御飯食べないの?」

「食べるよ。」

「それじゃあ、手を洗ってリビングに来て。来るときに、プロジェクターを取ってきて。」

「うん、わかった。」

そう言いながら太郎は洗面所へと足早に消えていった。

「涼子さんも先にリビニングに行っておいてください。すぐに料理を持っていくので。」

「分かりました。」

お盆に載せて親子丼と味噌汁を持っていくと既に2人とも席に着いていた。まあ、相変わらず涼子さんは僕の横に座って居たのだけれどまあ、いいかな。

「よし、みんな席に着いたね。それじゃあ、いただきます。」

「「いただきます。」」

「それで太郎、食べながらでいいから周辺の状況を教えて。」

「うん。まず、家を出てからまっすぐ1時間ぐらい走ってきたけど水や草木はなかったよ。ただ、所々で地面が盛り上がってる場所があった。」

「盛り上がってる場所については何か確認した?」

「いや、してないよ。何かの巣だったら面倒なことになりそうだし。」

「そっか。まあ、正しい判断かな。それで、この家から確認できそうな一番近いとこはどこ?」

「一番近いのは家から2㎞ぐらい離れたところかな?方角は、僕から見て今兄ちゃんが座ってる方向だよ。」

「分かった。この方角だったら3階の物置部屋から確認できそうだね。夜の間に動きが無いか確認したいから後で望遠鏡とカメラ、モニターを持って上がろうか。」

「そうだね。交代制で見張る?」

「それは後で考える。そもそも暗すぎて見えないかもしれないし。」

「そっか。そういえばマッピングの方はどう?」

「ああ、さっきタブレットでも確認できたから確認したけど横幅が約50cmで太郎が走ったであろう道が表示されてたよ。でもそこに何があるのかは表示されてなかったよ。ちょっと待ってね。今、プロジェクターで表示させるから。」

「分かった。待ってる。ところでマッピングされてる面積ってどのぐらいだった?」

「えっと、約25000㎡だったよ。なんで約3時間で50㎞も走ってるのかな?ちなみに、こんな感じだよ。」

「おお、すごいね!僕は横幅が最低でも5m ぐらいあると思ってたからできる限り被らない用に走ってたんだけど、ほとんど被ってないじゃん。」

「兄ちゃんが言いたいのはそこじゃないんだけど。でもこれで250ポイントは手に入ったんだからレベルアップしたんでしょ!」

「そういえば、そうだね。特に何も鳴らなかったから気がつかなかったけど。」

「あの、お話し中申し訳ないのですが、お茶とってもらっても良いですか?」

丼物ということもありものの数分で食べ終えてしまい太郎との会話に集中して気がつかなかったが涼子さんはまだ食べていた。

「うん、あ、涼子さんごめんなさい。僕が飲みきってました。兄ちゃんまだある?」

「うん、そういうと思ってあれから10L追加で準備をしたから大丈夫よ。今取ってくるわ!」

昨日から学んでコンロが空くタイミングで常にお茶を沸かしてはケ-スに入れたを繰り返していた。おかげで大量のお茶を作ることができたのだけれどそれ以上に太郎が飲んでいる。おかしいな。

「あ、いえ大丈夫ですよ。私が取ってきます。」

「いえ、重いんで僕が取ってきます。涼子さんは座っていてください。」

「分かりました。お願いします。」

「太郎、他にもいるものある?」

「おかわりがほしいけどまだある?」

「うん、あるよ。どれぐらい食べる?」

「同じぐらいでお願い。」

そしてやっぱり足りなかったのね。うん、知ってた。まだまだおかわりしても大丈夫なように大量に作っているよ。余ったら明日の朝御飯にするために。というか、朝御飯も兼ねて作っている予定なんだけれど2日連続で朝御飯の分は残らなさそうだな。

「分かった。」

僕は返事をしながらキッチンへと向かった。


太郎視点


僕と兄ちゃんが会話を始めると涼子さんは遠慮しているのかほとんど会話に入ってこない。じゃあ何も意見が無いのかというとそうでもないようで何か言いたそうな顔をしている。だけど兄ちゃんの横に座っていることもあって兄ちゃんは気がついていないし、僕のことはどちらかというと怖がっているようなので僕も話を振ることはあまりしない。しても困った顔をするか、怯えた顔をするかしかないし。本人は僕のことを怖がっていることは隠しているみたいだけれどあの鈍感な兄ちゃんが気がついているのでよっぽどだと思う。

「涼子さん、兄ちゃんと僕が話してるからって遠慮せずに思ったことを言ってもらって大丈夫ですよ。」

「あ、いや…。なんとなく混ざりにくい雰囲気があるので。」

「そうですか。早めに慣れてくださいね。」

「はい、努力します。」

なんとなく声をかけたがやっぱりダメみたいだ。会話が続かない。

どうすれば会話が続くようになるんだろうか?


史郎視点


お茶と太郎のおかわりを持って戻るとなんとなく気まずい雰囲気になっていた。

「どうかしたの?」

「いや、何でもないよ。」

太郎が明らかに答える気がなさそうだったので聞くことは諦めるとしよう。おそらく涼子さんに聞いても同じ反応をしそうだし。

「そっか。太郎、はいこれ。」

「ありがとう。」

「涼子さんもどうぞ。」

「ありがとうございます。」

その後も太郎と会話をしながら時間が過ぎていった。

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