表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/25

20 緊急


 ヒメルミネアさんは、湖の精霊でした。


 いえ、池って言うと、泣きそうなお顔をなさるので。



「すみません、ヒメルミネアさん」

「シナギさんは真面目で良い人ですけど、鈍感さんなんです」

「俺は一見不真面目だけど、女心にだけは超敏感ですよ」


 ちょっとアランさん、なに言ってくれちゃってるんですかっ、


 って、目が本気だよ、この人。


 これが全力の『モンスター』モードかよ、すげぇ。



 あ、ゼシカさんから、耳、引っ張られて行っちゃった。



「ゼッちゃんが緊急実力行使するなんて、めったにお目にかかれないのですっ」


 左様ですか、超非常事態だったのですね。



「ヒメルミネアさまのあまりのお美しさに、ご主人さまも辛抱たまらん、だったのですっ」


 もしもし、フルリさん、言い方っ。



「いやですよ、お嬢さん、本当のこと言っちゃ」

「私は見ての通りの美人さんだけど、魔性の女じゃありませんよ」


 うわっ、こっちはこっちでこんなだよ。


 どうしよう、収拾つかないぞ、これ。


 何だか助っ人が事態を悪化させちゃってるような……



「シナギ様、すみません」


 ゼシカさん、助けてください。


 って、アランさんは?



「申し訳ありませんが、あの状態のアラン様は緊急処置が必要と判断しましたので、私どもはこれで」

「僅かばかりですが支援物資をどうぞ」


 ありがとうございます、ゼシカさん。


 本当に助かります。



「すでに応援要請しておりますので、今しばらくの御辛抱を」


 お気を付けて。



 あー、ぐったりしたアランさんが、ゼシカさんからおんぶされて退場。


 何だか凄いモノを見てしまった、気がする。



「……」


 うえっ、ヒメルミネアさんがよだれがこぼれ落ちそうな表情で、支援物資をガン見しておられますよ。



 ちょっとヒメルミネアさん、精霊って何なんですかっ。


 それならそうと言ってくれないと。



「良い匂い……」


 うわっ、この期に及んで食欲優先ですかっ。


 ちゃんと説明してもらえるまで、お預けですからね。



「シナギさんは、釣った魚には餌をやらないタイプなのですね」


 俺、ここに来てから一匹も釣ってませんから。


 むしろ根掛かりでしょ、あなたは。



「上手いこと言っちゃって、焦らしプレイなのですね」


 焦らされてるのは俺ですから。



「焦らし合うほど、仲が深まるふたり……」


 誰かっ、助けてくださいっ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ