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ありそうな勇者のお話  作者: 万年厨二病
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外での出会い

「お前、どうしくれんだ!この状況!お前ちゃんと考えて行動しろ!朝飯すらまともに食えない状況だぞ!」

「うるさいなあ。まだ昨日食べ物が残ってるっていうのに。」

「宿代あっただけでも感謝しろよ!その状態で動けるとも思えないんだが。」

「はいはい、すみませんでした。」

 この人たちのいつも通りと言わんばかりの会話が始まり、出された水をちょびちょびと飲む。

「お二方喧嘩ならよそでやってください。」

 店主の人が二人に呼びかけ気まずそうに外へ出た。それに合わせて剣を巻いた布を持ち「すみません。」と一礼して追いかける。

「さてこれからどうしようか?」

「まず、こいつどうすんだ?」

 アストリアさんが僕に指を向けてスレークさんにきく。

「どうするって?このまま私たちの仲間に入れるしかないでしょ。」

「奢らせる目的で借りたんじゃねえのかよ。」

「弟子って言ったからにはちゃんと弟子として扱うよ。それにその子行くあてもないからね。」

「お前ってそんなに面倒見良かったけ?」

 喋りながら歩いていると掲示板についた。

 朝まだ早いのに周りにはたくさんの人だかりができていて、掲示板の内容なんて見えない状況だった。

「朝からひでえなあ。」

「とりあえず、この子始めたてだから簡単なのにしよう。」

「そういうのに限って先に取られて気が、」

 アストリアさんがひとつ小さな紙を取って。

「そいつに対してはいいのは見つけた。ただ俺たちからしてみれば簡単すぎる。」

「どんなの?」

「薬草集め。」

「あー。でもリリスくんにはちょうどいいんじゃない。いつも行ってる場所の近くで何かないか探してみよう。」

 そうして自分の知らぬまに自分の仕事が決まっていく。


「君はこれからこの場所でこの草をできる限りたくさんとってくるわかった?」

「はい。」

「知らなさすぎプラス教えなさすぎ。」

「あんたらに会った時、すでに知ってたんだからみんな知ってる知識かと思った。」

「お前の思い込みで話すな。それと一応これ『知ってる?』って確認とれ。」

「いえ、僕が知らなさすぎなだけなので。」

「リリスはいい子だねえ。師匠の顔を立たせようとして。」

「そいつ甘やかすといいことないからな。」

スレークさんたちが知っている薬草のたくさんなっているところへ着く。

「じゃあ一旦ここで別れて私たちは近くでかりしてるからやばくなったらこっちにきなよ。」

「その対応は師弟じゃなくて親だぞ。できるだけ限界にチャレンジしてから逃げろよ。こういうのでやっていくんだったらそれくらいの根性ないとダメだからな。」

「はい。」

 それを言ったらリリスさんたちは獣がいる方向であろう方にいむかったるきだした。

「一番最初なんだしそういうのはまだ甘えてもいいんじゃない?最初のあんたみたいに。」

「そのせいで一番出遅れたのオレだったじゃねえか。」

 そんな会話が聞こえてきて、姿が小さくなって薬草を探し始めた。


「言っていたとおりかなりあるな」

 別れてから少し時間が経った。場所によっては違うのかもしれないかもしれないがすでに持ってきたバックには半分以上の薬草が入っていた。

「よう、そこの坊主。何してやがる。」

 突然後ろから声をかけられた。

「はい、なんでしょう。」

「おいおい、もう何度も声かけてるんだから。覚えてほしいなあ。いや、まだ名前言っていなかったっけ。」

 前に聞いたよりかはねっとりしたような声で気持ち悪さが出てきた。

 声のした方を向いた先にはリリアの腕を掴んでいた男が立っていた。さらには仲間を連れて。

「自己紹介でもしようかな。オレの名前はソギョウ・キンだ。」

「あなたに名前を名乗りたくもありません。」

「おいおい、ひどいな。もう何度もあった仲なのに。」

「その何度で印象は最悪です。どうやってここにきたんですか。」

「そりゃあ君たちを追いかけてに決まってるでしょ。」

「何のためにきたんですか。」

「そりゃ君を庇っていた女の人を捕まえるためだよ。」

「あんだけされて矢印向けてるのは気持ち悪いと思うんですけど。」

「それは君の感想だ、本来の彼女は僕にメロメロでかっこよさを見せたくてあんな行動したんだよ。」

「残念ですけどもう彼女には彼氏がいるんから無理ですよ。」

 上機嫌だったのが一変として重い声で

「そんな嘘をつく奴はお仕置きしなきゃな。」

 後ろの男たちに合図を出して一気に僕を囲った。

 すぐさま布から剣を出す。

「ぷ、、、何その剣。子供でももっといいの持ってるよ。」

 そう言うと周りの男たちも笑い出す。

「いえ、あなたたちならこの件で十分です。」

 周りの男たちの笑いが止まりさらに笑い出すものと怒り出すものが出た。

 真っ先に怒り出したものが殴りにかかってきた。

 剣で受け流し剣と人間が急所となる部分を殴り男は倒れた。

 倒れた仲間を見たら笑っていた人たちも笑いを止めて真剣な顏をして構えを取るり始めた。

 唯一それに恐れの表情出していたのは支持をしていたソギョウさんだった。

「何をしている、さっさとやれ。」

 指示を出すが誰にもそれに応えようとせずアイコンタクトをして襲いかかってきた。

 自分の背の方向にいる人が一人ずつ殴りかかってきてそれを同じように剣で受け流し違う急所をついていく。

 何人か倒れたら攻撃は止んだ。

「その程度ですか。」

 すると自分の目の前にいる男が下を向いた後自分位襲いかかってきた。

 それをまた剣で受け流してその人が倒れようとした時、下で倒れていた人が立ち上がって僕の両腕を掴んだ。

 剣で当てようとしてもそれに避けるように振った方向と同じ方向に回転した。

「それじゃ。」

 目の前にいる人に気づかず腹をおもいっきり殴られた。

 すでに何度目かの空気が出る感覚、それとともにくるお腹の中にあるものが全て出ようとする感覚。

 その二つで意識が飛びかけ腕に力が入らず剣を落としてしまった。それをみたソギョウは、

「はははは!大人をおちょくるからこうなるんだ。こんななまくらな剣で、」

 触れるとビリビリと電流が流れ少し吹き飛ばされた、そオレに驚いた様子だったが平静を保とうと

「まあ、捕まえたことに関してはすごいを言おう。」

 声を振るわせながら自分に近づき。

「さあ、ここらはストレス発散の時間だ」

 怖くて目を閉じるとどこどこと大きなが近づいてきていた。

 

 少し前

 

 見える範囲での獣を倒し一息ついた。

「あの子大丈夫かなあ。」

「オレに一本取ったのにそんなに不安か?」

「薬草集めだけでみれば簡単だけど、他の魔物たちに襲われたりしたら大変じゃん。あの子一度もこんなことしてこなかった子っぽいし。」

「確かにそうだな、集まるまで俺たちでみればよかったかもな。」

 目の前ではかなり辛辣なことは言っていたが離れると途端に心配しだす。めんどくさい男だなあと感じるがいいことだと捉えるようにしよう。

「とりあえず俺たちはこっちに集中しよう。」

「了解、了解。といってももうここらへんにはいないから少し反れないとな。」

「じゃああそこにいるやつやってから、移動するか。」

 いつも通りこっそりと獣の近くによる、

「行くよ。」

 振りかぶった瞬間、獣に気づかれてこちらに突撃しようとした。

 それに気づいたアストリアが盾を構え私の前に立つ。

 突撃されて両方とも吹っ飛ばされる。

 結構離れたところで転がり相手は私たちに逃げるように立ち去った、しかしその方向はリリスの方向であった。

「やばい、リリスの方向。」

「わかってる。早く魔法を、」

 後ろの方向からどんどんと大きな音がこちら向かってくる。

 後ろを振り向くと討伐目標に十分な牛の獣が襲いかかってきた。

「ねぇ、ここ任せもいい?」

「盾が決定打に欠けることわかって言ってる。」

「あんたはここを任せとか言えないの?」

「盾にそれを求めるな。とりあえず五分以内全部で潰す。魔法も全部使うよ。」

「了解。」

 魔法の詠唱、剣を構える。

 

 どこどこと音に耳を傾けるとそれはスレークさんの方から来ていた。目をそっちの方に向けると大きな牛の獣がこちらに突撃に来ていた。

 掴んでいる人もそれに気づいて自分を方向から避け、横になっている仲間を引っ張ってなんとか回避させた。

 なぜ助けてくれたのかと考えるより先にもう一度獣がこちらに来るのが見えて、今度は自分自身で転がり避ける。

「おい、オレを早く逃がせ。」

 情けない声でソギョウさんが雇った人であろう人たちに呼びかける。

 雇われている人達はそれを聞こうとはしていなかった。

「逃したら倍は出すからさっさとしろ。」

 それに目が眩むようにソギョウさんの方を見る。そしてアイコンタクトをして数人でソギョウさんをかついで逃し始め、残り数人はこちらの獣と対峙するようだ。

「君、無事?無事ならさっさとその件持って逃げて。」

「はい。」

 身構えてさっきまで戦った人が獣の周りを移動しながら剣と僕に集中させないようにしていた。その動きでこの人たちもプロなのかと感心しながら剣を取りに行った。

 だが不幸にも獣の近くに剣が落ちていてすぐに気づかれこちらに突撃してきた。

 吹き飛ばされて地面にキスをする前に敵だった人が腕を捕まえていた人がお姫様抱っこで掴んでいてくれた。

「その子をできるだけ遠くに、こいつは僕らが、」

 リーダーらしき人が指示を出そうとしているとそれに目掛けて獣は突撃した。

 リーダーが突撃される前に防御していたが仲間の人が動揺して、獣は動揺した人から順に攻撃していった。

 自分をかかえている人もそれに動揺したようで仲間の元に向かおう少し右往左往としてしまい、それに突撃してしまった。

 その結果僕も吹き飛ばされ横になった、なんとか意識を起こしてみたのは僕を抱えていた人を食べようとする場面だった。

 その時思い出したくない記憶が蘇りそれをもう一度起こさないために獣にタックルした。幸というべきか獣が食うまでの間が少し長く感じて食われる前に注意を向けさせることができた。

 獣は「まだ動ける奴がいたか」と言わんばかりにこちらを睨みつけ突進してきた。それをみて全力ダッシュで逃げる。

 離れると相手がゆっくり動く時間が過ぎて、凄まじい気迫で追いかけるのをみて下を見ず転んでしまった。

 後ろを向くとさらに加速してこちらに迫って来るのが見えて顔を覆ってしまった。

 少ししても何も襲ってこない、手をどかすと足を矢で射抜かれた獣がいた。近づいて確認しようとすると。

「まだ息があるだろうから近づかない方がいいです。」

 声の方を向くと僕と同じくらいの女のエルフが立っていた。ありがとうを言うために立ち上がるとびゅっと元々僕の頭のあった場所に矢が放たれていた。驚いてると少女は

「お兄様、やめてください。」

「忘れたのか妹よ人間は全て殺すべき存在だと、人間は自分の私利私欲のために我らを殺す。」

「人間がそんな非道なことをするなら彼はなぜ他の人を助けようとしたのです。」

「それは同じ人間だからだ。エルフとは関係ない。第一にお前はまだ世間を知らなすぎる。」

「もういいです。さっさと帰りましょう。」

「何を言っている妹よ、ここでこいつを」

 そう言おうとしている間に兄の方は妹に引きづられて行ってしまった。

「大丈夫?」

 振り向くとスレークさんとアストリアが血飛沫をたくさん浴びたような服で走ってきた。

「はい、大丈夫です。」

 アストリアさんが獣の方をよくみていて、矢を見つけ抜いた。

「さっき誰かここにいた?」

「エルフの人兄妹がいました。」

「エルフがいたの?!大丈夫なの?」

「ここら辺のエルフは人間嫌い多いから逃げたほうがいいよ。薬草集めたんならさっさと戻ろう。」

「はい、集めました。」

「ならさっさ帰ろう。」

 そう言って僕の腕を持って歩き出した。

 人間嫌いならなぜあの子は僕を助けたのだろうかと兄妹が言った道を見て帰路に着く。


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