シンギュラリティのその後
プロローグ 願い
370年前 アフリカ大陸
赤い土の広がる広野に一匹の猿が飢えて死にかけていた。
そして今死んだ
アウストラロピテクアス アファレンシス
全てはこの一匹の猿から始まった
1章 認知
西暦2040年
ビル群の中の某コンビニエンスストア、金髪美女が急いでタイムカードを探す、
「やば遅刻まで1分」
ギリギリの所で押し終わる
「…セーフ、アラームはなってない」
深呼吸をしてそっと、天井の監視カメラをみる、一定の感覚で赤いランプが点滅するだけ
レジ前に立つと、同僚のアユ子が心配な表情と怯えた顔でこっちを見てくる、体は引いている
「凛ちゃん、大丈夫、遅れたらアポされちゃうよ」
「大丈夫だって、私体強いから」
「そうゆう問題じゃないよ」
1時間後
凛がそっと口を開く
「誰も来ないなぁ」
さらに小さな声でアユがゆう
「凛ちゃん許可なく喋ったら、アポされちゃうよ」
「だけどさぁ、退屈であくび連発マシンガンからバルカン砲になっちゃうよ」
「意味がわからないよ」
コンビニ全体を突風が襲う
少し揺れたような感覚を感じる、コンビニのドアが開くひらひらと柏の葉っぱ入ってくる
二人とも目が天になる
「どうしよう凛ちゃん、マニュアルにないよこんなこと」
怯えるアユ子を尻目に凛は葉っぱを拾うと、ごみ箱にいれる
「大丈夫だっ…」
その瞬間、凛の右腕から電流が走る、腕が背中の方へ無理やり曲がり、鈍い痛みが骨へ突き刺す痛みが皮膚へ一瞬流れ込む