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逃げろ!  作者: 三面六臂な阿修羅
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序章

一人の少年が庭で剣道の素振りをしている。

彼は、鈴木春馬。

普通の少年だ。

いや、身長だけは普通じゃない。

身長は180cmを超えてる。

日本人にしては高身長だと思う。

ちなみに春馬が剣道の素振りをしてるのは剣道を習っているからでは無い。

数ヶ月前までは剣道部に所属していたけど退部した。

しかし退部したのに木刀を振っている。

本人が言うには「剣道は8歳の時に習い始めたんだ。それから毎日素振りしてるからしないと落ち着かない。」らしい。








「つかれたぁ」


そう言いながら俺はスマホの電源をつける。

白い画面に黒いりんごが写って電源がつく。

時間を確認すると10:24だった。

素振りを始めてから10分くらいしか経っていない。


「短すぎる気がするけどぉ…まぁいっか。ゲームしたいし。」


そう、今は夏休み。

自堕落に過ごせる大切なイベントだ。

汗を掻くよりジュースを飲みながらゲームをしたり映画を観た方がハッピーになれる。

そういうわけで俺はシャワーを浴びてからゲームをすることにした。

いや、その前にやることがある。

ジュースとアイスが欲しい。

やっぱりシャワーを浴びてコンビニ行ってゲームをすることにした。










シャワーを浴びて着替えた俺はコンビニへの道を歩いている。

スマホでツイ○ターを見ながら。


しばらく見てると気になるツイートを見つけた。

『狂人がいるんだけどwwwww』って書いてある。

画像もあるのでタップして見てみると、奇声をあげながら人に噛み付いている人の動画が流れた。


「マジで狂人じゃん。いや、もしかしてユーチュ○バーとか?」


最近は動画投稿サイトで通行人を驚かせる動画が流行ってるらしい。

俺も見たけど以外と面白かった。

自分がやられたらキレると思うけど。


さっきの記事が気になってトレンドを見てみると『ゾンビ』とか『感染者』などの文字で埋まっていた。

なんかヤバそうなので詳しく調べてみることにする。

詳しく調べてみると何週間か前にゾンビみたいになる病気?が外国で確認されたらしい。

そして病気の感染者がいろいろな人に噛み付いて感染が拡大。最終的に国が崩壊したという事件があったらしい。

初めて知った。

しばらくテレビもSNSも見ないでゲームしてたから気づかなかった。

でも日本にはウイルスが上陸してないから仕方ないかもしれない。

日本にはあんまり関係ないし。

人がたくさん死んだのは「御愁傷様でした」って思うけど。


とりあえず行き先をコンビニからスーパーに変えることにした。

理由は缶詰・カップ麺などの保存食を買うためだ。

ゾンビ映画で食料不足で飢え死にしそうになったシーンを見たことがある。

多分、ゾンビの世界にはならないだろうけど保存食を買っておいて損はないと思う。

地震が起きた時に食べたりご飯を作るのが面倒な時に食べればいい。

そう考えて俺はスーパーに向かって走り出した。











スーパーに着いた。

カートを二台持ちして俺は急いで保存食コーナーに向かう。

保存食コーナーに着くと保存食は全然減ってなかった。


「日本人の危機意識低すぎない?みんな買った方がいいんじゃないの?」


俺はカートに乗ってるカゴに保存食を入れ始める。

缶詰・レトルトカレー・乾パン・カップ麺・ご飯パック・栄養補助スナック・エナジードリンク・チョコレート等のカロリーが高くて消費期限が長いものをカゴに入れていく。


カートのカゴが埋まった。

多分、合計で10kgは超えてそうだ。

特にエナジードリンクが重い。

ちなみにエナジードリンクを買った理由は栄養がたくさんありそうだからだ。

多分だけど栄養ドリンクもエナジードリンクも変わらない。


レジに向かう途中で包丁が売ってるのを見つけたので護身用に買うことににした。

カゴに乗せると落ちそうだった。


レジに行くとレジが混んでいた。

何個かあるレジ全部にだ。珍しい。

こういう時はレジの店員の手際の良さ、並んでいる人の買う物の量、並んでいる人数とかの見極めが大事だと誰かが言っていた。誰だっけ?


一通り見ると60歳くらいのおばちゃんの場所が早そうなのでそこに並ぶことにした。

俺の番になる。

カゴ四つを出すとおばちゃんが驚いてた。


「君、これ全部買うの?」


おばちゃんが言った。

頭のおかしい人を見る目になっている気がする。

俺だって俺みたいな人がいれば頭がおかしい人がいればそういう目で見るけど見られる側になるとなんか嫌だ。


「はい、そうです。きちんと持てますよ。結構筋肉ついてますし。あとお金もたくさん持ってるんで。」


腕をペチペチ叩いて言うとおばちゃんは「へぇ、頑張ってね」と言って会計を始めた。

後ろを見ると人がたくさん並んでいた。

俺がたくさん買うのに文句を言いたそうにしている人がいる。

けど文句を言ってこない。

多分、俺が怖いんだと思う。

身長高いし喧嘩っぱやそうな顔してるし。

実際は喧嘩っぱやくないんだけどね。

あ、あと髪染めてるんだった。

よく考えると見た目は完全にヤンキーだ。

一応言っておくがヤンキーではない。

文句を言ってこないのは当たり前だ。

髪染めてて得した。


「45612円です。」


ピッピッってやるやつが終わったらしい。

現金は持ってないのでカードで払う。

カードとは言ってもクレカではない。

電車とかバスに乗る時に使うやつだ。


カードをかざしてからレジ袋を持つとめっちゃ重かった。

体が勝手に変な歩き方になる。

変な歩き方で歩いて外に出ると遠くに妹の真央がいた。

真央は中3だったと思う。


「おーい!真央!」


真央を叫んで呼ぶとこっちに振り返った。

こっちに笑いながら向かってくる。


「アハハハ、なにその歩き方」


笑いながら言ってきた。

少しムカつくけど頼みたいことがあるから文句は言わない。


「これ持って」


そう言って荷物を押し付ける。

受け取った真央は中身を覗く。


「なにこれ?保存食!?なんでこんなに!?」


めっちゃ驚いてる。

保存食がたくさん入った袋を渡されたら驚いて当たり前だと思う。

保存食なんて買う機会はあんまり無いし。


「ゾンビとか感染者とか知ってる?」


「あぁ、知ってる。ツイ○ターで見た…って、もしかしてこれゾンビ関係?」


そう。なるか分からないゾンビパニック対策だ。


「そう。ゾンビパニック対策。もしゾンビパニックが起きたら俺達だけ生き残れるかなって」


「んー、もしかしたら日本もあの国みたいに政府とかが崩壊するかもしれないしお金の無駄ではないのかな?」


「あの崩壊した国ってどうなった?」


崩壊した国のその後が気になる。

真央なら知ってるかもしれない。


「どっかの国の核ミサイルでほとんどの人が死んじゃったらしいよ」


「核ミサイル?」


「そう。核ミサイル」


マジかよ。

核ミサイルってちょーヤベェじゃん。

外を感染した人を襲う人間から隠れてる時に核ミサイルで死ぬんじゃねーの?


「日本もたくさんの人が感染したらそうなる?」


日本が感染者で溢れたらどうなるか聞いて見る。


「さぁ、私が知るわけないじゃない」


パン


結構強く叩かれた。

こいつは知らないらしい。

てか当たり前だ。

どこの国の重鎮でもないのに知るわけない。

俺達には日本が感染者で溢れないように祈るしかできないみたいだ。

ていうか何で感染者で崩壊した国があるんだ?

人に襲いかかってくるんだったら射殺するか捕獲すればいいんじゃねぇの?

何で崩壊した?

何で核ミサイルを落とさないといけないレベルまで崩壊した?


「なぁ、何で狂人化するウイルスで国が崩壊すんの?しかも核ミサイルを他国から落とされるくらいまで」


わかんないので真央に聞いて見ることにした。


「ウイルスに感染した人って腕とか足が千切れても人を襲ってくるらしいよ。腕とか足が千切れたらそのうち多量出血で死ぬみたいだけど。あと銃で戦う時は頭か胸に当てないとすぐに死なないらしいよ。急所以外だと多量出血しないと死なないって。それで軍が出動しても多勢に無勢で軍人も感染者になっちゃた。それで結局は国が崩壊。」


銃を撃つ真似をしながら教えてくれた。

わざわざ荷物を道に置いて。


「お前…めっちゃ詳しいな」


「ネットで調べれば載ってるよ。」


「そうなんだ」


ネットですぐに知れるらしい。

自分で調べればよかった。


「あ、ついた。」


喋っているうちに家に着いた。

鍵を開けて家に入る。

いつも通りだ。

とりあえずジュースを飲みながらゲームをすることにした。








書いて見ました。

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