誰もいない村
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俺達は、村まではたどり着けはしたけれど、この世界の通貨を持っていないので、野宿をする事になってしまった。
たまたま近くに、川に近く、岩や木が密集している場所があったので、野宿の場所はそこに決まった。
『私は木の上で寝ますけど、瑞稀さんはどうします?』
目の前にいる、この獣耳のついた、可愛らしい女の子、ソニアは、自分の寝床を決め終わり、僕に質問を投げ掛けてくる。
『あれ、同じところで寝るんじゃないの?』
『何言ってるんですか、変態さんなんですか?』
徐々に、僕に対して、口が悪くなってるのは気のせいかな?
『じゃあ僕は、どこで眠ればいいのかな?』
『そこの岩場とか、どうです?』
そう、ソニアは言うと、近くの平らな岩のある場所を指差す。
『少し、硬そうだね……あはは』
『岩ですからね……それでは私は寝るので』
そう、ソニアは呟くと、木に登り、眠りについた、そろそろ、俺も寝るか、そう思い俺は、先ほどソニアに勧められた岩場まで、歩く
そして岩場に着き、寝やすそうな、鼠色の岩を見つけ、寝転ぶ
『硬いな……』
そう呟き、岩を撫でる
そう言えば、家の電気消したかな?いや、もう関係ないか、俺は、そんな事を考えつつ、目を閉じて眠りにつく--
--翌朝、何かの、重さで目が覚めると、半裸の少女が俺の上に乗っている、夢かと思い、頬をつねるが、痛みが伝わって来るので、夢ではないようだ、この子は誰だろう?と思い、僕の上に乗っている少女の顔を覗くと、木の上で寝ているはずの、ソニアであった
『うぅ……お兄ちゃん?』
いつもと、名前の呼び方が違ったので、呼ばれているのが自分でないことに気づく
『お兄ちゃんー』
『俺は、瑞稀だよ』
少し寝ぼけていて可愛いが、起すために立ちあがらせて、川まで担いで連れていく、こんなこと、昔の俺には、出来なかったが、今は、このバケモノじみたステータスのお陰で出来るのだ
そして近くの川に着き顔を洗わせた所で、ソニアはやっとお兄ちゃんではなく、俺だったと気づく
『え、えっと…!あの……ご迷惑をお掛けしました!』
少し、慌てながら謝ってくるが、別に悪いって訳でもなく、逆に良い気がするので、謝罪を受け入れ『別にいいよ』と、だけ返しておいた。
そして、支度を済ませると、村へ向かうが、村には誰もいない。
『誰もいませんね』
『あぁ…誰もいないな』
まだ、箸や茶碗などがそのまま残り、数日前までは、人が暮らしていた形跡がある
『何かおかしいよな?』
『少しおかしいですね……匂いで人を追ってみます?』
『そんな事が出来るのか?』
『はい!私の嗅覚を舐めないでください!例え雨が降っても使えますから!』
そう言って胸を張る
『じゃあ、頼もうかな?』
『はい!任せてください!』
そう言うとすぐに物陰に隠れて、虎になる
『よし!行きますよー!』
何度見ても、この虎から、かわいい女の子の声が出るという、光景には慣れそうにない…
そして俺がそんな事を考えてる間に、手がかりを見つけたようで、どんどん前に進み、一つの洞窟の前で止まる。
『多分この中に村の人達はいます』
ソニアは、悲しそうな顔を作り、呟く
『しょうがない、助けに行くか!』
ありがとうです