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75 第一雪山人との遭遇

75話目です。遅くなってすみません!今週土日はいつもより忙しくて・・・。例えばですか?

友人と遊ん・・・

ゲームをし・・・

映画を観・・・

リンクスタr(殴


 ・・・・・・すみませんでした。




 さて、俺たちの前方にいる人。・・・人?はいったい誰なのか。選択肢は3つ程ある


 ① この山に住む現地人

 ② 現地人っぽいゴリラ

 ③ ゴリラっぽい魔物


 では正解を【鑑定】で確認しよう


 俺は鑑定で確認するためにじっとその人らしきゴリラを眺める。と、その時こちらに顔を向けていたその人らしきゴリ・・・人ゴリラと目が合った


 あ、やべえ。目が合っちゃった。できればバレずに確認をして、接触しても平気な相手かの判断をしたかったんだが・・・


 人ゴリラは俺を視界にとらえて数回瞬きをする。あれ?仲間?ちょっと違う?でも似たような姿してるからやっぱり仲間か?とか思っているのだろうか。俺たちを仲間だと勘違いして平穏無事に済めばいいのだが・・・


「ウゴオオオオオオオオオアアアアアア!!!!!!!」


 突如唸り声というか叫び声をあげる人ゴリラ。一通り叫んだ後にこちらを見る目は・・・敵対心。侵入者を排除するといったところだろうか。残念、友好な関係が築ければ良いと思ったんだが


「マスター、あの人?ゴリラ?みたいなのどうします?というかあれは何ですか?人ですか?動物ですか?魔物ですか?」


「あー、えっとなミカヅキ。さっき鑑定で視てみたんだが、あれは人でも、動物でも、魔物でもない。【UMA】だった」


「・・・・・・?」


 呆けるミカヅキ。いや、無理もない話だろう。俺だって最初視た時、鑑定の表示がバグったのかとでも思ったからな。まさかの考えないようにしていた選択肢


 ④ UMAな雪男


 が正解だとは・・・



「・・・UMA、ですか?」


「そう、UMA。で、あの人ゴリラはまさしくUMAの一種【雪男イエティ】とかって呼ばれているものらしい」


「えっとじゃあ、倒していいんですか?」


 ・・・少し迷うところである。人じゃないし、魔物でもない。UMA(未確認生命体)と表示されるくらいなのだから、かなり珍しいんだろうし・・・。殺してしまっていいのか?


 そういえばツチノコを掴まえたら賞金がもらえる地域があるという話を聞いたことがある。目の前のアレ(雪男)も、掴まえたら賞金とかでないかな?無理だな、異世界にそんな仕組みは無さそうだ


「襲ってきたら倒す。で、いいんじゃないか?」


 まあ、あの様子だと十中八九襲ってくるだろうが


「ゴアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


 ほらやっぱり来た


 雪男は俺たちを目がけて一直線に走ってくる。さすがは雪男と言ったところか、雪上だというのに足をとらわれることなく駆け抜ける。そして、思っていたよりも速い


「雪上なら、氷魔法を使うのが魔力の使用量が少なさそうですね」


 一歩踏み出たミカヅキが、氷魔法を発動させる。雪男が足を踏み出したその目の前の雪面が凝縮し、固まり、硬い氷柱ような大きな棘となって地面から生える


「ゴア!?」


 そのまま雪男の腹部にジャストヒット。雪男の赤い血が真っ白な雪の上に滴り落ちる。これで終了。俺、何もしてないな・・・。と、そう思ったその時、雪男が顔を上げた。腹部に突き刺さる棘は顕在したままであり、重傷を負っているが死んではいないようだ


 どうやら氷の棘にギリギリで気づいたようで、両手で棘を掴み防御を取っていたらしい。おかげで腹部の完全貫通は免れた・・・と。これも、さすが雪男。この雪山で暮らしているというだけはあるといったところだろうか 


 雪男は腹部を氷の棘から無理やり抜いた。血があふれ出し、あとちょっと中身がはみ出てしまっている。そして雪男は両の掌に力を込める。すると、その両手に冷気が集まるように収縮し、少し大きめの氷柱が発生した。

 

 へえ、雪男も魔法が扱えるということだろうか・・・?


 雪男は氷柱を逆手に持ち、鋭く尖った先端を俺らの方に向け、投函するように振りかぶる。そして投げる。勢いよく投げられた氷柱2つは、俺たちに向かって猛スピードで飛来してきた


 猛スピードと言っても視れないわけじゃないので避けれないことは無い。が、ちょっと俺も何か役割が欲しかったので、飛んできた氷柱2本を【影】を障壁状に展開して防ぐ


「今度こそ、確実に仕留めます」


 再度ミカヅキが氷の棘を発生させる。今度は数を増やして6本。雪男を囲むようにして出現した棘が、脚を、腹部を、胸部を、背部を、そして頭部を貫通する。徹底的というか、もはやオーバーキルもいいところだ。奮闘を見せてくれた雪男もさすがに即死した


「さて、雪男も片づけたしさっさとこの場を離れるぞ」


「あ、はい」


 先を進む俺にミカヅキが小走りで追い付いてきた


「マスター、何をそんなに急いでいるんですか?」


「いや、もしかしたらあの雪男に仲間とか呼ばれていないかなと思ってさ」


 さっきの雪男が発した最初の叫び。あれは侵入者(俺たち)への威嚇、又は警告なのか。それとも仲間に侵入者の存在を知らせるためか、救援を要請するためか・・・。どちらにせよ、さっきの場所は休憩できるような場所でもなかったし、さっさとその場から移動するに限る


「なるほど、そういうこと・・・でし、たか・・・」


 ミカヅキの言葉が途切れ途切れになり、その本人は驚愕といった表情をしている。何となく悪い予感しかしないが、仕方なく覚悟を決めてミカヅキの視線の先を追う


 俺たちが登っている山の斜面の上、その先には未確認生命体の珍しさはどこへ行ったというほどの雪男たちが待ち構えていた。誰を?もちろん俺たちを


「・・・あれだけいたら、雪男だけじゃなくて雪女もいそうだな」


「ええ、実際いますよマスター」


 あ、本当だ。よく見たら雪男たちの中に女性らしき個体がちらほらと。全員猿人面だからわかりづらいんだよ!!


「なあミカヅキ、あの雪男たちって、もしかして俺たちを歓迎に来てくれたのかな?」


「そうですね。99%無いような希望ですけど、そんな可能性があるかもしれませんね」


 そう俺たちが会話をしていると、雪男たちに動きがあった。温和な表情で手を広げ歓迎の意を示してくれた?


 残念違かった


 厳つい表情で両手に力を込め氷柱を作り出した(歓迎の意を示してきた)



はい、ということで未確認生物が大量発生しました。雪男とか、見てみたい気持ちはありますが、実際に雪山で遭遇したくはないですね。襲われて死にそう。あ、僕そもそもインドアなので雪山に上ることが無さそうです。山に登る方は、どうぞ雪男には気を付けてください


次回、対大量雪男戦

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