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54 麺友って何?

54話目です。どんどん投稿する間隔があいていく・・・。でもどうにかする気はない。どうにかなるだろう。それが僕です!!

 【ルアリトスの町】に着いて3日目。え、昨日?昨日はどうしたかといわれれば、この町の観光をしていた。【エイルムの町】からずっと移動ばっかりしていたので、さすがにすぐに冒険者ギルドに言って働こうとは思わなかった。休息は必要なのだ


 観光してわかったが、この町はどうやらラーメンが名物らしい。町のいたるところにラーメン店があった。昼食時になってどこに入ろうか迷っていたところ、ちょうどファスタさんと出くわしたので、おすすめだという店に案内してもらった。ラーメンも美味しかったが一緒に頼んだ餃子も美味しかった。というか、まさか餃子まで存在しているとは・・・。異世界恐るべし!!


 そんなわけで、今日は冒険者ギルドに行くことにした。そういえば、冒険者ギルドも久しぶりだな。エイルムではずっと迷宮に入っていたもんなあ。・・・もしかして、ギルドに行かなさ過ぎてクラス降格とかになっていないよね!?あ、そういえば俺たち最下クラスのままじゃん


 いつまでも最下クラスっていうのも、報酬金が少ない依頼くらいしかないからな。クラスを上げてもっと金の入る依頼を受けれるようになりたいものだ


 あー、物語の最強系主人公みたいにトントン拍子でクラスアップとかしないかなあ。こう、魔物の大群と闘って


 『君の力でそのクラスはおかしいな。よし、ギルドマスター権限で最高ランクにしよう!』


 みたいなかんじに・・・・・うん、ないな


 そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にかギルドの前にまで来ていた。扉を開けて中に入る。ここのギルドもギルドらしく騒がしい。さて、依頼板でも探して適当に仕事を見つけるか


「あれっ?おーい、お前らあ!!」


 ギルドの喧騒の中でもよく聞こえるほどの大きな声を耳にする。いや、最近よく聞いた声だったから余計にわかりやすかったのかもしれない


「おいおい、返事くらいしてくれよ。寂しいじゃないか」


「どうもおはようございますファスタさん」


 そう、この町に来て最初に知り合った人。ラーメン大好き人間ことファスタさん


「それで、冒険者ギルドに何か用か?」


「ええ、久しぶりに依頼でも受けてみようかなと思って」


「え、お前ら冒険者だったのか」


 なんだよ、そんなに驚くようなことかよ。やっぱり見た目か?見た目が弱そうとかそういうことか!?


「はい、一応冒険者やってます」


「なるほどな。いや、実はおれも冒険者やっているんだ」


 うん、まあ聞いていなかったけど何となくそうだろうと予想はしていた


「へえ、ファスタさんのクラスって何ですか?」


「Bクラスだな」

 

 確かBクラスって冒険者の中でも高い方のクラスだよな?それじゃあ、ファスタさんって結構強いのか・・・?ああ、だからさっきから周りから


 『おい、アイツあのBクラスのファスタさんと話しているぞ!』


 『アイツはいったい誰なんだ!?』


 『知り合いとかか!?』


 なんて声が聞えてきていたのか。やっぱりBクラスというのは尊敬される立場にあるらしい


「ということはだいぶ先輩になるんですね。それじゃあもっと敬意を込めて話した方がいいですかね?」


「ああいや、やめてくれ。あんまり堅苦しいのは嫌いなんだ。というか、もっとラフに喋ってくれてもいいんだぞ?おれたち【麵友めんとも】だろ?」


 麺友めんとも!?いつの間に俺はこの人と麺友になっていたんだ!?第一、確かに俺はラーメンは好きだが、ファスタさん並みに"やっぱり一日3食ラーメンだよな!!"とかまで好きじゃないからな!?というかそもそも【麺友】ってなんだよ!?


 『なっ!!アイツファスタさんと麺友だと!?』


 『くそっ、おれももっと早くに麺友になっておきたかった!!』


 『いや、きっと今からでも間に合うはず!!』

 

 麺友ってそんなにすごいものなのか!?


「それで、今日は依頼を受けに来たんだったか。そういえば、お前らのクラスってなんだ?」


「えっと、Eクラスですかね」


「ということは、最近冒険者になったばかりか?」


「そうですね、登録したのも最近ですけど、冒険者になってからすぐにダンジョンに挑戦していたんで、クラスは全然上がっていないですね」


「なに?冒険者になったばかりでダンジョンに挑戦だと?それはちと無謀じゃないか?」


 無謀・・・?ああ、冒険者になったばかりのペーペー素人がダンジョンなんて危険なところに挑戦するとは、自殺行為か?みたいなことを思ったのかな?


「まあ、ちょっと腕には自信があったんで。ダンジョンもなかなかいところまで行きましたし」


 まあ、なかなかっていうか攻略までしたんだけどな


「そうか・・・なるほど」


 急に思案気な顔をし始めるファスタさん。なんだ、この人はいったい何を企んでいるんだ・・・?


「ダンジョンに挑戦するだけの力を持つお前らに一つ頼みがある。ちょっと一緒にダンジョンに入ってくれないか?」


 だと思った。ダンジョン行ってまたダンジョン。でも結構乗り気だったりする。なんたって【エイルムの塔】以外のダンジョンは見たことがないからな。いったいどんな風になっているのか。どんなおもしろアイテムがゲットできるのかとか、ちょっと興味がある


「いや、もちろん無理にとは言わないぜ。時間が無えんならダンジョンに来なくてもいいし、別に攻略をメインとするわけじゃない。少し宝を探してみようかなと思っているくらいだ」


 なるほど、宝探しか。前回は攻略メインだったからな。それもいいかもしれない


「ミカヅキはどうだ?ダンジョン行くか?」


「マスターが行くのなら私も行きます」


「というわけで、宝さがし手伝います!」


「本当か、助かる!それじゃあ、準備をしてから・・・そうだな、明後日くらいで出発でどうだ?」


「わかりました」


 こうして俺たちは再びダンジョンへと挑戦することした。出発は明後日ということなので、その間に冒険者ギルドで依頼を受けたりした。ゴブリン討伐やスライム討伐、畑の手伝いに迷い犬探し。冒険者の仕事って多岐にわたるんだなと思った


 そしてついにダンジョンへと出発する日となった。ファスタさんも同じ宿に泊まっているため、わざわざ場所を指定してまち合わせをする必要はなかった。朝食を食べて町の門を出る


 ダンジョンまでは徒歩で1日ほどかかるそうだ。しかし、こちらには徒歩よりも速い【魔道自転車】があるのでそれを使って移動した。やはり自転車というものはなれていないようで、ファスタさんは何度も転んでいたが、これまた数時間ほどで乗れるようになっていた。バランス感覚すごいよね


「うおおおおぉぉぉ、風を感じるなこれ!!」


「そうですか、よかったです」


「え?なんか言ったか?全く聞こえんぞ!?」


 自転車あるある。前でこいでいる人は、後ろにいる人の声が聞えない。こういう時は近づいて話すか、いっそもう何も言わないかという手がある。今回は大した用事じゃなかったので話しかけるのを諦めた


 そんなこんなで移動し、太陽が沈みかける夕暮れ時。なんとか夜になる前にダンジョンのそばへと到着することができた


「これがダンジョンですか・・・」


「ああ、これがダンジョン【トリルコの森】だ」


 うん?あっちの方にボロボロの看板らしきものが。このダンジョンがダンジョンになる前からあるやつかな?どれどれ、なんて書いてあるんだ・・・?


 『【トリルコ森林公園】にようこそ!!』


 ここ公園だったの!?



はい、ということで主人公とファスタさんは麺友になりました。今回のダンジョン編ですが、前回みたいに長くなりません。すぐに終わります。


次話、今回のダンジョン編終了

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