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04 建物の中にあったもの

4話目です

風呂って気持ちいですよね。自分は好きですよ

 やっとたどり着いた!もういろいろと大変だったな。猿みたいなヤツとか、トカゲみたいなヤツとかそれはもう様々な種類の魔物に襲われたよ。何とか倒したり逃げたりしたんだけどね・・・ 


 あと、川原で休んでいると毎回俺にぶつかってくる魚ども。絶対悪意を持ってやってるよね。何が楽しくて俺の食料になる覚悟でぶつかってくるんだろ?まあそいつら全部きれいに捌いてやったぜ


 そのおかげでスキル【影】を使う回数も増えて、扱いも少し慣れてきたんだけどな


 そんなこんなでたどり着いた謎の建物!海辺から見えるほどだったからでかいんだろうとは思っていたが、予想を上回るでかさだ。なんかお偉いさんとかが住んでいそうだな。でも見た感じ、もう何年どころじゃすまないくらい使われてなさそうな雰囲気なんだよなぁ


 そういえばこの建物の近く、魔物がいないな。結界みたいなのがあるわけじゃなさそうなんだが・・・。まあ、今はいいや


 よし、入るか!え?不法侵入?ははは、異世界にそんな法律無いでしょ、たぶん・・・。扉開けた瞬間サイレンとか鳴ったらどうしよう。そ、そのときはそのときだ!


「おじゃましま~す」


 挨拶は基本だよねっ!


 で、中に入ってみたわけなんだが、サイレンはならなかった。ふう、一安心。外見と比べて建物の内側はきれいだな。きちんと掃除がされてるみたいだそういう魔法でもかけられているんだろうか。あとやっぱ広いな。ここの住人は迷ったりしなかったんだろうか?と思ったらあったよ、案内板。やっぱ迷う人いたんだな


 さて、この建物には何があるのかな?ふむふむ、食堂と、調理場と、応接間、こっちは寝室とかかな?あ、これはまさか大浴場!?風呂があるのか!やったぜ!ここ数日川で水浴びだったからな。温かい風呂に入りたい。この建物、研究室があるのだが、やたらとスペースとってるな。ここって、何かの研究所なのか?それよりも、今は大事な場所がある。そう!動力室!これでこの建物が起動することだろう。起動して、ロボットとかにならなければいいのだが・・・


 はい、ということでやってきました動力室!ここに来るまでに一切人は発見できなかった。たぶんこの建物にもう人はいないのであろう。しかしこれ、どうやって動かすんだ?マニュアルとか落ちてないか・・・あった。いや、実際は取り扱い説明書みたいなのが落ちていたんじゃなくて、クレーンゲームみたいに、動力装置みたいな機械に書いてあるんだよね。あ、ちなみに書いてある文字は異世界文字だが、ちゃんと読める。よくある転移者に付いてある"言語理解"みたいなスキルがあるんだろう。そして肝心の装置に書いてあることだが、え~と、なになに?


 "ここに魔石を入れてね!"


 なるほど、魔石か。え?魔石?そんなのあったの!?たぶんあれだよな、異世界の物語で有名な魔物から取り出せるヤツだよな。もしかして俺、魔石全部とり逃してた!?うわー、まじかよ・・・。ゲームでもあるよね。ゴールに着いたと思ったら、"鍵がありません"とかいわれてもっかい探しに行くってパターン。はぁ、とりあえず魔物狩りに行ってくるか・・・


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 はぁ、はぁ、し、死ぬかと思った!魔物を探して森を歩いていたら、はぐれゴブリンがいたもんで、


「ヒャッハー!!死ねぇ!ボッチィィィ!」


 と言ってボッチを倒して魔石を回収したところまではよかったんだが、その直後に鹿の魔物が出てきて、弾き飛ばされたんだよね。何とか影で盾を作って防いだからたいしたダメージは無かったんだが、当然鹿は追いかけてきて、倒れこんでる俺に向けて突っ込んできたんだよね。あわやピンチ!と思ったんだが、どうやら俺が飛ばされた場所、川原だったみたいで・・・。ええ、そうですあいつです。あの魚、今回かなり強めに飛んできたみたいで、俺ちょっと弾かれたんだよね。そのさっきおれがいた場所に鹿がつっこんできて、地面に角が突き刺さって動けないところに、影で作った短刀を刺してしとめたんだよね


 あの魚、感謝すればいいのか、恨めばいいのかわからなくなってきた・・・。ああ、もちろん食料として確保したぜ


 そして、再びやってきた動力室。倒したボッチゴブリン数匹と鹿の魔物の魔石を装置に入れる。


『・ゴブリンの魔石

 ・【フュルフュール】の魔石

  以上の魔石を確認。次の魔石の魔力枯渇までの期間は3ヵ月となります』


 おお!動力源が稼動したぞ!どうやら建物がロボットになることは無いようだな。この魔石の量で3ヶ月も動くのか。なんて低燃費な建物なんだ!よし、早速風呂に行こう!


 風呂場到着!で、これどうやって風呂にお湯入れるんだ?お?このスイッチかな?とりあえず押してみよう。おお!ライオンみたいなものの口からお湯が!!どこの世界にもあるんだな、ああいうライオンみたいなの


 ・・・・ようやくお湯が溜まったな。久しぶりの温かい風呂だぜ!


 「あ゛あ゛~、生き返る~」


 おっさんみたいなセリフだが、しかたがない。あの森はホントに生きた心地がしないのだから。よく生き残れたな俺・・・


 さて、風呂に入ってさっぱりしたので、次は飯を作るべく調理所に来てみた。まあ俺は、調理なんてできないので捕らえた魔物の肉を焼くだけである。塩も何も無いが、生で食べるよりはましであろう。


 ・・・やっぱまずい。焼肉のたれが恋しいぜ!


 ふう、風呂も入ったし、飯も食べた。もう寝よう。てことで、寝室に来たんだが、ベッド超ふかふか!家のよりふかふかなんだけど!これはもう朝までぐっすりだな。おやすみなさい


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 おはようございます。朝ですね。森で生活していたときは必死すぎて気にする余裕も無かったのだが、今現在ものすごく筋肉痛が痛い!すごく痛い!でも、このまま寝てるわけにもいかないし、なんとか起き上がって飯でも食べよう


 ・・・やっぱりまずいなこの肉



 さて、今日の建物探検だが、研究室の方を見てみようかと思う。いったいどんな秘密が隠されているのかな・・・?


 そんなふうに意気込んで研究室の前にやってきたんだが、俺の目の前には、頑丈そうな扉とパスワードと指紋認証という二重ロックがかけられた鍵である


 ここまで来て中が見れないとか・・・。ええい!こうなったら適当にやってやる!まずはパスワードか。4桁の番号を打ち込むのか。よし!


 1192(いいくに)つくろう鎌倉幕府っと!


『パスワードの解除が確認されました 次に指紋認証をしてください』


 うそ!?解除できたの!?すげーな鎌倉幕府!えーっと、次は指紋認証か。ここは、もしかしたらに賭けて。あ、その前に手袋はずさないと・・・。おわっ!手袋強く引っ張りすぎて鍵にぶつけちゃったよ。大丈夫かな?


『マスターキーを確認 ロックを解除 扉が開きます』


 え!?マスターキーなんて使ってないぞ!?俺はただ手袋をぶつけただけ・・・まさか女神様の説明にあった"あらゆる環境に適応"ってのに鍵の解除も入っていたのか!?何を想定して作られたんだよこの手袋・・・。まあ、とにかく扉は開いたんだし、入ってみるか




 しかし、ここは何の研究をしていたんだろう?大小様々な機械とかでっかい培養器みたいなのとか手術台みたいなものまであったぞ?あ、壊された檻発見。ホントになにしてたんだよ・・・


この部屋は~っと。お?何かノートみたいなのが落ちてるな。なになに?


 『ガフの部屋における研究記録』


 ほう、研究記録か。"ガフの部屋"というのはこの研究施設のことだろうな。これを読めばここでなにが行われていたのかがわかるってことか。うん、暇つぶしにはちょうどよさそうだ。そろそろ筋肉痛で歩き続けるのも疲れてきたところだし、そこの椅子に座りながら読んでみるとするか




物語の中で、鎌倉幕府は1192と書いたんですが、今は鎌倉幕府、1185年らしいですよ?「1185いいやんこれで鎌倉幕府」ですね。はい、なんかすいません

 次回、主人公が研究記録を覗き見します

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