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36 駆除作業

36話目です。今回は予告ブレイカー君の登場は無しです。・・・と言いたかったのですが、思いのほか予告ブレイカー君からのダメージが大きく、今話で書ききれませんでした。さっさとダンジョンに入れ?はい、少々お待ちくださいっ!!

 さて、今俺たちはまたまたダンジョンの目の前にやってきた。ということで早速、このダンジョンにいる"G"共を駆除していこうと思います。ダンジョンごと。"旧時代の貴重な建物を!!"とか知ったこっちゃないです。残念だけど、これは奴らを駆除するための仕方のない犠牲なんだ!!


「それでマスター、いったいどうやって壊すんですか?」


「それはだな・・・」


 と、ここで俺の横にいる、何故かここまでついてきた受付のお姉さんが口を挟む


「ちょっとちょっと!?さっきから"G"を駆除するだのダンジョンを壊すだの・・・あなたたちは何を言っているの!?」


「そのままの意味ですよ。というか、なぜわざわざ俺たちを追いかけてきたんですか?」


「それは興味と好機し・・・ダンジョンの管理者としての責任からよ!」


 あ、言い直した。まあ別に見られたからって全然問題のないことだし、お姉さんが取り繕・・・えてなかったが、今言ったように、管理者なのだからむしろ見ておいた方がいいのではないだろうか。ダンジョンを一部壊・・・駆除作業でちょと影響を与えてしまうんだし


「それで、どうやって駆除作業を行かというと・・・、まず"ニンギョウゲキ"で【巨人】を2体ほど出します」


 俺がダンジョンへ手を向けると、そのすぐ横に"影"でできた巨人が2体現れる。ちなみにだが手を向ける必要はない。何となくそれっぽい雰囲気を作ってみたかっただけだ


「ぶふっ!?」


 お姉さんがいきなり近くに出現した影の巨人に驚いて思わず噴き出した。そりゃあ突然こんなものが現れたらビックリはするだろうな。反対にミカヅキは全く微動だにしていない。どころか、隣で驚いてポケー

っとしているお姉さんを見て一瞬ニヤッてしやがった。まるで、"ふっ、こんなことで驚くなんてな!"とでも言いたそうだ


「次に奴らがいる階層ごとダンジョンを切り取るんだけど・・・」


 俺は魔眼の能力を使い"G"がどの階までいるのかを確認する。・・・お、6階までしかいないようだ。7階には進出できなかったんだな


「よし、じゃあ一応7階まで切り取っておくか」


「ちょっと待って!?今"一応"って言った!?なんか余計なところまで余計なことしようとしてない!?」


「・・・・。大丈夫です。ぜんぜん余計じゃないです。必要事項です。それで、ダンジョンを切り取るには【半影喰】か【月見酒】を使うんだが、このままだとどう考えても長さが足りないので・・・、超巨大版【半影喰】を出します」


 俺は通常の何十倍もある【半影喰】を作り出し、それを先程作り出した巨人の一体に持たせる。これで巨大な刀もしっくりくるものだ。これを見たお姉さんは一瞬驚いた後に、刀を持った巨人を見上げ、ただただじっと見ていた。"もう何も言うまい・・・"といった心境にでもなっているんだろうな


「では早速、駆除作業に・・・っとあぶない!まだ準備することがあったんだった。ミカヅキ、この町の近くに何もない開けた場所ってあったっけ?」


 切り取ったダンジョンは安全に処理する必要があるからな。どこか人の被害にならないような場所があるといいんだが・・・


「うーん・・・。たしか、あったような気がします。私が見てきましょうか?」


「見てくるって、どうやって?」


「飛んでです」


 飛んで!?ミカヅキって飛べるんだっけ?今までいとども見たことが無いんだが、まさかこの時間帯で寝ぼけているなんてことは無いだろうな


「飛ぶって、いったいどうやって飛ぶんだ?」


「こうやってです」


 ―――――――ボウッ


 突然ミカヅキの背中から翼のようなものが出てくる。いや、正確には翼ではなく・・・これは、魔力か?


「私の核はドラゴンの魔石が使われているので、ドラゴンにもともとあったスキルは使えるっていうのは前にも言いましたよね?」


 そういえばそうだったな。たしか、再生能力も元はドラゴンの能力だったっけ


「それで、その中にスキル"飛行"があったのですが、どうやらこれがものすごく魔力を消費するようで、使わなかったんですよ。使う必要もありませんでしたし。それで、せっかくなので今使ってみようかと。ちなみに今回初挑戦です」


 それは恐ろしく不安だな。途中で魔力が切れて落下とかしなければいいんだけど・・・


「では、行ってきます」


「ああ、気を付けてな。・・ってちょっと待った!!これ持って行って」


 俺はミカヅキに"ニンギョウゲキ"で作った【小人】さんを渡す


「この小人さんがあれば、この目を通してお前が見つけた場所を俺も見て確認することができるからな。あとそれ"念話"機能付きだから会話もできる」


「わかりました。では、行ってきます」


「おう、よろしくな」 




 ミカヅキが飛んで行って数分が経ったころ、俺の持っている小人さんがパタパタと動き出した。ミカヅキから連絡が来たようである


「もしもし。いい場所見つけたか?」


『あ、はい。人通りとかが全くなさそうな場所がありました。今から場所を小人さんに見せますね」


 俺は魔眼を発動させて小人さんと感覚共有リンクさせて、ミカヅキが映し出した光景を見る。あー、なるほど。確かにここなら良さそうだな。ミカヅキは見やすくするために空中を飛んでくれているようだった。空中からの映像もけっこういいものだな


『どうです?見えましたか?』


「ああ、ばっちり見えたよ。ありがとうな」


『いえいえ~。それで次はどうすればいいですか?』


「そうだな・・・、その場所にこのダンジョン7階分までがすっぽりと入るような穴、作れるか?」


『穴ですか・・・。わかりました、頑張ります』


「俺もこっちの作業を終わらせたら、そっちに行くから」


 よし、じゃあ次はダンジョンをサクッとやっちゃいますか!




 それじゃあ、早速駆除活動を始めていこう。まずダンジョンの1階部分と地面を切り離す。この際注意するのは1階部分の床が残らないように下の方まで抉ることだ。床が残ると中から奴らが出てくるだろうからな


 ―――――ガリゴリガリゴリガリゴリガリゴリ


 ちなみにダンジョンが倒れないように刀を持っていない巨人で支えている。そう、2体作り出した意味はここにあったのだよ!!


「きゃぁーーー!!??ダンジョンがっ、ダンジョンがっ!!というか、ホントにダンジョン斬れてる!?」


 お姉さんが叫んでいる。やっぱり本当にダンジョンが斬れるとか、壊れるとかは信じ切れていなかったようだ。でもお姉さん、これが現実なんだよ・・・


 1階部分を斬り終わったら、次は7階部分を斬る。7階部分には"G"はいなかったので、そこまで慎重に斬る必要はないだろう


 ―――――――ガリガリガリガリリリリリ!!!


「ダンジョンがぁ・・ダンジョンがぁ・・」


 ・・・大丈夫かなお姉さん?まあ大丈夫だと信じておこう。さて、少し雑になってしまったが7階部分も斬ることに成功だ。そして、切り取った1~7階まであるダンジョンを大きな影で包む。よし、次に移る・・・前にミカヅキに連絡しておかないと


「おーい、ミカヅキ。そっちはどうなった?」


『あ、マスター。はい、今穴を作り終わったったところですよ』


「そうか、ご苦労さん。それと今からそっちに影で包んだダンジョンを飛ばすから・・・うまくその穴の中に落としてくれ」


『えっ?えっ?』


「じゃあ、よろしく」


 では次に、このダンジョンをミカヅキのいるところまで吹っ飛ばそう。巨人の持っている巨大な刀の形を変えて、巨大なハンマーのようなものにする。そしてそれを切り取ったダンジョンに向かってスイングする!!


 ―――――ガンッッ!!!


 鈍い音とともにダンジョンが吹っ飛んでいく。これぞ必殺"ダルマ落とし"!!



はい、ということで、主人公がついにダンジョンを壊しました。やっとですよ!!


次回、最後の仕上げです

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