表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/102

25 異世界の『最新版世界史』

25話目です。やっとだいぶ前に予告して書こうと思っていた回が書けました。

ですが、正直にいって今回は主人公たちが一切出てこない、流し読みしてもらってもいいただの説明回。しかも話も短いという・・・。

あっ、ごめんなさい。反省してますから、その見るからに熱々のコーヒーを飲ませようとしないでください。自分は猫舌なんでッ――――!!

   ~『最新版世界史』~



・第1章  旧時代の文明


 私たちの住んでいるテラルスでは、今現在からおよそ860年ほど前より昔、今とは違った文明が栄えていたとされている。一般的に"旧時代"とよばれることが多いその文明の正式名称は"セレネ時代"といい、その時代の人々が使っていたであろう暦の呼び名から名前がとられている


 セレネ時代は高い魔法と科学の技術を持っていたとされ、今よりも高度な文明を築いていたといわれている。これは、この時代に造られたとされる建造物(現在の ※1迷宮遺跡ダンジョン )や、そこから見つかる ※2人工遺物アーティファクト からも見られることである


 また、この時代は"セルン文字"という独自の文字を使っており、遺跡の壁などにも書かれていたりするが、完全に解読されていないため、それが何を表しているのか詳しくわからないことがほとんどである



 ※1 迷宮遺跡ダンジョン・・・セレネ時代に造られたとされる遺跡。人工遺物アーティファクトなど、旧時代の遺物が発見されたりもするが、遺跡内には魔物が存在しており危険な場所となっている。近年、"迷宮遺跡ダンジョンそのものが魔物なのでは"という説が浮上している


 ※2 人工遺物アーティファクト・・・セレネ時代に作られたとされる遺物。主に迷宮遺跡ダンジョンから出てくるが、まったく違う場所からも出てくる場合がある。効果、威力などは物によって違うが、どれも現在の文明では再現できないようなものばかりである 





・第2章  セレネ時代の消滅と魔人族・獣人族の出現


 今現在よりも高い文明を誇っていたとされるセレネ時代だが、一方で今現在よりも戦争が多く、たびたび世界戦争が起こっていたともされている


 セレネ暦末期、世界戦争はこれまで以上に激化し、多くの人民や文化、そして国が滅んでいったという。そしてセレネ暦1520年ごろ、突如として ※1魔人や獣人、 ※2魔物 が現れ人族を襲ったという。人族はこれに対抗したが、先の世界大戦による疲弊や、魔人や獣人の人族よりも強力な力、大量に出現した魔物によって人族の国々は壊滅していき、やがて"セレネ時代"とその文明は消滅したという。この戦争は最初の"異種族間大戦"とよばれるものである


 魔人や獣人、魔物が世界で始めて確認されたのはこの時とされている。魔人や獣人、魔物の誕生はいまだ不明であり、どこからやってきたのかも定かではないが、 ※3"原初の島" からやって来たというのが有力な説だとされている


 

 ※1 魔人・獣人・・・基本的に人族と同じ姿をしているが、その体には角や獣の耳などが生えていたりと人族とは若干違う姿をしている。魔人族は身体能力は通常の人族とほぼ変わりは無いが、魔法行使能力には人族よりも長けている。一方獣人族は魔法に関しては通常の人族と変わらないか少し劣るが、反対に身体能力は人族を凌駕するほどのものである


 ※2 魔物・・・世界中で見られる生物であり、魔人や獣人と違い獣のような姿をしている。体内に核となる魔石を持っており、その魔石は魔道具などの原動力に使われている。基本的に人に害を与えるものしかいない。さまざまな種類の魔物が確認されている


 ※3 原初の島・・・魔人、獣人、魔物はこの島からやってきたとされている。この島には通常よりも遥かに強力な魔物が存在しており、島の周辺海域ではレベルが100以上と推測される魔物が何体も確認されている。島の内部にも周辺海域と同等か、それ以上の魔物が生息しているとされ、近づくのは大変危険であり、自殺をしにいくのと変わらない行為である。また、渡航以外で原初の島に続く場所があるともされているが、確認はできていない





・第3章  新時代の始まり


 同族同士の戦争や異種族の襲来により人族はその数を大幅に減らし、先の文明とともに滅びかけた。そんな中、生き残った人族は互いに協力し新しい文明を築き始めた。それが現在私たちの住む時代、"ヘリオス時代"の始まりである


 始めは小さな集落のようなものを作り、そこで農業や狩りを行い暮らしていた。暮らしが安定し始め、人が増えていくと、近くの集落と合併し村を作っていった。その後、同じように村から都市へとなり、都市から国へと発展させていった


 旧時代の失われた文明の復興も行われ、順調に取り戻しつつあるが、完全復興までは程遠いとされている





・第4章  繰り返される大戦


 人口、文明共に回復していった人族だが、セレネ時代の消滅後もたびたび魔人族、獣人族との異種族間大戦が行われていた。他の種族の力は強力であったが、人族はこれに対し数と ※1魔道具 を駆使し、なんとかこの大戦を凌いでいった。最後の大戦が行われたのはヘリオス歴712年となっており、その後は大きな戦いは起きていない



 ※1 魔道具・・・人工遺物アーティファクトをもとに作られた道具。もとは新時代に入ってからの異種族間大戦時に人族が魔人族、獣人族に対抗するための武器として作りだしたもの。現在は武器以外の魔道具も存在する。しかし、能力は人工遺物アーティファクトには及ばない





・第5章  現在の世界と未来の世界


 長く異種族間大戦が行われなくなってきてから、現在は少しずつ他の種族との交流も増えてきている。中には、人族、魔人族、獣人族が共に生活している国もあり、そこでは様々な価値観や技術などが合わさり、新しい文化が生み出されている


 しかし、決して異種族間での争いが消えたわけではなく、武力衝突は今も起きおり、すべての者が他の種族と友好的ではない。他種族の差別や、拉致行為、奴隷化など、未だ問題は数多くあり、簡単には解決できないものばかりである


 魔人族、獣人族、そして私たち人族がこの先どうなっていくかはわからない。どれか1つの種族だけが存在する世界となるのか、または他の種族どうしが平和的に暮らしていける世界となるのか。あるいはすべての種族が全滅してしまうという未来もあるかもしれない。この世界がどんな未来を辿るのかは、今いるすべての種族の大人や子供、そしてこれから生まれてくる者たちに懸かっているのである



はい、ということで異世界の歴史書から重要なところを一部抜粋した話でした。この歴史書は今後の物語や自分の都合、皆様のご指摘により改正版(ただの書き直し)が出る可能性が大いにあります。ご了承ください

次回、『異世界初めての街編(仮)』が終盤に突入していきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ