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94 ケモ耳トカゲモドキ回し師

94話目です。2か月ぶりですお久しぶり・・・すみませんでした(とりあえず謝罪)。そういえばこの前の3月25日で初投稿から2年が経ってしまっていました。おっかしーなー、最初の予定ではもう完結しててもおかしくない時間が経ったんだけどなー。3年目もマイペースですがよろしくお願いします。


あらすじッ!:なんやかんやで知らない島にたどり着いた主人公たち。鹿を殴り倒し、村で宴会。 その夜に(現実時間で1年くらい)放置していた狐少女を起こす。なんかいろいろヤバそな狐少女の過去を聞くも『かわいいは正義」の精神で仲間にする。名が無い狐少女につけた名前は『海月ミツキ』。そして作者は投降後に気づく。「クラゲも漢字で『海月』ってかくんだったアアアア!!!!」

 窓から入り込んだ光がまぶたに当たり、意識が覚醒する。どうやら日が昇ったようだ。まだ眠いがいつまでもウダウダしているわけにもいかないので、仕方なく目を開け


「あぎゃあああああああ!?!?!目がああああああ!!???」

 

 直射日光!!眼にダイレクト直射日光!!おはようとともに眼球デッドエンド!!


「んぅ・・・ん・・・」


 起床直後に俺を襲った日光ひかりのこうげきに苦しんでいると、横から声が聞こえてきた。スヤスヤと眠るミカヅキと、その隣でミカヅキに寄り添うようにして眠る【獣人族】、狐耳の少女ミツキ


 おっといけない。騒ぎ立てて起こしてしまうところだった。慎重にせねば。・・・しかしまあなんともこの狐耳がピコピコとかわいらしく動くもので


 俺は右、左と首を回して誰もいないのを確認すると、そのモフモフを堪能するべくミツキと頭に手を伸ばし―――――――


「何やってるんですかマスター?」


 バレたぁぁぁぁ!!!!!


「いや、別に」


 フハハハハ! 俺がマンガとかラノベみたいに「え、べ、べべべべ別に!?!?」みたいに動揺しながら言うと思ったか。残念だが、俺は冷静かつ沈着に返答するのだ!


「この子をモフモフするのはこの子からの許可を得てからにしてくださいね?」


「はい、すみませんでした」



 ぐっすり寝ているミツキを起こすわけにもいかないので起きてくるまで寝かせ、俺たちは今後の行き先について話し合いを始める


「んで、一応無事に野宿することなく夜を越せたわけだし、いつまでもここにいるわけにはいかないし、どうする?」


「とりあえず街に向かうという方針でどうですか?」


「街かー、そうだな。村長辺りに適当に街の場所とか聞いてみるか」


「迷ったら私の能力スキルでどうにかしますし」


 ということで街に向かうことが決定した


「あ、でも町まで遠かったらどうする? ミツキもいるんだし、長距離歩かせるのもなんだろ」


「狐娘ならワタシの【影】の中にでも入れておけばいい。というより、宿主。先の迷宮遺跡ダンジョンで重火器核兵器その他もろもろとともに回収した装甲車とか戦車とかあるが?」


 そういや回収してたなそんなやつ!! これで移動の問題は解決か


「んぅ・・・・・・?」 


 そうこうしているうちにミツキが目を覚ました。


「おはようミツキ。気分はどうだ?」


 パチリと目を開けたミツキは俺たちを視界に収め、勢いよく上半身を起こそうとするも、まだ若干体に痛みを感じるのか少し顔をしかめて体を抑えようとする。


「ぁっ」


 が、左腕が無いことに気が付く。そこでようやく昨日のことを思い出したのか、再びゆっくりと俺たちの方へ顔を向ける


「あー、その、大丈夫か?」


 ミツキは俺を視界にしっかりと収め、俺を視界から外さないようにゆっくりと移動。そう、まるで熊に遭遇した時の逃げ方みたいにあくまで落ち着いた様子で、ゆっくりと俺から遠ざかり、ミカヅキの後ろに隠れた


「なんでっ!?」


「マスター、やっぱりこの子に何かしたんじゃないですか?」


 してないし!!ちょっとモフろうとしようとしただけだし!未遂だし!!


「おはよう、ございます。ミカヅキおねぇちゃん」


「おはようミツキちゃん」


 え、何それ。いつの間にそんなおはようの挨拶を言い合う仲になったの?う、羨ましいんだが・・・!?


「ほら、ミツキちゃん」


 ミカヅキに促されたミツキは、ミカヅキの背中の影から少し顔を覗かせるようにして俺を見る


「ぁ…ぅ…ぉ…おは、よう、ございます、おにいさん……」


 ・・・・・・


「ミカヅキ、俺は“妹萌え“とかよくわからなかった。“おにいちゃん♡"とか言われるとマジで萌えるとか言っていた親友のことがいまいち理解ができなかった。だが、今!俺はそれを少しわかった気がするっ!!」


 元の世界に帰れたら妹キャラ好きの伊井田イイダに自慢してやろう。狐耳ボクっ娘美少女におにいさんって言われたって自慢してやろ!!


「落ち着いてくださいマスター!ミツキちゃんが怖がっています!!」


 はっ!!新しい道が開けた勢いでついやってしまった!ミツキがまたミカヅキの後ろに隠れてしまった!


「宿主、それでいつ頃出発するつもりだ?」


「!?」


 ミツキがビクリと体を強張こわばらせ、あたりをキョロキョロと見回す。ああそうか、ミツキはカゲロウを見たことが無いのか。【影】の中に入っていた時も意識はなかったはずだしな


「あー、ミツキ。今のはカゲロウっていうやつの声でな」


「初めましてというわけではないのだが、ワタシがカゲロウだ」


「はじめ…まして…」


 カゲロウがミツキに認識できるように俺の頭の上から黒いもやとして実体化する。しかしこの、俺の頭上に黒い靄がある現状。はたから見たら俺がアフロ化してるように見えるんじゃないか?ミカヅキがちょっと笑いをこらえているように見えるのはやはりそういうことなんじゃないのか?


「あっ、マスター。フフッ、いえあの、せっかくですから、プフッ、マーコちゃんとかも、フフフッ、紹介したらいいんじゃないですかプフッ、笑ってないです」


「噓つけ思いっきり笑ってるじゃん」


 しかしそうだな。ミツキに他の奴らを紹介してあげよう。他の奴らと言っても、マーコとあと、忘れかけていたがハルマキだな。あいつはいつまで冬眠しているつもりだ



 【影】の中に手を突っ込み中から球状のものを取り出す


「ミツキ、これが最近俺たちの仲間になったマーコだ」


 マーコをミツキの前へと転がす。コロコロと転がってきたマーコを警戒はしているようだが興味はあるようで、ミツキはソロリと手を伸ばす。


『攻略者、ワタシを転がさないでもらいたいのですが』


「!?」


 触れようとした非生物にしか見えないものが突然喋りだしたおかげで、ミツキは驚いて再びミカヅキの背中に隠れてしまう


「あー、何やってんだよマーコ。ミツキが怖がって逃げたじゃん」


『ワタシが悪いのですか?というより、先ほど攻略者もこの獣人族を怖がらせていたと思いま――――――』


「よしこの話は終わりにしよう」


 【影】の中から見られてたのかよ!!


「人……じゃない……?」


 ミカヅキの背中から少しだけ顔を覗かせてミツキが尋ねる


「マーコは迷宮遺跡ダンジョンのコア……って、ダンジョンとかコアってわかるか?」


「……コアは、知ってる……」


 へえ、コアは知っているのか

 

「前の、おっきい家で、何回か見たこと、あった……」


 やべぇ!地雷踏んだか!?ミカヅキも"何てことを思い出させてるんだ!"みたいな目で見てるし!いや、まさか昔の話に繋がるとか思わないじゃん!?こうなったら、話題を変えて……!!


 俺は再び【影】の中に手を突っ込み、目的のものをつか……もうとしてすり抜けられた!!あのヤロウ逃げやがったな!?【影】の中に両手を突っ込み、目的のもの、つまりハルマキを捕まえようとするも上手くすり抜けられて捕まらない。最終的に俺は上半身のほとんどを【影】の中に突っ込み、ついにハルマキの後ろ脚を掴むことに成功した


「どっせえええええい!!!」


「シュアアアアアアアア!?!?!?」


「『のおおおおおおおおお!?!?』」


 【影】の中から引きずり出されたハルマキは叫び声を上げながら床に落下した。というか引きずり出した勢いのまま床に叩きつけてやった


「シュアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」


「『ぬし!なんてことをしてくれる!!』」


「お前が逃げるから悪いだろ!!ほら見ろお前が叫ぶからミツキがおびえたじゃないか!!」


 マーコを転がして遊んでいたミツキがまたしてもミカヅキの後ろに隠れてしまった。このシーン何回目だ……


「シュアアアアアアア!!??」


「『ジブンのせいかっ!?主も叫んでいただろっ!?』」


「……。ミツキ、これが俺たちの仲間のハルマキだ。この前トカゲモドキからドラゴンモドキに進化して余計にわけわからない生物になっている」


「シュアアアア!?」


「『随分と説明が雑だな主!!』」


「ちなみにこいつは春巻きが大好物」


 俺は【影】から春巻きを一つ取り出し、餌付けしてごらんとミツキに渡す。ミツキは春巻きの端っこを掴むと恐る恐るハルマキに近づける


「シュアアア…シュアアアアアアア……」

 

「『くっ、こんな小娘に餌付けされるなど……しかし春巻き欲しさに体が抗えない……』」

 

 やっぱこいつ冬眠から覚めても馬鹿だったわ。しかし、ミツキもなんか楽しそうに餌付けをしているのでよしとしよう


「さて、ミツキにマーコとハルマキの紹介も済んだことだし、いろいろ準備してケンノスケさんとミロクさんと村長さんところに挨拶したら街を探しながら出発するか」


 この後の予定を確認していると、ミツキがトコトコと俺のもとにやってきた


「あの……おにいさん……あの食べ物……もう一つ……ありますか……?」


 あの食べ物……は、春巻きのことだろう。【影】から数個春巻きを取り出してミツキに渡す。あんなワクワクした雰囲気、餌付けがそんなに楽しかったのだろうか


「ハルマキ……お座り……」


 ん?


「お手……」


 んん!?


「ジャンプして……キャッチ……」


 んんん!?!?


「あの、マスター。ミツキちゃん、すっごくハルマキを手なずけているんですが……」


「うん、なんだろ、才能、かな?」


 曲芸じみた、イルカショーというか猿回しみたいなノリでハルマキに春巻きを与えるミツキ。猿回しならぬトカゲモドキ回し……名前長いな


「シュアアアアア?シュアアアアアアアアア?」

 

「『そういえば主、この小娘は誰だ?"獣キャラ"がジブンと被っているせいで危機感を覚えざるを得ないのだが?』」


 このトカゲモドキが何を言っているかわからんが、比べるまでもなくミツキのほうが可愛いので安心してほしいと思う



はい、ということで改めて主人公たち一行のメンバー紹介みたいな感じの話でした。ハルマキ1年ぶりの登場。今回全く話が進んでいないんですが、次からは進みます。あ、というか次投稿するときはこの章を書き終えてから投稿します。はい。8月中までには・・・なんとか・・・。

 話は変わるんですが、最近は巷でバーチャルユーチューバーが流行ってますね。たまに見ているんですがおもしろいですよね。バーチャル"ユーチューバー"なのにニコ生するところとか、もうごっちゃで好きです。仮想空間に行ったら僕も美少女になれますかね?


次回、道なき道を行き、都会を目指す

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