表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ベルリク戦記 ー 戦争の生涯 ー  作者: さっと/sat_Buttoimars
第2部:第14章『ぼくらの宇宙大元帥』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

562/568

20話「反乱」 金蓮

 天井は無し、青空一枚。お母様は急造の、繋ぎ合わせの色絹敷きの台上で陣幕に囲まれている。一番大きい御堂にその巨体は入らず吹き曝し。

 代わりの居所は特急で建造中。説法を垂れる場所が青天井というのも辛いところ。

 アマナの夏は季節柄、雨が多い。小雨、霧、大雨、晴れ、雷雨、晴れ時々曇りの順繰りという期間もあった。雨程度で風をひく龍体ではないが、やはり野晒しは大物に対して忍びない。

 たまに避雷針ごっこ? みたいなことをして龍道僧達をからかったことは良くない。電流は地面を伝って広まって危険。また無用な心配をかけさせて大事になる。要らぬ忖度をさせる。

 工事は三つ進んでいる。

 急場で柱を立てて屋根を敷く程度の物が一つ。急造の脆さは天幕のように杭綱張りで補強する。これは近々完成する。

 本殿御堂の床板を外し、基礎を掘り下げて天井そのままに龍体でも入れるようにも工事中。同時に本来の礼拝は、別の部屋を使ったり外でやったり、どうにかなるらしい。降雪前に、年内竣工を目指しているそうだ。

 守護尊鬼像を収める本尊殿形式の本格仕様が一つ。十年先か、二十年先か不明な造りの御殿である。

 そんな先まで滞在しているかは分からないので、”無駄ではないか?”と聞いた。すると空き部屋を、空間自体を黒龍の神聖な痕跡として、霊的にはまだ存在しているとして奉ることも出来るらしい。天政にはあまり無い概念である。

 龍も信奉するが、その道を、空間を奉る龍道教の”中空”を重んじる考えが見える。天政とは違う?

 龍道を通ってトマイ山に出た時は神仙の降臨が如きだった。

 大騒ぎも極まった。どう敬えばよいか分からないが、全力最敬を僧達が考えて、見た感じ精一杯、右往左往しながら頑張っていた。

 特に足の無い大僧正、山の指導者が這うように表敬してきた時はこちらが困った。

 お母様一人でその有様なので龍人と霊獣の多くは龍道待機中。少しずつ交代で太陽は見せるが、全軍展開となると大混乱必至。

 今は僧に敬われながら参拝客が、入山制限が掛けられている中で押し寄せている。

 お母様は嫌がる素振りを見せてはいない。新天地アマナで信者、支援者、戦力を確保するために飾りに徹している。人型だった時にはしなかった。

 蜷局を巻いて鎌首をもたげ、参拝客の足労を労い、当たり障りの無い真っ当な言葉をかける。

 曰く”友人、家族を大切にしなさい。知人にも手を差し伸べなさい。全てはこれが基本で始まりです”と。

 曰く”己の職分を全うし、不良なことはしないこと。飲酒を控え、賭け事をせず、狼藉を働かないことです”と。

 曰く”生きている以上は不満が幾らでもあるでしょう。貴人も聖人も俗人も皆が思っていることです。先祖も思い、子孫も思うことです。不満とは今、何を求めているかということ。それを知り、節度を持って求めることです”と。

 ……当たり障りの無い……尖った事を言っても仕方がないわけだし、間違ってはいない。むしろこれ等を守れればそんな、世情以外には早々惑わされもしないか。

 お母様も口を開くのが精一杯。龍道の中ではもう少し空も”泳いだり”と身軽だったのだが、地上ではどうも重たいらしい。

 山の滞在予定は長期なのか短期なのか、お母様は明言しない。まだ判断しかねるのだろう。

 龍体も傷が深い。アマナ勢を利用したい。情報が足りない。

 霊山からここまでの龍道の旅は辛かった。一度落ち着きたいところだし、減った体重も戻したい。

 ”大したおもてなしも出来ませんが、ごゆるりとお寛ぎを”と言うのが僧達からの、初めの歓迎の言葉だった。特に辺境の寺院では期待などしていなかった。

 起床は日の出以前。日課の読経と朝の掃除、朝の飯炊きが終わってもまだ暗い。

 これに付き合う義理は無いが、床掃除というよりは研磨と言ったほうが良い雑巾掛けの足音を聞いては寝ていられない。

 シゲヒロは寝ていて、躓くように蹴ってみても起きない。

 最近良く聞くのは「粗末な食事で申し訳ございませんが」という言葉である。

「いえ」

 玄米飯。気持ち大盛りにしてくれている。

 味噌汁。出汁は野菜の皮やへた等の切れ端、可食に難があるものを干したもの。

 漬物。量は少し。

 季節の果物や木の実。

 一堂に会して食事する場合、最中は一切言葉を発してはならない。お喋りしながら食事で親交を深めるといった雰囲気は皆無。個室で食べる場合は別だが。

 それでも情報収集のために、彼等に馴染むためにも自分は参加した。床座りは慣れないが片膝立てで何とか。

 シゲヒロは僧達と同じように正座して行儀正しく食べている。え?

 朝食が終わって、ようやく空の端が赤くなる。赤から白に変わり切ったところで鐘が鳴る。朝の日課が始まる。

 経典の勉強、外部との交流、山歩きの修行、道具の準備、事務仕事などなど大組織らしく各部が複雑に動き出す。

 昼の食事も似たようなもの。汁の具が山菜か茸に変更されたりする。

 昼以降の食事はしない。酒宴は勿論しない。水やお湯は飲める。お茶は、客が来た時は出すということで、我々には出してくれる。

 夕暮れ、日没前には鐘が鳴らされて就寝を迎える。基本的に蝋燭を使うのは贅沢という考えである。

 暇そうにしている人物は一人もいない。脚の無いキサギ大僧正も指示を出したり、賓客の相手をしたり、高僧が学問を怠けていないか対話しながら確かめている。

 中に、シンザ僧正という鎮護総督なる役職を聖職階級とは別に持っている者がいる。東護巡撫オン・グジンの話では軍事責任者に相当するということであった。

 どうも山岳兵指揮官としての性格が強いようで、早めに捕まえなければ僧兵等とどこぞの山林に潜ってしまうと考えた。会合の予定を組んだ時には「準備次第千日行の山駆けに出るところでした」等と言っていた。

 千日行は龍道を行く想定演習で、ほぼ飲まず食わず寝ずで山野を駆ける荒行。まだ成し遂げたことが無い者達を指導するとのこと。何とか間に合った。

 自分にだけ茶が出される中、個室で白い鴉頭のシンザと対面する。床座りは座布団があっても慣れない。尻尾がこう、相性がやや悪い。

「トマイ山の情報網を使わせて頂きたいのです。山の下、アマナ情勢、海の外、サイシン半島から大陸まで。広報や新聞も取って欲しいのです」

「私の一存では」

「では大僧正と?」

「キサギ大僧正は俗事に関りの無い方です」

「では?」

「前例無きことゆえ、名士を集めて合議にて決するものと考えます」

「名士とは?」

「他の寺院から関係各所に問い合わせ、障り無き、有りの範囲を見定めるというところです」

 前例が無いと言うが、本当に全く把握出来ていないくらいに無いのか、これは。

「新聞もですか?」

「俗界の物はほぼ禁忌とされているとお考え下さい。お山に持ち込むには合議が必要です。この山だけ許し、他の山では許さぬとなれば法が法で無くなりますので」

「……私や使いの者が山を下りて買って来るというのは禁忌ではありませんね」

「持ち込みはご遠慮下さい」

 下で読む分には問題無いと。

「武家の総大将と直接話は出来ますか? 鎮護将軍アバシラ・ドウモンと」

「こちらから、金蓮郡主様にそのような意志があると打診をしてみることは可能です」

 もう少し、突っ込んで聞いてみるか?

「我々は、東護巡撫を通じて友好関係にあると考えています」

「左様かと存じます」

「敵を同じくすれば共に戦う間柄であったと認識しています」

「相違ないかと」

「帝国連邦並びにレン氏の賊軍、非常な脅威です」

「トマイとしては今のところ関りがございません」

 敵を同じくしていないわけである。

「諸国としては?」

「通商はしているようですが、その判断はそれぞれのものです」

「鎮護将軍は諸国へ号令を発することは可能ですね」

「発することは可能です」

「従わない場合は?」

「征伐の大義名分が発生します」

 中央統制というものが薄いと考えて良いのか? 代表者は一応立てている?

「それは内戦の可能性があるのですか?」

「合従連衡は群雄の常であります」

「それでは国家鎮護の任、全う出来ていないのではありませんか」

「至らぬことばかりでございます」

 伏して謝罪された。

「私に頭を下げられましても、困ります」

「申し訳ありません」

「ですから……!」

 もしや、これは会話ではなく祈祷なのではないか?

「私は神霊の類ではないのですよ」

「どうかお鎮まりくださいますよう、お願い申し上げます」

 ここは、我々の足が地につく場所ではない。


■■■


 トマイ山にはご本尊とも呼ばれる、守護尊鬼の像が五種ある。

 アバガン。魑魅魍魎を踏みつけ右手に長棒、左手に銭束を持つ。

 メイオン。両肩で米俵を二つ担ぎ、やや中腰で筋肉質。佩剣する。

 クロウン。片脚立ちで恥部隠し以外、羽毛すら剥ぎ取った持たざる姿。

 ザイグン。両手、両踵を合わせた和合の構えで、温和の相で剣山に立つ。

 ガシャエン。防寒具を纏ってお包みの人間の赤子を胸に抱き、手から鈴を垂らす。

 いずれも白羽の鴉頭、偉大な龍道僧であったとされる故人。教義的には龍道に入滅し、今もどこかで道を進んでいる、ということになっている。

 こういったものは大陸の龍朝と龍教には無く、アマナ島の龍道教で固有。

 シゲヒロはそれぞれに詣でては手を合わせたり、瞑想したりと普段は見せない敬虔な姿を見せていた。

 自己研鑽に忙しい彼には任せたい仕事がある。座禅を組んでいる背中は、普段の馬鹿と違うように見える。

「ちょっといい?」

 無視される。

「ねぇってば」

 肩に手を置いて揺する。

「うるさい」

 この野郎。

「大事な話なの!」

「うるせえっつってんだろ!」

 何時になく真面目にキレやがった。

 本尊堂の入り口で座って待つ。掃除の小僧が迷惑そうにしているが、どうしたもんか。

「で、なんだよ?」

 シゲヒロはしょうがなく切り上げてきた、という雰囲気を隠さない。

「ここじゃ下と大陸の情報無いでしょ。持って来てよ。お母様あんまり動けないし」

「おう任せろ」

 案外気安く請け負った。

 何なのこの男、最初からそう言えば良いのに!

「むー」

「何だよ、良いぞって言ったんだぞ」

「何よもう!」

 シゲの肩を叩く、一、二、三、四、もっと!

「あー、はいはい。あとお前、その女みたいなことお山でやんじゃねぇよ」

「何が? 何で」

「女人禁制。客人で龍で化もんの姿だから一応、追ん出されてねぇけどよ」

「むー」

「だから。長年な、見てないと少年とか蜥蜴でも……いいや」

「は、何?」

「うるせえ。花でも摘んでろ」

「はあ?」


■■■


 シゲヒロの情報収集は早かった。散歩ぐらいの気軽さで山頂から山麓まで行き来出来るし、何よりアマナ人で元海賊。言葉も事情も通じている。

 まずはサイシン半島北部の暫定境界線にある要塞陣地が賊軍に突破されたとの報。これがアマナ島にまで来ていた。海域を挟んでのことなので時差があり、更に押し込まれていると予測がつく。

 東護軍の崩壊は時間の問題。敵は領土を侵犯しつつ事実上無尽蔵に資源を投入可能で、片や味方は後背地も無く孤立無援。初めからお話になっていない。

 孤立無援。東護軍とアマナは同盟関係にあったはずだが、負けが込んでいる海向こうに派兵することは無い。出来なくなっている。

 敵を同じくしないという単純な関係もあるが、東護のアマナ駐留軍の将軍首の首級が晒されているのだ。つまり暗殺。似ているかは不明だが、脱力した口から舌が出ている人相書きも自重されずに広まっている。派兵が無いと断言出来る情報はこれで十分。

 他に派遣軍将兵の多くが捕虜となっており、収容所というものが無いので帆走具の無い船に詰め込んで洋上に浮かべているらしい。

 一体誰がそんなことを? 中央統制の利いていないアマナでは誰かが思いつきでやって、そんな雰囲気になったから追随してみようか、という流れになってもおかしくはない。

 事態は山にいて、少しの間外界と途絶している内に進んでいた。相変わらず龍道僧達は神霊のように敬いの姿勢を崩さない。情報からの隔絶には悪意があったように感じない。

 山へ参拝に来る武人達は、ここは聖域で俗事と関わり合いが無いという姿勢と顔のままだった。お母様に詣でても下界の変事には一切触れない。

 緊急事態は継続中。政治家が政治に触れて来ないというのはその中の波長の一つだろう。お母様も「龍道に戻れるよう、皆食い溜めせんとなぁ」と言う。

 トマイの山を去る前に供物としての米と豆と酒では足りぬものを、どこかで調達しなければならない。山の獣を食い尽くしても龍人、霊獣を満たせるかどうか。人里も……。

 月を見ながらどのような名目で鎮護総督シンザ殿に、大量の食糧を寄越せと言おうかと大義名分を考えあぐねていると、シゲヒロが肩を抱き寄せて来た。

 ここで? 女人禁制が何のと言っていた癖に!?

「何よ、もう……」

 耳元に口が寄って来て。

「あの首、誰が斬ったと思う?」

「は? あえ?」

「お前、ついて来い」

「何が!? 何が!?」

「反乱するぞ、ついてこい」

「馬鹿言ってんじゃないの!」

 シゲヒロの首を掴んで締める。太い、固い、喉笛にも届かない。

「お前は、朱西道の震災を鼻で笑い、東護軍にただ戦うように仕向けたあのデカ蛇にまだついていく心算か? 龍の人型に居場所なんてないとか勝手に思ってないだろうな。俺について来い、どこにだってある。無きゃ作ってやるよ」

 私の気も知らないでぇ!


■■■


 アマナに留まり続けることは不可能であるとお母様と協議し、去ることに決定した。

 龍道龍脈経由で竜大陸へ行く組と、海路リュウトウ諸島経由で行く組とで分かれた。遂にそんなところまで逃げることになった。

 南洋のタルメシャ大陸部、南覇軍の下ではない。ルオ・シランすらも信用できない立場になったということ。

 海路組がいるのは今後もアマナとの海上交易を継続するということで、海路開拓事業を兼ねた。

 龍道へはお母様に龍人に霊獣。龍道僧の内、白羽の老いを失った者達も同行。かつて自力で竜大陸へ到達したシンザ僧正もいる。今後彼等にとって龍道は滅するところではなく、ただ入るところになるだろうか? 地上との出入口を開く術まで伝授するかは不明。

 海路には自分とシゲヒロに、龍人将校の中でも事務に海上の専門家等が行く。アマナの船乗り達も遠洋航海に行ける者達が選抜された。

 アマナ俗界の鎮護政府としては大陸の戦乱から逃れつつ、海洋交易の美味しいところだけを頂きたいという魂胆である。銭勘定のみで余計な干渉をして来ないというのは一応、有難い。

 シゲヒロはかつて、人間だった頃に竜大陸に漂着して生き残った。他大陸とはまるで違う凶悪な生物達の中を、足手纏いの子供連れで。頼りになりそうだが。

 悪い状況の中で良い選択を選ぶことが出来ている気がするが、懸念はやはりシゲヒロの反乱発言。機を見て何かをしでかす心算のようだが計画は不明。こちらに何か明かせばお母様に筒抜けと見ているか。

 もう勝手なんだからぁ!

 シゲヒロ一人で戦える相手は限られている。龍人の軍隊を相手取ることは出来ない。お母様の寝首を掻くとしても、白面龍王との戦いを見たらあり得ないと分かる。

 下手に争わず、こう、受け流す感じで袂を分かつようにすると思っているのだが、離脱や逃走と言わず反乱と言ったのは違う企みが? 船の乗っ取り程度でも反乱と呼ぶから航海中に仕掛けるのか?

 港に停泊する大型帆船を見上げる。荷物の搬入中で、帆や索も小慣らした程度の新品揃い。船体に塗られた黒い乾溜液も新しくて臭い立つ。

 反乱を策謀しているシゲヒロだが、先に山を下りてこの港で出港準備に掛かっていた。

 性格を考えると……船内を見て回っていないかと覗いたらいない。現場叩き上げの男が現場にいなかった。あいつなら港湾に潜って船底のフジツボを擦っていてもおかしくない。海面を覗いても小魚もおらず、油が浮いている程度。大きな気泡も確認出来ない。

 港湾管理局舎にいるなんてことは、まあ、あるかと思って尋ねるといた。大部屋の入り口の陰から仕事振りを覗く。

 大広間の上座に堂々と座り、書類を肩端から読んでは適宜、並ばせている人達に文句をつけては指示出しをしている。人間、鴉頭、龍人等に。将校、官僚、商人達に。

 わざわざ朱入れをした紙も飛ぶ。声の圧力も相当で、列の人々に雑談の余裕も与えていない。外の廊下を歩いているだけでも緊張が走る。

 出港するのは四隻。竜大陸の生物、特に水竜が強力なために火器は軍艦のように揃えて船員は合計六百名超。単純な航海要員だけではなく戦闘要員を多く乗せる。長年煮え湯を飲まされ続けて来たギーリスの息子ファスラも健在とあっては重武装も当然。

 大所帯で、大仕事で、四隻に途中で補給物資と補充要員を入れ、傷病者を帰郷させるための快速船団第二陣も予定されている。

 一分の隙も無く準備を整えてすらまだ不安。人事を尽くさなければ天命も待てぬといったところ。

 しかしあのシゲヒロがあんなに小うるさく口を挟んで、他所の人達を相手にまるで主君のように偉そうにしているのが奇妙。

 反乱の仕込みのためか? 各部署に猛烈な量の仕事を押し付けて全容は指導者の脳内で完結させて陰謀漏洩を防ぐという荒業は、一応不可能ではない。それをシゲヒロがやっている?

 本気を出せばやれるってところを見せてくれてるのかも。主導者ともなればこれくらい……。

 目が合った。

「ぬ、金蓮かっ!?」

 あれ?

「何と言おうか、私の意志では無い。詫びるのは筋違いだが、そうだな、大切に使わせて貰っている。何とも何もこれ以上は言えん! 中座の出来ん仕事中だ、許せ!」

 ”誰が作ったと思っとるんや?”

 今頭の中で言われた気がしている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ジ、ジンジン…!?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ