表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

チー牛の残り香

「は? 管理売春? ……って、何?」

「簡単に言えば一人のボスが頂点にいて、そいつの命令で売春が行われることね」

「はあ……」


 中学生にはあまりにも馴染みのない単語が出てきたせいもあり、そんなリアクションしか出来なかった。


 管理売春て……。俺自身が童貞なのに、そんな縁もゆかりもないことを言われてもどうしようもないぜ。外国のディズニーランドみたいなものだ。


 そう思っていたら、大葉先生が説明を続ける。


「管理売春ではまだ子供でしかない少女たちが、金持ちの変態のところへ次々と送られていくの。そうやって稼いだ売上が半グレの資金元になっていると聞くわ」

「先生、警察じゃなくて教師ですよね?」


 ごく自然に出てきた疑問をスルーし、大葉先生はさらに質問を重ねてくる。


「安藤君、一つ訊かせて。あなたは学校で密かに行われている管理売春に関与しているの?」

「いや、そんな、俺は管理売春なんか……」


 だって、管理売春って単語だってさっき知ったばっかりだし、そもそも俺、童貞だし……。


「やっぱり……。ワルぶっていても、あなたからはかつてチー牛だった者の残り香が漂っていた。あなたはシロみたいね」

「チー牛言うなや」

「そもそも、なんであなたは不良になんかなろうとしたの?」

「それは……」


 俺が不良になったのは、力こそがすべてだと気付いたから……だけではない。


 もう一つだけ、俺が暴君へと鞍替えをした理由があった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ