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『プリズン・ヴァンパイア』~シーズン2~

プロンプト

「前回までの『プリズン・ヴァンパイア』。俺は夜に吸血鬼に襲われた。しかし吸血鬼と一緒に謎の罪で刑務所に投獄される。「俺はこの刑務所の設計をしたんだ」。吸血鬼は全身に入れ墨をしていてそれはこの刑務所の設計図だった。俺とヴァンパイアは脱獄計画を立てる。」


 

 鉄格子の向こうで月が輝いていた。俺は吸血鬼—— 彼の名前はヴラドだと判明した —— の全身の入れ墨を凝視していた。


「で、どうやって脱出するんだ?」俺は小声で尋ねた。


 ヴラドは薄笑いを浮かべた。


「まずは、この壁の向こうにある配管室に行く必要がある」


 彼は背中の入れ墨を指さした。そこには複雑な配管図が描かれていた。


「で、どうやってそこまで行くんだよ」


「簡単さ」ヴラドは牙を見せて笑った。


「お前が俺の血を吸えばいい」


「は?」


「冗談だ」彼は笑った。


「実は、この牢獄の警備システムには致命的な欠陥がある。15分おきに電力が一瞬落ちるんだ」


 俺は眉をひそめた。


「なぜそんな欠陥を?」


「設計者の悪戯さ」ヴラドはウインクした。


 その瞬間、廊下の明かりが一瞬消えた。


「今だ!」


 ヴラドは驚くべき速さで鉄格子を曲げ、俺の腕を掴んで廊下に飛び出した。


「待て、なんでお前そんな力が——」


「吸血鬼だからさ」彼は当たり前のように言った。


 我々は影に紛れて素早く移動した。ヴラドの背中の入れ墨を頼りに、複雑な通路を進む。


「ここだ」


 彼は壁に耳を当て、何かを聞き取ろうとしていた。


「よし、誰もいない」


 ヴラドは壁を押すと、隠し扉が開いた。中は巨大な配管が張り巡らされた薄暗い空間だった。


「ここを通って外に出る」彼は自信たっぷりに言った。


 俺は躊躇した。


「本当に大丈夫なのか?」


 ヴラドは真剣な表情で俺を見た。


「信じるしかないさ。お前、自由が欲しいんだろ?」


 深呼吸をして、俺は決意した。


「よし、行こう」


 我々は配管の迷路に足を踏み入れた。自由への道のりは、まだ始まったばかりだった。


 続く——

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