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『リヴァプールでヴァンパイアに会った』~You’ll Never Walk Aloneだぜ~

 

 1960年代のリヴァプール。夜の街を歩いていた私は、思いもよらぬ出会いを果たした。吸血鬼だ。


 彼は鬼ごっこを提案したが、私の頭の中はフットボールでいっぱいだった。


「そんなことよりスタジアムに行かせてくれよ」と言うと、吸血鬼は意外な反応を見せた。


「お前も...コップか?」

「ああ」


 私たちは同時に笑みを浮かべた。そして、あの有名な応援歌を口ずさみながら、二人でスタジアムへ向かった。


 それから数十年が過ぎた。時々彼を見かけるたびに、互いに目配せを交わす仲になった。我がチームはリーグ優勝から遠ざかり、苦しい時期が続いた。彼の姿も見かけなくなり、冗談半分で「くたばったのかな」と思ったこともある。


 そして2020年。30年ぶりのリーグ優勝が決まった。その次の週の夜、再び彼と出会った。


「初めて会った時の続きをするか?」

「そんなことより分かっているだろう」


 言葉は要らなかった。二人で笑みを交わし、あの歌を口ずさみながら、スタジアムへ向かった。


 永遠の若さを持つ吸血鬼と、歳を重ねた人間。しかし、私たちの心に流れる赤い血潮と、クラブへの愛は変わらない。


 クロップ監督のもと、チームは栄光を取り戻した。そして私たち二人の奇妙な友情も、時を超えて続いていく。


 人生には、アップダウンがある。クラブも同じだ。しかし、真のサポーターは決して一人で歩くことはない。たとえその相棒が吸血鬼であっても。

プロンプト

「場所はイギリスのリヴァプール。60年代。夜中に吸血鬼と遭遇した私。吸血鬼は私に対して鬼ごっこを提案する。「そんなことよりスタジアムに行かせてくれよ」。私は熱狂的なフットボール好き。「お前も...コップか?」。「ああ」。私と吸血鬼は同時にニヤッとする。「You'll Never Walk Alone」を二人で歌いながら俺たちはスタジアムに向かった。あれから何十年経っただろうか。たまに奴を見かける。そのたびにお互いにニヤッとする。俺たちのチームはリーグ優勝から遠ざかっていた。いろいろなことがあった。長らく優勝から遠ざかっていた。アイツもしばらく見かけていない。「くたばったか?笑」。19-20シーズン、7試合を残して30年ぶり、プレミアリーグとなってからは史上初のリーグ優勝が決定した。そして再び、夜中に吸血鬼と遭遇した私。吸血鬼は私に対して鬼ごっこを提案する。「そんなことより分かっているだろう」。私と吸血鬼は同時にニヤッとする。「You'll Never Walk Alone」を二人で歌いながら俺たちはスタジアムに向かった。ありがとうクロップ。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。」

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