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『外は吸血鬼、中は生臭坊主』

 

 真夜中の東京。六本木の喧騒から逃れ、静かな裏通りを歩いていた俺の前に、突如として現れたのは吸血鬼だった。


「こんばんは、人間さん。退屈しのぎに鬼ごっこはどうかな?」


 吸血鬼は優雅に微笑んだ。その白い牙が月明かりに反射して光る。


「えっ、あの...」俺は言葉を詰まらせた。


「逃げられたら命は助けてあげよう。でも捕まえたら...ふふふ」


 俺は咄嗟に走り出した。頭の中では様々な思考が駆け巡る。


(吸血鬼の弱点は日光だ。朝まで逃げ切れば...でも、そんな体力ないよ!)


 そのとき、目に飛び込んできたのは古めかしい教会の姿。


(そうだ!吸血鬼は聖なる場所には入れない!)


 俺は教会に駆け込んだ。


「お前さん、ここに入るにはお布施が必要だよ」


 突如現れた坊主の言葉に、俺は絶望した。


「え、いや...でも命の危機なんです!吸血鬼に追われてて...」


「ほう、吸血鬼か。それは大変だね」坊主は平然と言った。


「でも、規則は規則。お布施なしじゃ入れないよ」


「お金なんて持ってません!電子マネーしか...」


「おや、電子マネーか」坊主の目が輝いた。


「それなら大丈夫だよ。うちの教会、キャッシュレス対応してるからね」


 俺の背後から吸血鬼の足音が聞こえてくる。


「じゃあ、早く!」


「はいはい。じゃあ、ここにスマホをかざして...」


 俺は慌ててスマホを取り出し、坊主が差し出した端末にかざした。


「ピッ」


 電子音と共に取引が完了した瞬間、教会の扉が開いた。俺は飛び込むように中に入る。


 後ろから聞こえてきたのは、吸血鬼の悔しそうな声だった。


「くっ、聖なる場所か...今回は逃がしてやる」


 俺はほっと安堵の息をついた。そして、ふと気がついた。


「あの...坊主さん」


「なんだい?」


「さっきの、お布施いくらだったんですか?」


 坊主はにやりと笑った。


「命の値段だよ」


 俺は愕然とした。スマホの残高を確認すると、口座が空っぽになっていた。


 外では吸血鬼が、中では守銭奴の坊主が。俺はため息をつきながら、夜明けを待つことにした。

プロンプト

「場所は東京、夜中に吸血鬼と遭遇した私。吸血鬼は私に対して鬼ごっこを提案する。私は夜に吸血鬼から逃れるために、思考を巡らせる。吸血鬼の弱点は日光。朝まで逃げれば勝てる。しかし、逃げきれる保証はない。いや一つだけ逃げれる場所がある教会だ。私は教会に逃げ込む。「入るにはお布施が必要です」。そんな言葉を言う生臭坊主が現れた。「電子マネーしか持ってなくて...」「電子マネー大丈夫ですよ」。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。」

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