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『夜の東京、吸血鬼とSNS』~少し懐かしいネットコメントを添えて~

 

 真夜中の東京。私は帰宅途中、突如として吸血鬼と遭遇した。


「おや、こんな時間に一人で歩くとは無謀だな」吸血鬼が不気味な笑みを浮かべる。


「ゲームをしようじゃないか。鬼ごっこだ」


 私は思わず噴き出しそうになった。


「鬼ごっこ?まさか冗談じゃ…」


「冗談なものか」吸血鬼は真顔で言った。


「逃げろ。朝日が昇るまでだ。捕まれば、お前の血は私のものだ」


 私は咄嗟に走り出した。頭の中で思考が駆け巡る。


「吸血鬼の弱点は日光…朝まで逃げ切れば勝てる…でも、本当に逃げ切れるのか?」


 2時間後、私は息も絶え絶えに路地裏に隠れていた。吸血鬼の気配が近づいてくる。


「もうダメだ…」


 そのとき、閃いた。


「そうだ、これをネットで配信しよう!」


 スマートフォンを取り出し、ライブ配信を開始。


「今、吸血鬼に追われてます!助けて!」


 コメント欄に反応が現れ始めた。


「自演乙」

「エフェクト下手すぎw」

「深夜のコスプレ撮影かよ」


 私は叫んだ。


「本当なんだって!」


 すると、吸血鬼が姿を現した。


「おや、現代人らしいことをしているな」


 驚いたことに、吸血鬼は私のスマートフォンをのぞき込み、コメントを読み始めた。


「なんだこれは?自演?エフェクト?」吸血鬼は困惑した表情を浮かべる。


「私は本物だぞ!」


 コメント欄は更に盛り上がった。


「吸血鬼の演技うますぎw」

「これ、新しい配信の形態か?」

「続き気になる。チャンネル登録した」


 吸血鬼は怒り心頭だった。


「くそっ、こんな侮辱は300年生きてきて初めてだ!」


 そのとき、東の空が明るくなり始めた。


「あ…」吸血鬼はたじろいだ。


「今回は引き分けだ。だが、覚えていろ。次は必ず…」


 吸血鬼は朝日を避けるように、闇の中へと消えていった。


 私はほっと息をついた。


「みんな、ありがとう。おかげで助かったよ」


 最後のコメントが流れる。


「次回予告クソワロタwww」


 私は疲れ果てた笑みを浮かべながら、帰路についた。東京の朝は、いつもと変わらず始まっていった。

プロンプト

「場所は東京、夜中に吸血鬼と遭遇した私。吸血鬼は私に対して鬼ごっこを提案する。私は夜に吸血鬼から逃れるために、思考を巡らせる。吸血鬼の弱点は日光。朝まで逃げれば勝てる。しかし、逃げきれる保証はない。くそこうなったらやけくそだ。私はインターネットでこの状況を配信する。「自演乙」。などネット特有の煽りを受ける。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。」

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