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『ヤバくなったら、会員制のスポーツジムへ逃げ込め!!!』

「おい、お前!どこ行くつもりだ?」


 真夜中の東京の路地裏。ネオンの光が薄暗い道を照らす中、私の背後から声が響く。振り向くと、七人のヤンキーたちが半円を描くように立っていた。リーダーらしき金髪の男が不敵な笑みを浮かべる。


「ちょっと遊ぼうぜ?鬼ごっこってのはどうだ?」


 私は冷や汗を流しながら、周囲を見回す。逃げ道はある。問題は、どこへ逃げるかだ。


 この辺りにはある噂があった。夜中になると、某高級スポーツジムに奇妙な会員たちが集まるという。昼間は普通のジムだが、夜になると...そう、吸血鬼たちの社交場になるのだ。


「三つ数えるぞ?」


 ヤンキーのリーダーが言う。


 私の頭の中で計画が固まる。ヤンキーたちが怖いのは、自分たちより強い存在だ。なら、この街で最もヤバい連中のところへ逃げ込めば...


「いち...」


 私は走り出す。後ろからドンドンと足音が響く。


「に...」


 角を曲がると、そこには高層ビルの中にある会員制スポーツジム「Midnight Fitness」があった。


「さん!」


 エントランスのドアを開け、私は中へ飛び込む。フロントには、異様に青白い肌をした受付嬢が座っている。


「いらっしゃいませ。本日のゲスト利用ですか?」彼女は真っ赤な唇で微笑む。


 後ろからヤンキーたちが押し寄せてくる。しかし、店内に一歩足を踏み入れた途端、彼らは固まった。


「あ、あの...すみません!間違えました!」


 リーダーは慌てて引き返す。他のメンバーも逃げるように去っていく。


 受付嬢は優雅に立ち上がり、長い牙を見せながら私に微笑みかける。


「では、入会の手続きをさせていただきましょうか?」


 私は震える手でパンフレットを受け取る。確かにヤンキーからは逃れられた。でも、これって本当に正しい選択だったのだろうか...


「あ、あの...」


「ご安心ください。入会特典で、最初の一か月は吸血されない権利が付いてきますわ」


 何故か微妙に安心する私だった。


 結局その夜、私は人生で最も奇妙な入会手続きを済ませることになった。エアロビクスのレッスン表には「空中浮遊クラス」があり、プールは「血の池」と名付けられていた。


 夜の東京で、私の新しい生活が始まろうとしていた。

プロンプト

「『ヤバくなったら、会員制のスポーツジムへ逃げ込め!!!』。場所は東京、夜中にヤンキーたちと遭遇した私。ヤンキーたちは私に対して鬼ごっこを提案する。私は夜に吸血鬼から逃れるために、思考を巡らせる。ヤンキーたちの弱点はホンモノのヤバい奴。あそこに逃げれば勝てる。しかし、会える保証はない。ヤンキーの弱点はいくつもあるが、結局あそこしかない。そうドラキュラだ。私はドラキュラが集まる会員制のスポーツジムへ向かう。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。」

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