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『おフランスに住む配信者とアイドルと例の吸血鬼』

 おフランスの片隅で、配信者の東村浩之氏は、自身のライブ配信で疑似恋愛業界について語っていた。


「疑似恋愛を疑似恋愛だと見抜ける人でないと、アイドルとかキャバクラ、ホスト、風俗を使うのは難しいんですよ」


 という彼の発言は、瞬く間にネット上で炎上し、特にガチ恋勢からの反発が激しかった。


 特に、自称「ガチ恋おじさん」と「ガチ恋お姉さん」は、東村氏の発言に対して強烈な反論を繰り広げる。彼らは自らの恋愛感情を否定されたと感じ、東村氏への「ぶち込み」を開始する。その方法は、東村氏の配信に対し、彼らの愛の証明として、疑似恋愛の美しさを語るコメントを残し続けるのだった。


 一方、東村氏はこの突然のコメントの洪水に圧倒されつつも、彼らの熱意に感銘(笑)を受ける。


 その中で、ガチ恋お姉さんこと、美咲が課金コメントで反論を試みる。


「疑似恋愛だって、感じるものは本物よ!」と彼女は書き込んだ。


 東村はそのコメントを見つけると、ニヤリと笑いながら反応した。


「本物って、どんな感じですか?疑似恋愛とどう違うんですかね?」と美咲に挑戦的に問いかけた。


 美咲は、自分の感情を真摯に伝えようと努力した。


「絆を感じるんです。支えあっている感じがして…」


 しかし、東村はさらに煽り立てた。


「絆って、お金ありきの絆ですか?それって、ちょっと寂しくないですか?」


 美咲が熱くなるほど、東村は冷静で、時には皮肉を交えたコメントを返していく。彼は意図的に美咲の言葉の揚げ足を取り、


「それって、ただの自分勝手な解釈じゃないですか?まあ、そんな感じでーす」

 

 そんな過激な配信がネットで炎上して、少し落ち着いた深夜2時の東京。トップアイドルの星奈(ほしな)央巳(おみ)は、久しぶりの休暇を満喫していた。しかし、その幸せな時間も長くは続かなかった。


「おや、こんな夜更けに一人で歩くのは危険ですよ、星奈さん」


 突如、闇から現れた男性の声に、央巳は身震いした。振り返ると、そこには異様に白い肌と鋭い牙を持つ男が立っていた。


「私は吸血鬼です。そして、あなたの熱烈なファンでもあります」


 男は自己紹介をしながら、にやりと笑った。央巳は心の中で呟いた。


(ガチ恋のヤバいヤツじゃん...)


「せっかくですから、鬼ごっこはいかがでしょう? 逃げられたら命は助けますよ」


 央巳は即座に走り出した。近くのマンションを目指して全力疾走する。後ろからは吸血鬼の楽しげな笑い声が聞こえてくる。


「待ってください、星奈さん! あなたの血を少しいただくだけですよ!」


 マンションに到着した瞬間、玄関から現れたイケメン男性に央巳は引っ張り込まれた。


「何だお前は?」吸血鬼が聞くと、男は落ち着いた様子で答えた。


「彼氏なんだけど」


「まさか彼氏がいたとは...」


 ガチ恋吸血鬼は驚愕のあまり、その場に卒倒してしまった。


 マンションの中、央巳は深いため息をついた。


「ありがとう、助かったわ。でも、あなた誰?」


 男は苦笑いしながら答えた。


「隣に住んでるだけの一般人です。騒ぎ声が聞こえたので様子を見に来たら、こんな事態になってて...」


 央巳は複雑な表情を浮かべた。


「そう...でも、なぜ彼氏だって?」


「咄嗟の判断です。アイドルに彼氏がいたら、ファンはショックを受けますよね」


 央巳は感心しながらも、新たな問題に頭を悩ませた。

(これで今夜は助かったけど...これからどうしよう)


 翌日、芸能事務所に呼び出された央巳。マネージャーが怒りの形相で新聞を見せつけた。


『トップアイドル星奈央巳に熱愛発覚!? 深夜のマンション立ち入りの真相は』


 央巳は頭を抱えた。吸血鬼よりも恐ろしい、芸能界のルールと戦わなければならない現実。

 しかし、彼女の脳裏には、昨夜の騒動で出会った隣人の顔が浮かんでいた。


(この先どうなるかわからないけど...なんだか、ちょっとドキドキする)


 そう思いながら、央巳は新たな冒険の始まりを予感していたのだった。

プロンプト

「場所は東京、夜中に吸血鬼と遭遇したトップアイドルの私、星奈央巳吸血鬼は私に対して鬼ごっこを提案する。「自分を吸血鬼だと自称する。ガチ恋のヤバいヤツ」。私はとりあえず、必死であるマンションへ向かう。吸血鬼は嬉々として私を追いかける。私がマンションに着くとイケメン男性が私をマンションに引き入れた。「何だお前は?」。吸血鬼が聞くと男は答えた。「彼氏なんだけど」。「まさか彼氏がいたとは...」。ガチ恋吸血鬼は卒倒する。私は夜に吸血鬼から逃れるために、思考を巡らせる。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。」

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