表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/601

『銀の玉をブチ込め!東京新台入れ替え!!!』

 

 東京の街は、いつもの喧騒を夜の闇に吸い込まれていた。私は仕事帰りに、ネオンの海を泳ぐように歩いていた。そんな時だった。


「おや、良い香りがするね」


 振り返ると、そこには月明かりに照らされた白い肌の男が立っていた。鋭い牙が月光に輝いている。吸血鬼だ。


「君と鬼ごっこをしよう」彼は不敵な笑みを浮かべた。


「逃げられたら命の保証をしよう。さあ、走れ」


 私は夢中で走った。頭の中では「銀」という文字が踊っている。そうだ、銀なら吸血鬼を倒せる。でも、どこで手に入れる?


 そんな時、目に飛び込んできたのは派手なネオンサイン。


「パチンコ SILVER BALL」


「これだ!」


 私は躊躇なくパチンコ店に飛び込んだ。店内は騒がしく、銀玉の音が耳を刺す。とりあえず、台に座ろう。


 玉を打ち出す。ジャラジャラと銀玉が落ちていく。「よし、これで吸血鬼を倒せる」と思いながら、夢中で玉を打ち続けた。


「当たり!」


 歓喜の声を上げた瞬間、隣から声が聞こえた。


「おや、君、随分と楽しそうだね」


 ゆっくりと顔を向けると、そこには例の吸血鬼が座っていた。彼も同じように玉を打っている。


「え、えっと...」私は言葉に詰まった。


 吸血鬼は優雅に微笑んだ。


「君、鬼ごっこの最中だったのを忘れてないかい?」


「あ、ああ...」


「でも、仕方ないね。このゲーム、中毒性があるよ」彼は好意的に言った。


「それに、ここの銀玉じゃ私は倒せないよ。純度が足りない」


 私は呆然とした。結局、命を狙われているのに、敵と並んでパチンコをしている自分がいた。


「さて」吸血鬼が立ち上がった。


「朝日が昇る前に帰らなきゃ。また会おう」


 彼は颯爽と去っていった。


(アイツ...負けたんだな)


 私は自分のパチンコ台を見つめ、溜息をついた。


「依存症で禁止されていたけど、まあ、命が助かったからいいか...」


 そう呟きながら、私は再び玉を打ち始めた。東京の夜は、まだまだ長い。

プロンプト

「場所は近未来の東京、夜中に吸血鬼と遭遇した私。吸血鬼は私に対して鬼ごっこを提案する。私は夜に吸血鬼から逃れるために、思考を巡らせる。銀の弾丸もしくは銀色の何かをぶち込むために思考を巡らせる。そうだパチンコに行こう。台に座る。パチンコに夢中になる私。気が付くと吸血鬼が隣にいた。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ