『ヴァンパイア・パニック』
タカシは目を覚ました。頭がズキズキする。
「くそ、昨日の酔っ払い、マジで噛みついてきやがって...」
部屋は薄暗い。カーテンを開けると、東京の夜景が広がっていた。時計を見ると午後9時。
「え?こんなに寝てた?」
突然、胃袋が鳴る。
「腹減った...コンビニ行くか」
鏡を見ずに外出したタカシ。歩くたび、体が軽い。
「なんか調子いいな」
コンビニに向かう途中、向かいから歩いてきた女性と目が合う。
女性の目が丸くなる。
「ひいいいい、吸血鬼!!」
タカシは呆気にとられる。
「は?」
女性は一目散に逃げ出した。
「なんだあいつ...」タカシはスマホのカメラで自分の顔を確認する。
「うわっ!」
真っ白な肌に、赤い目。尖った牙。
「マジかよ...」
その時、後ろから声がする。
「お兄さん、鬼さんこちら、なんてね」
振り向くと、同じく赤目の男が立っていた。
タカシは思わず叫ぶ。
「お、お前も吸血鬼なのか!」
男は驚いた顔をする。
「えっ、あんたも?」
二人は呆然と見つめ合う。
男が静かに言う。
「どうやら、俺以外にも増えてるみたいだな...」
タカシは頭を抱える。
「なんだよこれ...」
男は肩をすくめる。
「さあ?でも、腹減ってね?」
タカシはため息をつく。
「あー...うん」
男は笑う。
「じゃあ、行こうか。今夜の東京は、俺たちのバイキングさ」
タカシは渋々ついていく。
「まったく...なんて日だ…」
二人の吸血鬼は、夜の街へと消えていった。コンビニの看板だけが、彼らの影を照らしていた。
プロンプト
「場所は東京。俺はタカシ。どうも昨日から調子が悪い。酔っ払いに嚙みつかれたからなのか、とりあえず寝ていた。外を見ると夜になっていた。「腹も減ったしコンビニでも行くか」。それにしても全身から力がみなぎるな。そのとき、向かいから来た女性と目が合う。「ひいいいい、吸血鬼!!」。女性は一目散に逃げた。スマホで自分の顔を見ると、俺は色白で赤目のいわゆる吸血鬼になっていた。そのとき、「お兄さん、鬼さんこちら、なんてね」。振り向くと、後ろに吸血鬼がいた。「お、お前も吸血鬼なのか!」。声をかけてきた吸血鬼はびっくりしていた。どうやら、私以外にも吸血鬼が増えているらしい。このプロットを元にシリアスシニカルコメディ短編小説を書きましょう。」