『吸血鬼奮闘日記』
## 9月18日
今宵も東京の闇に紛れ、人間どもの生き血を啜った。ああ、何と退屈なことか。同じ味、同じ悲鳴、同じ恐怖の表情。永遠の生には飽きが付きものだが、最近は特に強く感じる。
ふと思いついた。鬼ごっこはどうだろう?逃げ惑う人間を追いかけ、恐怖に歪む顔を楽しむ。血を吸う前の前菜として、素晴らしいアイデアだ。
さっそく実行に移そうと、長身の女性に声をかけた。
「お嬢さん、私と鬼ごっこはどうかな?」
しかし、不運なことに近くに警官の姿が。私としたことが、不注意だった。国家権力に目をつけられては面倒なことこの上ない。さっさと立ち去るしかなかった。
明日こそは、と心に誓って今宵の狩りを終えた。
## 9月19日
昨日の失敗を取り返そうと意気込んで外出したものの、今夜もうまくいかなかった。
まず、ターゲットにした男性が驚いて逃げ出す代わりに、にやにや笑いながら「いいね!面白そう!」と言ってきたのだ。どうやら私を本物の吸血鬼だと信じていないらしい。彼の首筋に牙を立てようとしたが、彼は「すごいリアルな付け牙だね!」と感心するばかり。なんか話がかみ合わなくて、調子が狂う。結局、あまりにもノリノリな彼を置いて立ち去った。
その後、別の女性に声をかけたが、彼女は「ごめんなさい、急いでるの」と言って足早に立ち去った。東京の人間はみんなこんなに忙しいのか?
夜も更けてきたので、今日はここまでにしよう。明日こそは...。
## 9月20日
三度目の正直とはいかなかった。
今夜は公園で若いカップルを見つけた。彼らなら楽しい獲物になるだろうと思い、近づいて鬼ごっこを提案した。
しかし、彼らの反応は予想外だった。彼氏が「おっ、ライブアクション・ロールプレイングゲームか?」と目を輝かせ、彼女も「私たち、LARPって初めてだよね!」と興奮気味に言う。
私が困惑していると、彼らは勝手に設定を作り始めた。「君は闇の貴族で、我々は光の王国の使者だ!」などと言い出す始末。なんだ、このバカップル。
結局、彼らの熱意に負けて30分ほど付き合ってしまった。彼らは楽しそうだったが、私の方はすっかり疲れ果ててしまった。
帰り道、コンビニで買った豚の生血を啜りながら考える。
もしかしたら、私の方法が間違っているのかもしれない。現代の東京で古典的な吸血鬼のやり方は通用しないのか?
明日からは新しいアプローチを考えよう。マンネリ打破の道のりは、思いのほか険しいようだ。
プロンプト
「場所は東京。私は吸血鬼。夜の帝王。今日も人間の生き血を吸う。しかし、最近マンネリ化してきた。私はふと鬼ごっこを提案することを思いつく、逃げ惑う人間を狩る。血を吸うだけではなく恐怖の顔を楽しめる。私は長身の女を見つけて声をかける。「お嬢さん、私と鬼ごっこはどうかな?」。そのとき、警察官がいるのが見えた。国家権力に目をつけられると後が怖いので、そそくさと退散した。次の日も同じようなことをしようとしたが、なんやかんやあって諦める。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。書き方は日記形式でお願いします。」