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『呪いのビデオ』~吸血鬼の怨念~

 

 東京の片隅にある小さな編集室。蛍光灯の下で、雨宮はため息をつきながらデスクに向かっていた。オカルト雑誌の締め切りが迫る中、ネタ不足に悩まされていたのだ。


 そんな時、同僚の聖也(せいや)が息を切らしながら飛び込んできた。


「雨宮さん、これが例のビデオですよ」


 聖也が手にしていたのは、懐かしのVHSテープ。そう、デジタル全盛の現代では、まさに化石と呼べるものだった。


「これが噂の呪いのビデオ?」雨宮は半信半疑で尋ねた。


「そうです。見てみましょう」


 古びたビデオデッキにテープを挿入すると、画面にノイズが走った。そして、不安定な映像が現れる。


 映像は一人称視点。夜の公園を歩く撮影者。突如、白い顔の男が現れる。吸血鬼だ。


「おや、珍しい獲物だね」吸血鬼が不気味な笑みを浮かべる。


「ねぇ、鬼ごっこしない?」


 撮影者は逃げ出す。息を切らしながら、公園内を走り回る。しかし、どこに行っても吸血鬼の姿が。ついに、行き止まりで追い詰められてしまう。


「捕まえた!」吸血鬼の声と共に、画面が真っ暗になる。


「これのどこが呪いなんだよ」雨宮は呆れ顔で聖也を見た。


 その瞬間、ビデオの画面に吸血鬼が現れる。今度は、カメラ目線だ。


「次はお前だ!」


 吸血鬼の言葉と共に、ビデオデッキから煙が立ち昇った。


「うわっ!」二人は驚いて後ずさる。


 しばらくして、煙が収まると、ビデオデッキの中から一枚の写真が。そこには「呪い解除料金 5000円也」と書かれていた。


「まさか...」雨宮は絶句した。


「ねぇ、雨宮さん」聖也が小声で言う。


「これ、オカルト詐欺じゃ...」


 雨宮は複雑な表情を浮かべながら、紙切れを手に取った。


「まぁ、いいネタになったじゃないか」


 そう言って、雨宮はパソコンに向かい、記事を書き始めた。


『都市伝説の真相!呪いのビデオの正体とは?』


 締め切りに間に合った雨宮。しかし、彼の部屋の押し入れには、謎の白い顔の男の写真が隠されていたという。

プロンプト

「場所は東京。私はオカルト系の雑誌記者。「雨宮さん、これが例のビデオですよ」。いまや懐かしいVHSを持ってきた同僚の聖也。それは呪いビデオと言われるものだった。内容は一人称で始まる。夜中に吸血鬼と遭遇した撮影者。吸血鬼は撮影者に対して鬼ごっこを提案する。撮影者は必死で逃げるが吸血鬼に捕まる。「これのどこが呪いなんだよ」。そう言うと、画面越しに吸血鬼が私たちを見ている。「次はお前だ!」。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。」

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