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『無意味な意地の張り合い』

 

 真夜中の東京。街灯が闇を照らす中、私は懸命に走っていた。背後には、一匹の吸血鬼が迫っている。


「おい、人間よ!鬼ごっこをしようじゃないか!」吸血鬼が叫ぶ。


 私は思わず足を止めた。


「は?鬼ごっこ?」


「そうだ!朝日が昇るまでに捕まえられなければ、お前の勝ちだ」


 考える間もなく、私は全力で走り出した。格闘家としてのトレーニングが功を奏し、初めは順調だった。しかし、時間が経つにつれ、疲労が蓄積していく。


「クソッ!このままじゃ…」


 背中の重さに気づき、私は30キロのおもり入りカバンを投げ捨てた。


 ドスン!


 すると、吸血鬼も何かを脱ぎ捨てた。


 ドスン!


「このマントは重量100kgなのだ」と吸血鬼が言う。


(おいおい、そんなもの普段から着てたのかよ)


 次に吸血鬼は手袋を脱いだ。


 ドスン!


「これは片手で100kgの重さだ」


 もはや呆れを通り越して笑いが込み上げてくる。負けじと私も20kgのベルトを外した。


 こうして、私たちは次々と重りを外していった。靴下、ブレスレット、さらには…。


 気づけば、私たちは裸同然になっていた。そして…。


「おい、そこの二人!何をしている!」


 振り返ると、警官が立っていた。


「いや、これは…」

「違うんです!私は格闘家で、彼は吸血鬼で…」


 しかし、私たちの言い訳は通じなかった。


 結局、私たち二人は公然わいせつ罪で逮捕されてしまった。警察署で、私は自称格闘家、彼は自称吸血鬼として調書に記された。


 夜が明けるころ、留置所の小さな窓から差し込む朝日を見ながら、私たちは顔を見合わせ、苦笑いを浮かべた。


 これが私の人生で最も奇妙な「鬼ごっこ」の顛末(てんまつ)である。

プロンプト

「場所は東京、夜中に吸血鬼と遭遇したトレーニング中の格闘家の私。吸血鬼は私に対して鬼ごっこを提案する。私は夜に吸血鬼から逃れるために、思考を巡らせる。吸血鬼の弱点は日光。朝まで逃げれば勝てる。しかし、逃げきれる保証はない。私は捕まりそうになっていた。「クソ!こうなったら!」。私は背負っていた鞄を捨てる。ドスン!この鞄は30キロの重り入りのカバンなのだ。「ほほー、それならば」。そういって吸血鬼もマントを脱ぎすてる。ドスン!「このマントは重量100㎏のマントなのだ」。おいそれつける意味あるのか。「ついでにこれも」。吸血鬼は手袋を外す。ドスン!「これは重量が片手で100㎏なのだ」。「ならば!俺も!」。ドスン!俺は重量20㎏のベルトを外す。このプロットを元にシリアスコメディ短編小説を書きましょう。オチ、裸で逮捕された自称格闘家と自称吸血鬼。」

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