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《 愛欲 》


       


      愛しい想いを


      在り来たりな言葉で


      汚したくないから


      何も言わない




      彼は私の背中に


      私は彼の首に


      両腕を巻きつけて




      湿った水音を立てて


      のたくるように


      舌を絡ませて


      貪り合うように


      舌を吸い


      そんなキスをする




      唇を離せば


      唾液が互いの唇を


      繋ぐように糸を引く


      まるで


      一瞬でも


      離れるのを嫌がるように




      乳房を揉みしだかれ


      親指で乳首を転がすように


      弄られて


      下腹に突き抜けるような快感に


      我慢できない


      淫靡な声をあげてしまう




      彼の正面で 私は膝を折り


      首を少しかたむけて


      血管の浮き出た


      屹立した性器を


      根元から先に向けて


      唇で愛撫する




      彼の指が優しく


      柔らかく 私の鼻梁を撫でて…




      更に硬さを増した彼の


      その先端の孔からは


      焦れたように


      トロッとした雫が溢れてくるから


      それを舌で


      掬うように舐め取って


      そのまま 舌先でくすぐるように


      孔を弾き舐めると


      彼は快感の吐息を漏らす




      私の髪に両手を埋め


      見上げれば


      彼の瞳は愛し気に


      私を見つめていて


      同時に


      雄の荒々しい光りも宿している




      彼の腰に両手を添えて


      硬く硬く勃ったものを


      口に含み


      軟らかな先を


      舌の表面で愛撫する




      括れた部分を


      舌先で ぐるりとなぞるように


      愛撫する




      敏感な裏側を


      舌を左右に揺らしながら


      下から上へ何度も舐めて


      愛撫する




      喉の奥まで 口いっぱいに含み


      唇が根元に当たれば


      濡れた肌と肌が擦れる音が響き


      唾液が垂れて


      彼の足の甲に落ちる




      喉奥を締めて


      口内の隙間を無くし


      舐め上げ


      吸い上げ


      舐め上げ


      吸い上げる




      多分 彼は


      眉を寄せ 頬を窪ませ


      彼をしゃぶる私の顔を見ている




      濡れた肌が擦れ合う音が


      響き続けて


      快楽に酔う 彼の低い声が混ざる




      彼の悦びは 私の悦び




      自然に 私の両脚の


      付け根の間の中心も 潤み濡れ


      それは太股の内側を


      一滴 二滴 伝い落ちる




      たまらず


      自分の中指と 薬指を差し挿れて


      掻き回してしまう




      このまま 時間が止まって欲しい


      このまま 命を終えて


      このまま 地獄に堕ちてもいいから


      永久に愛欲に溺れていたい




      そう願い


      この刹那 愛し合う私達



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