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《 残り香 》
窓は開けない。
残り香が消えてしまうから。
ひとり 微睡むシーツの上。
絡め合った視線の…
合わせた汗ばむ肌の…
残り香に包まれながら。
いつまでも 冷めない、
熱残る体から、
私が 香り立ち続ける。
《 蕩けるキス 》
いつも 貴方は、
私の目を優しく見つめて、
切な気に唇を見て、
首の後ろに 片手を添えて、
もう片方の手は 腰に添えて、
少しだけ 強引に引き寄せて、
キスをする。
時々 愛の言葉を囁いて、
柔らかく、
丁寧に、
濃厚なキスをする。
顔の角度を 何回も変えて、
柔らかく、
丁寧な、
甘いキスをする。
まるで 、
結び合うようなキスだから、
それだけで 芯まで蕩けるの。