《 夕海の前で 》
赤く染まる海に、
沈んでゆく太陽を眺めながら、
重ねる唇は、
夕陽に照らされて熱く、
溢れる想いで熱い。
火照る体を結び 私の奥深くに、
愛情をいっぱい注いで欲しいと、
願う自分と 拒む自分。
今 この時が、
一瞬を閉じ込めた写真のように、
唯の想い出になってしまうのが怖いから。
貴方の瞳の純粋な光りを信じながら、
波音に合わせて 揺らぐ恋心。
《 夏の恋の味 》
南国の果実を一口噛れば
果汁が一滴唇を伝う。
甘味と酸味が交ざり合い、
まるで一夏だけ燃えた恋の味。
その味が、私の舌を濡らす。
《 夏の果実の味 》
貴方が噛った果実の、
その一口を、
私に食べさせて。
口移しで。
《 燃えて溶けて 》
灼熱の日射しの下
2人きりの海辺
白い砂浜
椰子の木に凭れ
貴方と私
汗が混ざり
唇合わせ 舌 交ざり
体 交ざり
心 交ざって
燃えて
燃えて
燃え尽きるまで
交ざり
交ざり
交ざり合う
1つに溶けるまで
灼熱の日射しの下