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第15話 これってもしかしてデート!?

「早く来すぎちゃったな」


今日は休日で、カミエル様と食事に行くため駅で待ち合わせをしている。前日からの緊張やら楽しみやらで1時間も前についてしまった。


〜1時間後〜


『今どこにいる?』カミエル様からメッセージがきた。駅のモニュメントのところにいると伝えた。


しばらくすると、カミエル様がやってきた。


「おまたせ!もしかして待った?」来た!カップルがよく待ち合わせの時に発生するやつ。これに対する返答はただ一つ。


「いえ、今来たところです」


「良かった!ん?服変かな…」どうやら無意識のうちにカミエル様の服を観ていたらしい。

肩出しのトップスに上着を着て、下はミニスカートを履いている。


「変じゃないです。お似合いです!」カミエル様は安心したのか嬉しそうだった。普段は隊服やすぐに着替えられるように運動着を着ているため、私服をみるのは初めてだった。話によると、服はアイリスが選んでくれたらしい。


「それじゃ行きましょうか」俺達はおしゃべりしながら例のお店に向かった。


お店に着くと開店前なのにすでに列が出来ていた。


「あっここ、私が行きたいと思ってたお店だ」


「実はナタにカミエル様が行きたがっていることを教えてもらいました」


「うれしい!ありがとう」


しばらくすると店が開きギリギリ入ることが出来た。


ここでは本格的なカレーが食べることができ、欲張りセットが人気である。また、常連さんはナンがとても美味しいと言っている。


俺達は欲張りセットを注文した。カレーはめちゃくちゃ美味しく、ナンは今まで食べたやつより美味しかった。


「美味しいですね」


「ルシファー君が誘ってくれなかったら永遠に食べられなかったかもしれない。一人で列に並ぶのは大変だから行きたいと思ってもなかなか行けないから…誘ってくれてありがとう」


かわいい笑顔にやられて、うなずくことしかできなかった。


「せっかくここまで来たから、よりたい場所があるんだけど一緒にどうかな…」


カミエル様からお誘いが来てびっくりした。もちろん行くに決まっている。


会計を済ませ、その場所に向かった。会計をカミエル様が化粧直しに行っている時に済ませたので、カミエル様にここは先輩が奢るってものでしょと軽いお説教をくらった。怒った姿もかわいかった。


歩いていると視線を感じたが気のせいだと思うことにした。


着いたところは、最近ニュースになっていたお化け屋敷だった。リタイア続出の最恐のお化け屋敷だ。俺はあまりお化け屋敷に行ったことがない。ワクワクもあり緊張もあった。


「カミエル様はよくお化け屋敷に行くんですか?」


「たまにアイリスに誘われて行くぐらいかな。もしかしてお化け屋敷ダメだった」



「全然大丈夫です!」そう答えてしまったけど…『本当に大丈夫か!?最後に行ったお化け屋敷は高校の文化祭のやつだぞ』俺は心配になってきた。


「無理しないでね」『何やってるの私。もう少し一緒にいたいなと思って近くの遊べるところがお化け屋敷だから誘ったけど、お化け屋敷は誘う前に大丈夫か聞かないと!』


思うところがある2人だったがお化け屋敷を無事楽しんだ。


「怖かったね」


「怖かったです」


想像以上に怖く叫びすぎて疲れてしまった。


「後ろからの叫び声が1番怖かったかもしれないです」


「私も」


お化け屋敷で変に体力を使い疲れたので、休憩のため近くのカフェへ向かった。


「ラムダうるさい」


「仕方ないだろ。俺お化け屋敷無理なんだから。ナタだけ中に入ればよかっただろ」


「早くしないと2人を見失っちゃう」


どうやらナタとラムダが2人を尾行していたようだ。


カフェはおしゃれで素敵な所だった。


俺は紅茶を頼み、カミエル様はコーヒーを頼んだ。相変わらず砂糖とミルクはドバドバ入れている。


「今日は楽しかった!誘ってくれてありがとう」


「いえ、楽しんでくれて何よりです」


「一つ質問があるんだけど…」


なんだろう?急に質問だなんて。


「ルシファー君は…ナタちゃんと…付き合ってたりするの?」


ドストレートな質問に飲んでいた紅茶が気管の方に入り咳が止まらなくなった。同時に店内で咳が止まらなくなっている人がいた。


「大丈夫!?」


「だいじょうぶです」少し待って落ち着いた。


「前から仲が良いなと思ってて、もしかしたらお付き合いしてるのかなぁ~と思って」


「付き合ってはないですけど…ナタは高校の時の屋上友達で、今や俺の数少ない親友の1人です」


「屋上友達って、ルシファー君いじめにあってたの?」


「いじめられてないです!わかっていることを勉強するのが退屈なので、授業を抜け出してただけです」俺のちょっとした黒歴史。


それから俺達はおしゃべりで盛り上がり、日が沈みかけていた。


「そろそろ帰ろっか」


「はい」


俺達は駅に戻り、記念に写真をとってカミエル様を見送った。


「そこにいるんだろ。ナタ、ラムダ」


ナタとラムダが物影からでてきた。


「なんでつけてるんだ。あとそのサングラスは何?」


「尾行といったらサングラスだろ」そう言うとラムダが俺の分もあるとサングラスを渡してきた。


「あんちゃん青春してるね〜」


「お化け屋敷の後ろにお前らいたか?」


「うん、いた」


「うるさかったんだけど」というと、ナタもうるさかったらしく文句が止まらなかった。


このあと3人で仲良く帰っていった。


『今日は夢のような1日だったなぁ。また行けるといいな』そう思いながら眠りについた。


どうだったデート?手つないだ?アイリスからメールが来ていた。


デートじゃない!手もつないでないから。とカミエル。


楽しそうでよかった。おやすみ。短いやりとりでメールが終わった。


カミエルはベットにうつ伏せになると、足をバタバタさせていた。


『勢いで写真撮っちゃった//今日は楽しかったな』そう思いながらカミエルも眠りについた。

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