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23寝耳に熱湯

間が空いてしまいましたが、見てくださってありがとうございます。

寝耳に水というよりは、寝耳に熱湯をぶちこまれたような気分だった。

新生魔王軍が昼食を終え、まったりとしていた頃に事件は起きた。


「モ……?」


最初に違和感に気付いたのはミノだった。 たまたま側に控えていたリアがミノに尋ねる。


「あの……どうしました?」


「この統率の取れた気配……魔獣とは違う……人間モ!」


「「「「!?」」」」


ほのぼのとした時間が一瞬にして凍りつく。 動揺で浮き足立とうとする魔族達に、


「落ち着きなさい!総員、武器を手に取り周囲の警戒を!」


「「「「おう!」」」」


リアの檄のおかげで何とか空中分解を逃れる新生魔王軍。


「ミノ様、敵の数と位置を。おおよそでかまいません」


ミノは茂みの奥に隠れた気配に注意を向ける。


「前方に10……20……いや、もっといるモ。50くらいモ」


こちらの数はおよそ50……戦えなくはないだろうが、犠牲の大きさは想像に難くない。それに、


「後方は湖……最悪囲まれて一網打尽にされる可能性も……」


全滅の可能性も十分にありえる。


「リアの姉御ぉ!どうするんだよ!?」


「けっ!ビビるんじゃねぇ!人間どもなんぞ返り討ちにしてくれるわ!」


「くっ……!」


こういう時に魔王フェルズがいてくれれば……


『後のことは任せたぜ。リア』


「っ!」


そうだ。魔王からビルと新生魔王軍を託されたのは他ならぬ自分ではないか。


「リア殿!指揮を!」


覚悟を決めろ。


「撤退!撤退です!」


「「「「はぁ!?」」」」


撤退。それは魔族にとって前代未聞の選択である。 先の大戦においても戦わずして撤退した魔族はいない。 強さを重んじる魔族にとって、戦わずして逃げることは、戦って敗れるよりも遥かに恥ずべきこととされており、一生の恥として扱われる。

魔族の常識を覆したリアの奇策に、新生魔王軍の間に動揺が走る。 そして、リアの指示が受け入れられない間にも事態は進展していく。


「!来るモ!」


言い終えるよりも早く、 一陣の疾風が駆け抜ける。唯一反応できたのは、


「ぅうモォォオオオ!」


ガッギィイイン!


金属と金属が巻き起こす爆発。

四メートルを超すミノの巨体が、衝撃を受け止めることができずにボールのように弾き飛ばされる。 木々を薙ぎ倒しながら吹き飛んでいくミノ。

驚愕で目を見開く魔族達の中心に、フワリと優雅に佇むのは一人の女騎士だった。

木漏れ日を受けてキラキラと輝く美しい金の髪。妖精と見間違えんばかりの整った顔立ち。宝石のように美しい碧の瞳は狼狽える魔族達を睥睨してくる。


「エレノア・ブレイド……!?」


リアはエレノアの姿を目の当たりにし、死神に出会ったかのように戦慄するのだった。

続きもお願いします。

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