105 緊急依頼、蛇嵐⑤
いいねを沢山もらってしまいました
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これからも頑張ります!
「ごめんなさいっ。勘違いでした!」
「じゃ~ん…」
エフテルとコウチが2人に説明をしてくれて、やっと誤解は解けた。
「まさか特級狩人だったとは…黒い免許なんて見たことなかったじゃん?」
「まあ、あんまり見ることはないだろうな」
申し訳なさそうに手を合わせて、上目遣いでじゃんじゃん言っている金髪の子に答える。
そもそも特級狩人の免許が黒いことなんて、本人たちとギルドが知っているだけで、あとは噂でしかない。しかし、その噂はとても有名なものなので、知らない人間の方が少ないと思っていた。
「で、逆におふたりはどういう?」
エフテルが2人に向かって訊ねる。そうそう、そういうことを聞きたかった。俺は。
「ウチはミーン。こっちはハルゥ。どっちも3級の狩人じゃん?」
「あはは、いや、じゃん?っていわれても知らないよ~!」
ちょっとエフテルはウケている。
「ごめんなさい、これミーンの口癖なんだよね。許してちょうだい?」
こちらも両手を合わせてごめんなさいのポーズをしている。ハルゥとか言ったか。
つまり、金髪の針使いがミーン。長髪を結んでいる細剣使いがハルゥだ。
さて、こんなところに狩人がいるとなると、理由は1つしかないだろう。
「アオマキ村の緊急依頼を受けてくれた狩人か」
今回の緊急依頼は指名依頼ではないので、誰でも受注可能だ。人数は多い方が良いというのもあり、特に人数は制限していない。
ウエカ村長もだからずっと依頼を張り続けているのだろう。
つまりこの2人は、アオマキ村の依頼掲示板を見てやってきてくれた狩人というわけだ。
「蛇嵐っていったら、大変じゃん?ちょっとウチらで倒せるかは分かんないけど、蛇風くらいなら狩れるかなって」
ミーンが髪を整えながら言う。
「実は私たちは3級になったばっかりで、まだ危険度5の獣と戦うには自信がなくて。でも、たまたま立ち寄った村が危ないなら、助けないと!ってね?」
どうやらいい人たちみたいだ。
となると、作戦に参加してもらうのがいいな。
「よし、じゃあ状況説明と、今俺達が動いている作戦を伝えよう。差し支えなければ、協力してほしい」
俺が頭を下げると、慌ててミーンとハルゥも頭を下げる。
「特級に頭下げられるとか、やばいじゃん!」
「もしそんな作戦があるなら、むしろこっちからお願いしたいくらいだよ」
よし、これで森の中での蛇風狩りが捗るな。
ということで、2人には作戦を説明し、森の中での蛇風狩りに協力してもらうこととなった。
「おっけおっけ、信号弾に近い、手が空いてる人は狩りに向かうってことじゃん?」
「そうじゃなくても、自力で蛇風を探して狩る。そうすると、草原にいる特級狩人さんの負担が減るってことだよね」
理解が早くて助かる。
「それと、この狩りが終わったら、ミーン、針の使い方をエフテルに教えてあげてほしい。エフテルの針は、物理特化だから」
先ほどの狩りを見る限り、ミーンはエフテルとは違うタイプだ。
「エフテルって、この子?」
「そう、その子」
なぜか身構えているエフテルの左腕についている射出機を見たミーンは飛び跳ねて喜ぶ。
「針使いじゃん!ウチ以外の針使いと会えたの初めてじゃん!」
「あ、ホントだ、ミーンさんも針使いなんだ!」
2人は手を握ってピョンピョンしている。
相性が…いいのかな…。
「さて、2人とも、そのくらいにして蛇風狩りに戻るぞ。こうしてる間にも、レイとアルカたちは働いてるんだから」
「そうだった!」
俺が言うと、2人同時に、ハッとしたように手を放す。
コウチは苦笑。ハルゥはほほえましいものを見るように笑っていた。
「じゃ、ウチらは行くから!皆頑張るじゃん!」
「じゃあ、そういうことだから、頑張ろうね!」
ミーンとハルゥは笑顔で手を振りながら去っていく。
とても明るい、人当たりのいい人たちだった。
「むーん、3級ってことは先輩か…よし、コウチくん、負けないように頑張ろう!」
「別に競う必要ないが…まあ、そうだな」
エフテルとコウチも次の蛇風を探しに向かおうとする。
「あ、ちょっと待て、お前ら、信号弾上げてかちょっと来るのに時間かかったよな?もしかして道中で蛇風を狩ってたか?」
「うん、そだよ。これで3匹だね!」
「そうか、ありがとう。その調子で頑張れよ」
「はーい!」
「うす!」
エフテルとコウチは今度こそ森の奥へ消えていく。
俺は少しだけ、違和感を感じていた。
「数が多い…?」
先ほど、ミーンとハルゥから草原の様子を聞いたが、レイも中々に頑張っているらしい。
つまり、森での取りこぼしが想定以上に多いということだ。
あの2人が加わったので、少しはマシになるだろうが、それにしても俺の想定を超えている。
今頃レイはブチ切れているだろう。
1匹の蛇嵐が放出する蛇風の数も多いとはいえ限度がある。体内で幼体を育てる都合上、50匹も100匹も育てられるわけがない。
「蛇嵐が複数いるか、それとも元々この森に蛇風が生息していたか…?」
考えていると、信号弾が上がる。
「草原から…」
まさかのレイからの信号弾。
なにかあったということだ。
「少し急ぐか」
俺は全速力で、最短で信号弾が上がった場所を目指した。
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