55）秋気芬々
関連作
53）ちゃのゆづき
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54）ちしお
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枝退け為し
朝立強く
根返りの
秋気芬々
夙に満ちみち
──秋の早朝。木立の倒れる程に激しく吹き乱れる風雨。これもまた季節の風情と言うものだろう。
【しゅうきふんぷん】
──事後夜明け明白にも匂い立ち
しどけなしあさだちこわくねがえりのしゅうきふんぷんつとにみちみち
「──うわぁ♡」
弛解け娜姿
婀叉闥胯割く
冉花園裡の
羞生雰々
艶図に魅恥美魑
「──まぁ！？」
示獰祁成し
赤先太刀誇若勲
峯反りの
遒毅奮々
痛疼に瑞血充ち
──茶の間束の間
「あ、あの──」
「はい♡」
恣貪快無慎
汗散発ち昂沸く
熱餓悦律の
焼熹焚々
対騰に濔痴弥馳
妄は多侈打鳴媾睦懋位狗酔い吼
至登契娚祉
愛禎致幸和穹
燃果恵履の
趣優喫吻吻
漬蕩に身沈蜜池
──雄雌深一層親密
【朝立 あさだち】早朝に降る土砂降り雨。（↔「夕立 ゆうだち」）
〔夙 つと〕早くから、以前から、ずっと前から。早朝。
〔娜 ナ〕しなやか、しなやかで美しい。
〔婀 ア〕たおやか、しなやかで美しい、動作が優美な様子。
〔叉 サ〕また、ふたまた。さす、さしはさむ。さすまた、やす、先が分かれた物をさし取る道具。
〔闥 タチ〕宮中の小門、宮中。門扉。
〔冉 ネン〕しなやか。ゆっくりと進む。
〔裡 リ〕物の内側。
〔獰 ドウ〕わるい、にくにくしい。
〔祁 け〕大きい、盛んな様子。
〔誇 コ〕ほこる。自慢する。大げさに言う。
〔勲 クン〕いさお、いさおし、手柄、手柄を立てた名誉。
〔峯 ね（みね）〕山の頂上。
〔遒 シュウ〕せまる、近づく。強い、力強い。
〔毅 キ〕強い、たけだけしい。意志が強くしっかりしている。
〔瑞 み〕めでたい、めでたいしるし。みずみずしい、若々しい、生き生きとしている。
〔恣 シ〕ほしいまま、勝手気まま、望むとおり自由に行う。
〔貪 ドン〕むさぼる、むやみにもとめる、欲深い。
〔慎 シン〕つつしむ、身の行いに気をくばる。
〔熹 キ〕焼く、炙る。盛ん、火が盛んにおこる。ほのかな光。よろこぶ。
〔焚 フン〕やく、たく、もえる、もやす。
〔騰 トウ〕馬が踊り上がる。物事が高いところに上がる。高くなる。
〔濔 ミ〕みちる、水がみちる、みなぎる。
〔弥 ミ〕いよいよ、ますます。あまねく、広くゆきわたる。
〔馳 チ〕はせる、馬を速く走らせる、速く走る、走りまわる。
〔妄 モウ〕みだりに、むやみに、節度がない、道理に外れる。でたらめ、いつわり。
〔侈 シ〕おごる、ほこる。数がおおい、大きい、広い。ほしいまま、みだら、度をこえる、節度が無い。
〔懋 モ〕つとめる、つとめはげむ。さかん、草木が盛んに茂る。
〔狗 ク〕いぬ、「犬」。
〔吼 ク〕ほえる、さわぐ、さけぶ。
〔祉 シ〕さいわい、しあわせ、神のめぐみ。
〔禎 さだ〕さいわい、めでたいしるし。正しい。
〔穹 ク〕空、大空、天蓋。きわめる、きわまる。穴。
〔吻 フン〕動物の口先。
