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思懋涅丹  作者: 漉緒
54/57

54)ちしお

 

やは肌のあつき血汐にふれも見でさみしからずや道を説く君 


 ─与謝野晶子 『みだれ髪』より 




関連作 53)ちゃのゆづき 

https://ncode.syosetu.com/n1778gx/53/


──数奇講じ茶道和室の一服を 


  ──歯痒くもまた好ましき君奥手 




好ましさ 

 ましては痒さ 

   なおまして 

    やわはだまして 

       あつく血潮も 






──夕月のかかる思いも掛けずにも 

         想い懸け落ち恋狂おしく 




月掛かる

 君が血潮も 

   熱からむ 

    想い宵知る 

      くるし(くる)ほし 


やわはだも 

  みしだきみえぬ  

      みもだえの 

        ちしおさもしく

           あつくあさまし 








茶事(ちゃじ)(かさ)(こう)じる数寄(すき)孤月(こげつ)()に 

()()朦沐(もうもく)奇味(きみ)一服(いっぷく) 

 

 

 




やわはだに 

  あつきちしおの 

      はやりしを 

        いさめあられも 

            なくもみちびき 




みちしおの 

  あわせみいたみ 

      しみいりに 

        うずきうずまき 

           うねりたかぶり 




     荒潮(あらしお)は 

     (たぎ)(みなぎ)り 

     ()()せて 

     穿(うが)怒涛(どとう)の 

     繁吹(しぶ)きはなはだ  

 

     (むか)()し 

     ()きぬ(おく)()き 

     (いき)()てて 

     ()()潮凪(しおなぎ)

     (あま)微睡(まどろ)み 







──じごよあけあからさまにもにおいたちちゃのまつかのまおしみいそしみ 




あさしおに

  みられみせられ 

      みいられて 

        あらためあわせ 

           みそめつとめて 







〔朦 モウ〕目が見えない。道理にくらい、おろか。 


〔沐 モク〕水や湯をかぶる、髪や体をあらう。うるおう、恩恵をうける。 


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― 新着の感想 ―
前回のとあわせ、ありがとうございます! 〉奇味に一服 「孤月輝き」もいいなって思ったんですけど、やっぱり、この表現が好みです!
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