37)しりこだま
関連作 36)かっぱあそび
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追う背襲ねる
妖怪退治
帰依し法楽
知り谺
【至理木霊】
乾かぬ皿に
甲羅も濡らし
願い折伏
発心に
俄仕込みの
調伏せしめ
歓喜和合の
頃も良く
吉祈念想
嘉禍縁結す理の
怒苛ず覚し擢く
至理幸魂
河童木登り
河童の水練
丘に上った
河童の屁
私利己魂 抜いて仏に 帰依河童
──因縁浅からぬ妖怪を御仏の加護を得て退治せしむ。妖怪は仏法に帰依し、法楽の歓びの声が木霊する。
数奇なる因果を経て倶に至る涅槃三昧境。
卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍
──かっぱあそびのごじつだん
逢瀬重ねる
拗快耽陰茲
輝笑し浦裏媾
始履行堕交
【妛俚小娜益】
花若濡曝丹
後蕾も塗ら弛
寝臥位這狗奉孔
欲侵に
怩匂嗅舐懇魅の
恥窈馥責指酩
坩戯惑娯燠の
捏弄悶善吼
緊菊捻挿
香窩悦愉趨躙の
濘巣浅深貫く
呻慄嚆赧懣
撹撞拌嬉の掘り
歓告恥の好色連
嗚疳煮昇詰達
雄迸濃泙
締輪絞環沼入て悖疼快に熹炎渦津波
【臀恍賜】
〔谺・木霊 こだま〕
〔擢 ぬ-く〕抜きん出る。高く引き上げる、引っ張り上げる。選び出して用いる。
※〔妛 シ〕{「山」の下に「女」。国字(和製漢字)}の誤記らしいとの説あり。アケビ(「山女」)の事。滋賀県の地名、「妛原」に残る。
〔俚 リ〕いなか染みていること。俗っぽい、日常卑近、卑俗。いやしい。
〔娜 ダ〕しなやか、たおやか、女性の美しさ。
〔茲 ジ〕ここ、これ、この、ここに。しげる、草がおいしげる。ます、ふえる、ますます。
〔窈 ヨウ〕 おくぶかい、くらい、ひそかな、かすかな。おくゆかしい、しとやか、のびやか、あでやか。
〔馥 フク〕香り芳しい。豊かな香り。
〔坩 カン〕壺、坩堝。
〔窩 カ〕あな、くぼみ、むろ、岩屋。かくす、かくまう、隠す場所。
〔趨 スウ〕目的をめがけて行く、はせ向かう、おもむく。小走りに行く、足早に行く。はやい、すみやか。
〔躙 リン〕にじる、正座したまま膝を動かして少しずつ進む。ふみにじる、踏んですりつぶす。
〔濘 ぬか-る〕どろ、ぬかるみ、泥濘。どろでぬかるんでいる様子。
〔呻 シン〕うめき、うめく、うなる。
〔慄 リツ〕おそれる。おののく、ふるえる、すくむ。
〔嚆 コウ〕叫ぶ
〔赧 ダン〕顔を赤らめる、はじる。
〔懣 マン〕もだえる。いきどおる。
〔疳 カン〕小児の神経症、癇の虫。ひきつけ、けいれん。
〔泙 ヘイ〕水のぶつかり合う音。水の勢いが盛んな様子。
〔悖 ホツ〕もと-る、そむく、道理に反する。みだれる。さかん、盛んに起こる様子。
〔熹 キ〕よろこぶ。かすかな光。火が激しくおこる。あぶる。
〔津 ツ〕船着き場、渡し場。人体からしみ出る液、また、その液が出る様子。あふれる、あふれでる。




