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思懋涅丹  作者: 漉緒
18/57

18)みここす さおとめ




【巫蠱す 竿乙女】




青児芳姿(あおによし) 倣(なら)い覚(おぼ)えし 巫蠱(みここ)すを

禮舞拝神(らいぶはいしん) 成始(なるし)竿乙女(さおとめ)



 ──古都で修行した歳若く美しい巫女の神事奉納舞踊の初披露。





赤根挿(あかねさ)す 日祝(ひわ)い旋珠鈴(せんずり) 典雅(てんが)にて

祈祷(きとう)し檄(げき)し 沁御供(しごく)竿乙女(さおとめ)



 ──頬を染めて祭器の鈴杖を振るい舞う様子が初々しくも美しい。ゆったりと穏やかに始まった舞踊が段々と速く高まりを増して来る。





血逸振(ちはやぶ)る 映神(うじ)の竿乙女(さおとめ) 色沸奔(いわばし)る

達憙(たき)の益垣(ますかき) 叫嵐(きょうらん)娑勢(しゃせい)


  ──盛んに燃え立つ篝火に囲まれた結界の内で激しさをましてゆく神事舞踊は最高潮を迎える。吹き荒れる嵐の如き激しい舞踊である。





妖(あや)し悦魅(えみ) 酔弛(よだ)れ色蕩(いと)惹(ひ)く 粘溌種満(ぬばたま)の 

愉面(ゆめ)を羽化(うか)経(べ)て 献社(けんじゃ)詣人(もうど)に



 ──奉納舞踊を終えてぐったりとした様子の巫女。深く酔いに浸っている様な何とも艶かしい表情をみせるのだった。






〔枕詞 あをによし〕→奈良。


〔枕詞 あかねさす〕→日、昼、紫、照る。「茜差す」。


〔枕詞 ちはやぶる〕神(かみ)、宇治(うじ)。「千早人 ちはやびと」、「千早氏 ちはやうじ(千早人の氏)」。


〔枕詞 いわばしる〕垂水(たるみ)、滝。→石、岩の上や間を水が激しく流れている様子。


〔枕詞 ぬばたまの〕黒、髪、夜、月、夕べ、夢、 等等。




〔熹 キ〕あぶる、焼く。盛ん、火が盛んにおこる。よろこぶ、よろこび。ほのかな光。


〔娑 シャ〕衣が翻(ひるがえ)る様子。衣の裾をゆらゆらたなびかせて舞う様子。


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― 新着の感想 ―
[一言] 改稿お疲れ様ですー! いやはや、いやはや。 ギャップ萌がすごくて…… 「はぁーん♡」 となりましたです。お見事。 そういえば、あちらも少女漫画ではよく 「神聖な儀式」 なんて言われております…
[良い点] おっと、ついに小説家デビューですか!? 楽しみにしてます♪
[一言] え?小説の予定だったんでしょうか? それは気になります……! 次回、何かのるの楽しみにしております!
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