書籍化ってなんでしょうか。
このサイトで活動していると、よく見かける言葉です。書籍化。
ふしぎな言葉ですよね、書籍化。「出版」とかではダメなんだろうか。
いや、ちゃんと違いはありますね。書籍化っていうのは「化」って接尾語が表す通り、もともと書籍媒体ではなかった何かが書籍媒体にヘーンシンってことなのだから。……最近は、受賞したらゲームになりますで賞(←勝手に仮称)みたいなのもあるようだから、「ネット発」とか「別ジャンル発」というのに意味があるんでしょう。メディアミックスなんて言葉もあるし……ゲームを意識させつつわざわざ小説という媒体で書かせてそれを元にシナリオ化するってのも新たな発見があって楽しそうだし。よくある英和→和英の自動翻訳還元が元に戻ってなくておもしろすぎる的なネタに近いものもあるのかな、なんて。
いやまあ、そういう書籍化を打診する側のメリットというか、そういう試みにはなんらかの意味があるってのはわかるんですよ。私がよくわからないのは、じゃあこのサイトで活動しているユーザさん、書き手さんにとって、書籍化ってなんなんだってことで。
さっき「出版」って言葉を使ったけども、出版というとまず浮かぶのがプロの作家ですよね。
でも、ここで言われてるのはあくまでも作品の書籍化なわけで、ユーザ自身がプロ作家に転向するとかそういう話ではない。もちろん、お金が絡む以上はアマチュアとはいえないから、セミプロみたいな扱い……少なくともその案件の場ではプロになるんだろうけど。
そう考えたときに、よくいう「本気で書籍化を目指す」っていうのが、なんか腑に落ちないんですよ。……いや、違う。言葉って難しいな。これだと語弊がある……。
うーん、なんというか……、アマチュア作者・Web作家にとって書籍での出版というのは、同じ小説媒体ではあれどそれこそメディアミックスみたいなものだと思うんですね。ちょっくら出版社とコラボしてみました、みたいな。
だから、それがあたかも当たり前のようにゴール地点みたいに語られると違和感があるわけです。ゲームでいうと、メインストーリーではなくて、おまけコースやミニゲームみたいなものだと思うのだけど。
で、さっきの難解な表現、「本気で書籍化を目指す」が腑に落ちないっていう感覚の解説めいたことになるのだけど。
「目指す」というのが、憧れというか目標というか、そういうニュアンスなら納得なんです。つまり、自分の書いたものが出版されるくらいの高みに達したい……みたいな、ある種漠然とした、そういうニュアンスであれば。
だけど、「目指す」というのが、目的というニュアンスに聞こえることがあって、それがよくわからないのです。そう、具体的な数式を持ったビジョンであるかのように語られている……ように思えることが。
書籍化を憧れや目標とするならば、「じゃあ何を書籍にしたいのか。具体的な作品はあるのか。そして、書籍化することで作者自身は何を達成したいのか。」……と具体的な方向へ掘り進めていけますけど、目的そのものになってしまってはどうしようもない。……ふわっとだけど、そんな感覚。
あと、ポイントとかランキング関連の話題が出ると、またこの「書籍化」が出てきますよね。
でも、話題にしてるのってそもそもサイトユーザだし……考えなくてよくないか、って思います。
一般の作者や読者にとっては、ランキングやポイントっていうのは、あくまでもこのサイト内で完結する評価でいいと思うんです。それが、サイトにとって、出版関係者にとって別の意味を持とうが持つまいが知ったこっちゃない。あくまでも、一ユーザとしては良いと思えばそれなりの評価を、悪いと思えばスルーをすればいいわけで。
……と、お時間がきてしまいましたので、ここらでドロンいたします。
文章にすると、なんかこいつ語ってるな……みたいな印象になるのがふしぎなんですが、ただのつぶやきでした。高評価でつづき? やりません。気が向いたらまた呟くのみです。