01 高校生活はなぜこんな方向に...
これを読んでいる人は怪異という存在を知っているだろうか。
知らないのが一般的だろう。この世を脅かしてきた物のひとつであると言える。
戦争?貧困?病気?いろいろあると思う。怪異現象というものがある。非科学的かつ実際体験した人も少なく見た人も少ないものである。
そこらへんにいるような主人公。新木月杜。
目の前に立ちはだかる無数の怪異現象。
月杜はその怪異現象と戦う日々を送ることになるのだが…。
「うおおおおおおおおおおおおおお」
「なんだよいちいちうっせーな。月杜」
朝から騒ぐ月杜にあきれ顔の翔太。
月杜とは俺のこと!新木月杜15歳。ぴちぴちの15歳だっ‼
あと四宮翔太。何でもできる俺の頼れる親友だ!
桜乃海高校に入学してもう一か月。高校生活にもだいぶ慣れてきた。
「なぁ翔太。やっぱ美栞ちゃんかわいいな!」
「月ちゃんそんなこと言ってないで、まず部活決めたら?」
月ちゃん呼びしてくるのは俺の幼馴染みの雪村綾瀬だ。こいつと俺はずっと今まで一緒だった。腐れ縁ってやつはこーゆーことなのかな。
あと美栞ちゃん!竹見美栞っていうんだ!クラスで一番かわいい女の子!俺は密かにねらってるんだぁ
「おれはぁひそかにぃねらってるんだぁぁふへへぇ。えっへへぇ。」
「心の声だだもれだぞ。バカだなホント」
またもや翔太のあきれ顔。
「バカは余計だろうが!バカは!」
「ねー月ちゃん。部活なににするの。ねー!」
食い気味な綾瀬。こーなってくるとだんだん怒るんだよなこいつ。
「別決まってねーよ。そーゆうあーちゃんは決まったのかよ」
「決まってないからきいたのっ」
中学の時はてきとーにバレーをしてきた。でも高校は自由きままな部活をしたいときめているのだっ。
「なんかエヒノ部っておもしろそーだよな。」
「なにそれ」
でもよく分かんない部活入って楽しむのもアリだな。
迷っててもしかたないので
「よし!放課後な!翔太!あーちゃん!」
「はいはい」
「うんっ!」
ということで放課後。来てみたはいいものの。
「ねー月ちゃん。翔太。どことなくうさんくさいんですけど」
「綾瀬それは言っちゃダメなやつだ。」
見た目といい雰囲気といい。あやしい。研究会かなんかなのだろうか。
「あ!美栞ちゃん!美栞ちゃんも見に来たのっ?」
「えっと確かクラス一緒の...」
「月杜ですっ!」
なんとびっくり。クラスのマドンナ美栞ちゃんのご登場
せめて名前は覚えてて欲しかったけど。今覚えて貰えたから結果オーライだなっ!
「美栞ちゃんも見に来たの?ここの部活」
「綾瀬ちゃんこそ」
「私は月ちゃん達に連れられてね」
「仲良いんだね。私は興味本位できてみた感じかな。」
なんだかんだで美栞ちゃんも加わり部活動見学へ
「皆の者!よく来たっ!私がこの部活の部長である渡部きらりですっ。以後お見知りおきをっ。」
「このポンコツ部長は置いといて。副部長の宮本ゆんです。部員はふたりで、いろいろ活動してるけど基本は地域についての研究かな」
「ポンコツってのすんごい気になるんですけど!ゆん!」
「はいはい。」
とてもうさんくさい雰囲気とは違い先輩はとてもいい人そうで安心した4人だった。
でもこれが物語の歯車を動かしてしまうきっかけになるとは
だれも想像していなかった。