楽器作るよ!と、窯作るよ!
集落にはゴミ捨て場が一応ある。
ただ、大きな穴をほっただけだけど、
そこに食べた動物の骨なんかをそのまま投げ込んでいるんだ。
この穴、随分そのままで、近くにいると変な匂いがする。
なので集落の皆はあまり近づかない。
だけど今回、僕は骨が必要なんだ・・・それなりに大きな骨がね。
そう思って、穴の近くへ行く。
しばらく見ていなかったけど、うずたかく積み上げられていて、穴をすでに塞いでいるんだ。
ってか丘より高く骨タワーがそびえ立ってる。
最近ポイした骨の中で手頃な大きさの物を探した。
ここに積み上がっている骨は基本的に丸呑み出来ない部類の大きな動物のものばかり。
丸呑みが基本なので、最近ではそういう光景を見なく成ったけど、
ここにうずたかく積まれている骨はどれも大きい。
・・・新鮮そうなヤツで大きな物を探そう。
あの奥へ手を突っ込む気がしない。
蝿がブンブンいってるし、見たこともない虫や巨大な黒いアーモンドが顔を覗かせてるからね。
取り敢えず、手頃な骨をかき集めた。
何かの肋骨と、どう見てもクロゥの頭部分。
それにクウォンの尻尾辺りの骨。
これで、なにか作れないかな?
その前にしっかり煮て、必要な部分以外を綺麗に洗い落とそう。
っと、その前に水でちゃんと洗おう。
川へ行くと遠くでパパムイが網を投げている姿がある。
ヒザ下までは川に入っているようだけど、あんな辺りじゃたかが知れてるだろう?
もっと奥いかないと取れないんじゃないかな?
じいちゃんが川で網を投げている所を目撃したことが有った。
そんときはじいちゃんは、腹の下辺りまで水に浸かってたはず。
まぁ、いまはいいか。
取り敢えず洗おう。
手近な枯れ草を揉みしだいて、繊維質だけを残す感じに束にする。
即席のたわしだ。
続いて、小さな骨から簡単に落とせそうなこびり付きや泥、
あとは変な虫をババッと洗い流す。
僕が即席で作ったたわしが随分硬い毛だったようで、
骨の表面に残っている薄っすらと張っている膜まで綺麗に落とせた。
どの骨も、こびり付いた肉片はなさそうだ。
一通り洗い流したので、集落に戻って、煮込み始めようかな。
髄液まで全部、流さないと空洞が出来ないからね。
集落へ戻ると、乾いた土の場所に穴を掘り、
よこで焚き火を炊き始める。
焚き火には石を投入。
焚き火は木炭でやっているので火力はそこそこ。
それに煙も出ない・・・わけじゃないけど少ない。
すぐに石が真っ赤に成る。
掘った穴には骨を入れて、そこに水を満たす。
次に焼けた石を投入。
大量に投入。
一気に水蒸気が上がり変な匂いが立ち込めた。
恒例のアレが来るだろう。
遠くからバタバタと小走りに走ってくる音がする。
「これ!ポンピカ!また何をしでかした!」
「えー?骨を煮てるんだけど」
「なぜ骨を煮る?臭くてかなわん!」
族長が言っていることは分かる。
凄いアンモニア臭が鼻の奥を刺激してるんだ。
若干泣けてくる。
「楽器の材料なんだよ。」
「ガッキ?それはなんじゃ?必要なものか?」
「パチャクやケチャク。それにパレンケには新し役割が見つかったんだ。それの道具なんだけど」
「・・・ふむ・・・しかし臭い」
「族長が言うこと分かるけど、これは今回だけだしなぁ・・・。」
「今回だけ?・・・わかった役割に必要な道具なら仕方あるまい・・・しかし臭いどうにかできんか?」
「う〜ん。取り敢えず出来るのは我慢かなぁ?」
「我慢出来る規模ではあるまい?お前もすでに涙で目が見えぬだろう?」
「大丈夫だって、目が見えなくても煮ることは出来るから!」
「ぐぬぬ!・・・まぁ仕方あるまい・・・今回だけじゃぞ?」
「ごめんね。今度からは新鮮な内にやるよ。」
「ふむ・・・わかった。」
そういって、またバタバタと所定位置へ戻っていった。
帰り際に鼻を片手で覆って「臭い!それにしてもひどく臭う!」と言ってた。
取り敢えず数時間煮込む。
骨の髄液が完全に流れ出すように途中で引き上げ、
加工部分を残し切り分けておいた。
そして再度また煮込む。煮込むずぅ〜っと煮込む。
煮込んでいる間、何もすることがないと嫌なので、
取り敢えずンダンダに聞いて、節があり中が空洞の植物を探す。
すぐに見つかった。
と、言うか、目と鼻の先に群生していた。
ずっと気づかなかったよ。
竹によく似た植物で成長が早い。
節は竹のようには成っていないけど、
中がちゃんと空洞。
そして外側の幹はなかなか硬い。
これはもう竹といっていいのではないだろうか?
まぁ太さが僕が知ってるものとも異なり随分口径が小さいけどね。
でもこれを加工すれば笛位出来るだろう。
竹もどきを、長い節の部分でカットして、
節で覆われた片方をカット、筒状の物を作る。
そして、穴の空いた方の端の辺りを少し残す感じで、
斜めに切れ目を入れる。
大体15度の角度位。
吹き口を作るために穴の空いた方を斜めにカットしたのを見ながら塞いでいく。
あとは、風が吹き抜ける距離で音が変わるので、
節側から吹く場所までの間に何個か穴を開ける。
これで出来上がりのはず。
じいちゃんがこういう民芸品を手作りで店に並べていたので、
作り方は知ってるんだ。
一応即席では有るけど作れたなぁ。
試しに吹いてみよう。
ピュー。ピュー。
ピィ〜ピィ〜。
ポォーポポ。
うん。穴を塞ぐと音が変わる。
問題ないみたい。
ただ、音色は望んだ感じにはまだ作れないんだよね。
そりゃ仕方ないか。
竹によりけりだし、どの辺りに穴を開ければ此の音が出るなんて知らないんだからね。
でも音の変化は楽しめる。
これでいいかぁ。
僕が出来た笛を満足そうに見ていると、背後の気配に気づく。
ギョッとして後ろを振り向くと、そこにはパレンケが・・・。
「ど、どうしたの?後ろから近づいちゃびっくりするだろ?」
「ポンピカ。それがガッキとか言うものですか?」
「うん。」
「たしか革を使うとか言ってませんでしたか?」
「ああ、それも有るよ。だけど今すぐに作れるのがこれだったんだ。」
「ガッキとは何種類もあるのですね?」
「うん。凄い数の種類があるよ。全部は僕一匹で作れないけどね。」
「なるほど。ガッキとはいろんな種類があってそれを使い分けると言うことですか」
「ん〜。まぁそう思ってほしいかな。楽器は道具だよ。ただの道具。そしてこの道具を使って・・・見てて」
そういって、笛で、少し音楽的な物を吹いてみせた。
「・・・すばらしい!なんですか?それは・・・」
「この音の流れが曲って事に成るかな?」
「キョクというのは音の流れですか・・・ならばガッキを沢山使えればキョクが沢山出来るということですね?」
「理解が早いねパレンケは。」
「何でしょうか・・・とても素晴らしいものだという事はわかりました。しかし・・・」
「ん?」
「私に出来ますか?」
「どうして?ヤリもしないで、それはないだろ?」
「たしかにそうですねぇ・・・努力はしてみます」
「うん。頑張ってね。」
「所で、キョクとはどうやって思いつくものですか?」
「・・・どうって・・・感覚というか感情?よくわからないけど、感受性がどうのって言われてる気がする」
「随分取り留めがないのですね。」
「うん。それは仕方ないよ。僕自身、曲なんて言うものは作れないからね。知ってる物をただ、真似てるだけだから」
「ふむ・・・。わかりました。緒を見つけれるよう試行錯誤してみます。」
「うん。基本的なところは、小さい時に教わってるんだ。わからない所は聞いて良いかもしれない」
「助かります。」
パレンケは、僕が作った竹笛をもって、試しに吹きながら自分の所へ戻っていく。
竹笛を作ったことで、わかったことが有るんだ。
何かと言うと、僕らスキクは唇があまり動かない。
というのも牙と歯茎を包む程度にしか、
唇が存在しないためだ。
なので、さっき吹いた時も前歯でかじるようにして、
必死に唇をつぼむ事に集中していた。
そうしないと、牙の隙間からスースーと息が漏れてしまう。
まぁ、吹く強さを還れば何とか成ったけど・・・。
一応そのことはパレンケもわかったみたい。
何とかして吹く方法を見つけようと努力しているようだ。
さて、取り敢えず今日はソロソロ作業を終わろう。
明日レンガづくりを始めようと思う。
鍋にかけていた骨も髄液が全部溶けてしまったみたいだし。
洗って干しておこう。
皆と食事を摂った後、ウウダギと一緒に就寝に付く。
「ウウダギ今日はどうだったの?いい感じだった?」
「うん。もう大丈夫。僕が書いた葉っぱを渡すだけでいい」
へ〜。
ズズナド凄いな。
「ズズナドはちゃんと文字と数字憶えたの?」
「まだ。」
あれ?まだなの?
でも書いたもの渡すだけなんだよね?
「ズズナドに書いたもの渡すんじゃないの?」
「ギギリカに渡す。それでズズナドが学ぶ」
なるほど。
ギギリカが先生か。
でもギギリカばかりに頼ってはだめじゃないか?
「ズズナドはちゃんと学んでる?」
「うん。何時も考えてる。」
?考えてるの?
記憶するとかじゃなく?
う〜ん。なんかギギリカの負担が大きそうだ。
明日はギギリカにも話を聞こうかな。
「ウウダギ。明日はレンガ作るよ。焼くんだ」
「わかった。僕も一緒」
「うん!ウウダギと一緒がいい」
「うん」
ウウダギが何時ものように僕の胸の上で寝てしまう。
最近ウウダギの成長が著しい。
もうすぐ会った頃は随分小さかったのに最近はすでに僕の肩くらいまで背を伸ばしている。
ただ、なぜか周りの皆より尻尾が成長していない。
まぁ、尻尾がない僕が言うことじゃないんだけどね。
でも、尻尾が無いと困るんじゃないかな?
普通のスキクは尻尾が有るものだしなぁ。
ウウダギは平気なのかな?
まぁ、ウウダギが困らなくあ良いだけなんだけどね。
はぁ〜。
それにしても今日は色々有ったなぁ。
まぁいいや、寝よう。
それにしても星がきれいだなぁ・・・Zzzz。
翌朝、ウウダギとレンガづくりのため粘土で窯を作ることにした。
材料の粘土は、十分に有る。
そして、耐熱を考えて、石を砕石の中から少し拝借している。
窯自体はそんなに凝ったものは作れない。
単純な円筒形の物で、下に石で出来た底板を敷いておく予定。
窯自体は円筒形のものでもそれなりにレンガがあるので、窯の数を増やさなければいけない。
なので、一個一個作るより、乾燥も考えて五基ほど並べて、下準備代わりに土台を作っていいくつもりだ。
どっちにしても僕ら2匹じゃ手が回らない。
なので、工程を5日と考えて、作るか・・・。
もしくは、避難所の辺りの坂を利用して、
段々になるように大きな窯を作るかだ。
大きな窯となれば石材を加工してそれも込で、作るほうがいい。
そう考えると今の材料では足りなくなる。
試験的に小さなものを作って塩梅を確かめるほうがいいような気もするんだ。
なので、今回はレンガを焼く窯は、一基作って、調子が出たら5基作って、
更に成果が上がるなら大型の窯を作ろう。
「ウウダギ。取り敢えず此のくらいの大きさの円筒形の窯を作ろう。」
「エントウケイ。」
「えっと筒の形の事だよ」
「うん。わかった。」
僕は地面にウウダギの紐と枝二本をつかって、
コンパスのように綺麗な円を描く。
その外側にももう一つ円を嗅いて、
内円と外円の間に石混じりの粘土の壁を立てていくよう指示を出す。
ウウダギは、きっちり言われたとおりに作業をこなす。
体が以前より大きいのも有るのか持ち運べる量が少し多くなった。
筋力はまぁ、デデンゴよりずっと少なさそうだけど、
でも木に昇ったり駆け足とかはずっと優秀。
何より頭が良い。
手先もとても器用。
頼もしすぎる。
「ウウダギ粘土をひと塊で手にとって、こうやって並べていくんだよ」
「うん。わかった」
円状に塊を置いていき、その間にまた粘土を盛って、
そこを水を付けた手で、伸ばしていく。
「壁っぽく成ってるでしょ?」
「うん。成ってる綺麗」
うんうん。綺麗にできてる。
「腰くらいまでの高さになったら今日は作業を終えるよ。」
「?どうして?」
「腰くらい担ったら干して乾燥させないと崩れちゃうかもしれないでしょ?」
「・・・ポンピカ、木を使えば大丈夫。」
ん?
木を使う?
・・・支えを木でやるってことかな?
ふむ・・・良いかもしれない。
「なるほど、ウウダギは賢いな。それをやってみよう」
「うん!」
ウウダギが提案したことだし、やってみよう。
自主性は尊重したい。
それに実に堅実的な考えだ。
確かに木で補強していけば、乾燥だけ待てば良くなる。
形は先に作れてしまう。
ウウダギがベベビドから木を何本かもらってきて、
それを支えとするため壁の内と外に数本支えるように立てた。
そのおかげか、円筒形の窯の形はすぐにできてしまった。
あとは乾くのを待つだけ。
「ウウダギ!とても良いできじゃないか!凄いよ!」
「うん。良かった」
窯を乾燥させるため、その場に放置。
早ければ、明日か明後日には試しにレンガを焼けるかもしれない。
・・・あれ?どうせなら余った粘土を利用して、
小さいけど石灰岩を生石灰にする窯もできちゃうんじゃない?
できちゃいそうだ。
「ウウダギ予定を変更したい。」
「なに?」
「思ったより窯が早くできたから、ついでに石灰の窯も作っちゃいたいんだ良いかな?」
「うん。わかった」
石灰の窯も初期の頃の構造は簡単なものなんだ。
すり鉢状に掘っただけだったらしい。
それに煙突効果を求めるように空気穴を取り付ければいい。
たしかそんな感じだ。
流石にじいちゃんは作り方を知っているようだったけど、
僕は作ってる所を見たわけじゃないし、
じいちゃんもホームセンターで手軽に買えてしまう時代だったので、
わざわざそこまで作ろうとは思っていなかったらしい。
ちょうど、竹っぽいものも有る。
これを煙突の空気口にすればいいんだ。
「ウウダギまた円を描くよ」
「うん。」
円を描いて、中心に向かって段々と掘り下げるように指示を出す。
「ポンピカ。掘れた」
「掘れたね。いい感じ、次は粘土を壁代わりに似するため底に粘土を縫っていこう」
「うん。わかった」
こうしてどうせ粘土で作れるならと思い。
壁を粘土で作ることにした。
すり鉢状に粘土を置いて、中心から少しずつ伸ばしていく。
円の端まで来たので、次は外側に円筒形の壁を作ろう。
そうすれば一度に燃やせる量が増える。
それに空気穴を下につけておけば十分火が回るだろう。
「ウウダギ。次は周りにさっきみたいな円筒形の壁を作っていこう」
「ポンピカ。待って、作ったの綺麗じゃない」
ん?綺麗じゃない?
言われてすり鉢の所を見てみる。
確かに凸凹してる。
でも良いんじゃないか?
「たしかに凸凹してるけど・・・今から中まで綺麗にするのは届かないよね?」
「綺麗にしたい。」
ウウダギは結構完璧主義っぽいな。
でも、どうしようか?
手が届かない。
う〜ん・・・ん?
確か父ちゃんが、土木で地面を舗装するのには、
トンボとかレイキとか言ってた道具を使ってやるって言ってたっけ?
確か、Tの字の道具で伸ばすようにやるんだって言ってたよね?
うん・・・いいね。できそうだ。
「ウウダギ。じゃぁ、ベベビドのところに行って短い板と長い棒を今から描くように組み合わせてくれって言ってきて」
「うん。わかった」
ウウダギに絵を描いて見せる。
それを見て、ウウダギがベベビドへと伝えて、
一時間ほどで持ってきた。
待ってる間、粘土が乾かないように水を撒きながら待機した。
ベベビドの制作スピードが異常なのかもしれない。
こんなにすぐ作れるものなのかな?
形を見ると、すごくしっかりした出来なんだ。
板の長い面中央上部に切り込みが入っていて底にまっすぐな木の棒が乗っていて、
更に板に小さな穴がサイドに2つ開けてあり、底にウウダギの紐を通して棒と板を固定している。
更に丈夫に仕上げるために接合部分を細い枝で作った釘のような物で固定している。
釘の話はしたけど、木の釘は言ってない。
それに穴を開ける道具の話はしたけどそれは金属が出来てからって言ったはずだ。
なのに穴が空いている。
どうやったんだろう?
「ウウダギありがとうね。」
「うん。」
ウウダギからレイキを受け取り、
それをまだ湿っているすり鉢状の表面へと傾け、
丁寧に均していく。
結構コツが必要だった。
直線を曲面へと当てると端っこしか削れない。
なので斜めに傾け、自分が回る要領で、均していくしかなかった。
これ、曲面用のやつが有れば楽だったかな?
でもこれはこれで使える。
「どお?こんな感じだけど」
「うん。綺麗、ちゃんとしてる」
ウウダギが満足した。
結果オーライ。
「じゃあ、壁を作っていこう」
「うん。」
円筒形の壁を低いところからゆっくりと伸ばしていくように粘土を積み上げていく。
表面をツルツルにしたいので、極力手で伸ばしてみた。
今回は木で支えるわけにはいかないので、倒れない強度を見計らい、
腰の辺り程度までで終わりにする。
「これで、一通り出来たかな?」
「ポンピカ。空気の穴がない」
ウウダギに言われたとおりだ。
空気穴を作ると言ったのに作っていなかった。
どうしようかな?
「ウウダギはどうしたら良いと思う?」
「う〜ん・・・」
ウウダギが考えている。
しばらくすると何かを思いついたのか。
円筒形の壁の中央部分へと、手頃な棒を押し当てる。
そして僕の方を見る。
「ポンピカ。さっきの道具使う。」
「ん?レイキ?」
「うん。そとから掘る。中にネンドが落ちるのを防ぐ」
「なるほど。よく出来ました!エライ!」
「へへ〜」
ウウダギの考えはレイキの平たい部分でネンドが内側に落ちて、
取れなくならないようにということだろう。
僕がレイキを壁の内側に入れる。
ウウダギがその様子を見て、外側から削る要領で、壁に穴を開けていく。
無事開通。
中に落ちるゴミの殆どはレイキでキャッチ出来た。
少し、下に落ちたけど別に良いだろう。
無事空気穴も出来た。
満足です。
「ウウダギよくやったね!」
「・・・うん。」
あれ?ウウダギは満足してない。
どうして?
「どうしたの?」
「少し。落ちた。」
少しもだめだったの?
「まぁ、こういう事は有るさ。次の機会につくる手順をミスしなければいい。今回はこれで行こう」
「うん。わかった。」
「それに、窯を作るのが目的じゃないしね?石灰岩を焼くのが目的だ。石灰岩を焼いた後は、多分この窯を壊さなきゃいけない」
「うん。わかった。」
取り敢えず、窯はどっちも乾燥させるだけだ。
後ほど、作業をしよう。
ここまで作って、すでに夕方、結構時間が経つのが早い。
途中途中いろんなことをしているせいも有る。
例えばケルケオの世話。
他にもベベビドからの相談や他からの話しなんかもそうだ。
ウウダギに至っては、ギギリカが聞き取りをしに来たりもしている。
まぁ、完全に作業一個で一日を終えることは無いということだ。
でもそれでも成果が出る。
流石ウウダギ。