餌やりと容態
ふぅ〜。
つかれたわー。
ケルケオ倒すよりずっと疲れた。
ウウダギを見る。
ウウダギも疲れが出ているようだ。
まぁ、そうだよね。
まさか、強いギュギュパニが気絶するなんて思ってなかったんだろう。
「ウウダギ大丈夫かい?」
「うん。大丈夫。でも、ギュギュパニ心配」
「パパムイ達が戻るまではもうやることないよ。寝てもいい」
「・・・大丈夫。アレの餌も取らないとダメだ」
アレっていうとケルケオか。
確かにそうだ。
きっと、ボス連中がこの場を移動してたのは獲物を取るためだ。
となると、獲物かぁ・・・。
パパムイが居ないと面倒だけどなぁ。
ここに来た中で、ピブ(弓)を持ち歩いていたのはパパムイだけだ。
僕はボーラとかそんなものだけだし、何より日帰りするつもりだったので、食料を持ってない。
お腹はすくんだ。
僕とウウダギは草を食べてればいい。
でも、ケルケオが何を食べるかなんて知らない。
困った。
シシブブに良く聞いておくべきだった。
事前情報がここまで重要なのは知ってるつもりだったのにな・・・。
未熟者。
そうだ、僕はまだ未熟者だ。
未熟者なら身体を動かしてしっかり働かないと、ダメだね。
「ウウダギ。多分皆が戻るのは早くて夜中だ。だからそれまで、食べ物をかき集めよう。ウウダギは僕と二匹が食べる草を。僕はケルケオが食べそうな獲物を採ってくる」
「わかった。草おいしい。探す」
「ありがとう。でもあまりここから離れないで欲しい」
「うん。見える所で探す」
賢い子だなぁ。
これがデデンゴじゃ役に立たないわ。
う〜ん。
デデンゴなぁ。
なんとか色々学ばせてやらないといけないんだけど、
アノ態度じゃまともに話を聞かないだろう。
そこが一番の困りどころだ。
うむむ。
そんな事を思いながらケルケオの寝床を観察。
雌達が居る場所の所には、無視の羽とか足とかが散らばっていたりする。
あとは小さな骨。
小動物の骨だろう。
食べかけの草はない。
つまり、肉食だ。
捕まえるものが判ればすぐに採ってこよう。
多分、頭部が小さいところから考えてもせいぜい食べれるのは小動物まで、
小動物と言ってもネズミくらいの大きさまでだな。
昆虫を食べている様子が見て取れるところから、昆虫が主食なのかもしれない。
わかった。昆虫は僕もよく食べる。
居場所ならすぐわかる。
少し多めに採ってこよう。
大きな葉っぱを一枚取り、それをクグナで割いて、小さな袋を作る。
この中に昆虫を詰めていく予定。
続いて、枯れ木を探す。
枯れ木の幹の中はほじると大抵虫がいるし、
穴の開いている木にはほぼ間違いなく、食べれる芋虫が居る。
蜘蛛の巣を探せば種類によっては、そのままパックンチョできる蜘蛛が居たりもする。
枯れ葉が溜まっている地面にはほぼ確定で、おいちい虫さんが這いずってるし、見つけれないことはない。
あっという間に小さな袋が虫でイッパイになる。
この袋1個でケルケオ一匹は行けるだろうと思うんだけどなぁ。
ダメなら最終手段で、仲間のケルケオの死体を解体して小分けにするしかない。
葉っぱの小袋2個分をすぐに取り集め、ギュギュパニが寝ているところへ戻る。
ウウダギはすでに食べれる葉っぱを探していた。
ってかすごい量採ったね。
正直二匹で食べることができない量なんだけど?
「ウウダギもどったよ。」
「ポンピカ。採ってきた」
「うん。ありがとう。それよりすごい量採ったね?」
「あっちの水の所に沢山あった。いっぱい採れた」
へー。
ウウダギは多分皆から話をかじり聞いた事を情報処理して工夫してるんだ。
すごいスペックじゃない?
あれ?普通の人間より頭良くない?
人間様負けてるぞ!
でもウウダギはそんな事考えもしないだろう。
言われたことをちゃんとこなすだけだし、何より変な見栄も欲もない。
そこが可愛くて仕方ない。
良い息子・・・じゃなかった娘を持ったものだなぁ。
娘なんだよなぁ・・・。
ウウダギはなにやら土を使って粘土を作ったようだ。
粘土を器のような形に成形して、それをそのまま小さい焚き火の上へ置いている。
そして乾かすとかしないでそのまま焼いているのが見て取れる。
集落じゃまだ器を焼くことはしてはいはずなんだけど?
僕の話しを全部覚えてるからかな?
しっかり自己流でなんでもこなす。
「ウウダギ。その器そのまま水を貼れば、鍋になるよ」
「そうなの?」
「うん。即興のだけどね。焼いたりしないでも使えるよ」
「わかった。やってみる。」
そういって焼いている器のなかへ水を葉っぱの器から少しずつ入れている。
焼いている器に水が貼られると、しばらく待つ必要なく、もうアツアツだったんだろう。
すぐに水が沸騰する。
そこへ葉っぱを色々投げ込んだかと思うと岩塩を砕いてパラパラと入れたんだ。
ちゃんと料理もできる。
あれ?
あと狩猟ができればもう立派なスキクってことじゃない?
もう独り立ちすす気なのかな?
もう少し僕の側で甘えてほしいんだけどなぁ。
「ポンピカもうすぐ出来る。たべる」
「うん。わかった。その前にケルケオに餌やってくるよ」
「うん。わかった。」
ウウダギが食事を作っている間に、僕は卵を温めている雌へと近づく。
僕が近づいたのに気づいたんだろう。
二匹とも長い首をもたげて、ジッとこっちを見据えている。
僕は、警戒されてるんだろうと思ったけど、震えている様子もない。
さらに近づいても攻撃を仕掛けてくる事もない。
ただ僕を見つめている。
なんだろう?
まぁいいや、さっさと餌を与えよう。
「お前たちの食べ物だよ」
そういって、二匹の前に小さな袋を1個づつ置いていく。
袋が気に成るんだろう。
置いたところから僕を見なくなった。
長い首を器用にしならせて小さな袋の匂いを嗅いでいる。
中身が虫であることがわかったのかもしれない。
二匹ともクエッっと一鳴きすると口の先を器用に使い袋の中へと顔を突っ込む。
そして虫を摘んでは美味しそうに食べ始めた。
なんだか喜んでいる様子がするけどなぁ。
あっという間に食べ終わる。
すると、眠気が襲ってきたのか、そのまま休んでしまった。
もう僕のことは怖がっていないようだね。良かった。
その量で足りるのか不安だったけど、まぁ今日はこのくらいで勘弁して欲しい。
ないよりはマシだろう。
すぐに僕はウウダギのところへ戻る。
すると葉っぱで出来た器に湯気が立っている葉っぱの汁が出来上がっていた。
ウウダギは僕の戻るのを待っていたようで、早く食べたいんだろうけど、堪えている。
ってかよだれがでてる。
相当おなかすいてるんだ。
またせちゃったかな。
ごめんね。
「戻った。待たせてごめん。食べよう」
「うん」
僕は、せっかくさっき箸を作ったんだしと思って、
簡単に箸を作って、それで汁を頂いた。
すると、一杯目を飲み干す頃には、二杯目をウウダギが注いでくれる。
すると、ウウダギも僕の様子を見てか、小さな枝をクグナですいて、箸を作った。
そして僕と同じように器用に使いこなして葉っぱを食べ始めたんだ。
なんかこの数時間でウウダギの成長がすごくないか?
夢でも見てるのか?
でも、まだ、調理してない葉っぱがある。
それどうするんだろうと思ってると、
ウウダギが自分の器に三杯目をよそって、
それをギュギュパニの所へと持ってく。
どうやら、ウウダギはギュギュパニの分も用意してるんだ。
賢い。ってか僕が失念してた。
ギュギュパニ意識無いから要らないかと思ったよ。
ウウダギは優しい子だなぁ。
そのまま様子を見る。
すると、ウウダギがギュギュパニの顔を持ち上げて、喉袋の辺りをポンポンと叩き始める。
しばらく様子を見ているとギュギュパニが眉間にシワを寄せ、苦しがっているようにも見える。
そして、どんな仕組みだかわからないけど、ギュギュパニの口がパカッと開いたんだ。
どういうことか知りたい気持ちでイッパイです。
「ウウダギ何してるの?」
「ギュギュパニ。食べる」
「え?気を失ってるのに食べれるの?」
「ポンピカもこうやって食べた。大丈夫」
僕も食べたの?
何時?
もしかして、知らない間にあのクウォンの後の間にそんな事やってたんだ?
って事はその頃には、この方法知ってたってことか。
「どうして意識ないのに口が開くんだろう?」
「わからない。でも、ウルグズはこうやってやるって言ってた」
へー。ウルグズがそんな事教えてたのか。
はじめて知った。
もしかしたら、僕が危篤の時ウウダギがコレをやってくれなかったら餓死してたんじゃないかな?
こわっ!
ってかウウダギに命助けられてたんじゃん。
ありがとうウウダギ!
そして、その方法あとで教えてね。
ギュギュパニの口へと汁が少しずつ注がれる。
喉袋の中だ。
しっかり溜まったようで、確認が終わると、そのまま手を離した。
するとギュギュパニの口は何事もなかったように閉じて、気を失った状態に戻る。
だけど、喉の辺りがなんかムニュムニュと動いてるんだよね。
もしかしたらザーザースって、喉袋の中身を自動で食べる習性があるのかもしれない。
よい事を学んだ。
うん。勉強になった。
面白い。
今度パパムイにいたずらしよう。
ウウダギはせわしなく、ギュギュパニに葉っぱの鍋を与えており、
僕の相手はしてくれない。
少しさびしい。
でもウウダギが自分からやっている事だから優しく見守る事にしよう。
あんだけ沢山あった葉っぱは、
僕とウウダギとギュギュパニの胃袋もしくは喉袋に収まった。
お腹も膨れて、疲れもあったのだろう。
僕はウトウトし始めてしまった。
ウウダギは一匹で何やら始めていたようだけど、
やっぱり子供のほうが体力あるって言うのはこう言うことなのかもしれないなぁ。
そのまま、睡魔に負けてねむってしまった。
まだ、明るいうちなのに・・・。
しばらく寝ていたのだろう。
ハッ!っと気がつくと、夜中のようだ。
辺りは真っ暗で、覆い茂る木々のあいだから星がちらほらと見える。
夜目は効く方なので、周りを見渡すと僕の隣でウウダギはうつ伏せで寝ていた。
ギュギュパニの方を見ると、特に変化はなさそうだ。
気を失ったあとそのまま眠ってしまっているんだろう。
ただ、あんだけ食べ物を喉袋に突っ込んでパンパンだったのにもう普通の状態に戻ってる。
全部いの中に消えたんだろう。
ケルケオの方へと視線を向ける。
定位置で寝ているようだ。
欲この状況で寝れるなぁと感心する。
まぁ、自分を棚にあげて言える義理ではないけどね。
さて、中途半端に寝ちゃったから、暇になってしまった。
何かしようかな?
だけど、ウウダギを起こしちゃうかもしれない。
う〜ん。
「ポンピカ。起きたかい?」
ギュギュパニは意識を取り戻してたのか。
「ギュギュパニ。具合どう?」
「まだ、動けないね。ただ、傷は痛むけど、感覚はちゃんとある。治れば歩けそうだ」
そうか、それはよかった。
「なぁ?」
「ん?」
「あたしを縫ったのも例のアレなのかい?」
「うん。そうだよ。」
「そうかい。それにしても痛かったよ。怪我はするもんじゃないね」
「はははwちがいないw」
「それにしても、また命を助けられたね。恩ばかり溜まってくよ」
「恩なんて思わないでくれ、僕は出来ることをしてるだけだしね」
「だがねぇ。他の皆はそうは思ってないようだよ。」
「そうなの?」
「なんだかんだ言っても、集落を守れるのは、ポンピカしか居ないってね・・・あたしもその一匹だ」
「まさか!ギュギュパニほど強いザウスは居ないだろ?あのトリケラ頭相手だって、やってのけただろ?」
「・・・どうかねぇ。力なら勝てただろうけどね。武器持ってりゃどうかわからないよ」
「ふ〜ん。そういう物なのかな?」
「ポンピカ。さっきも話したけど、あんたのその技ってのは、一体どうなってるんだろうねぇ?」
「どうなってるって言ったって、練習すればパパムイやギギリカだって出来るように成るよ?色々不向きはあるだろうけどね。僕なんかまだまだだよ。本当に未熟者なんだ」
「あんたで未熟者じゃあたしらは何なんだい?」
「伸びしろが沢山あるってことだよ。きっとね」
「伸びしろねぇ。」
「そうそう。伸びしろだよ。もし、ギュギュパニが気分を害さなきゃいろいろ教えるよ。きっと僕より強くなる。皆も守れるよ」
「・・・考えとくよ」
「そうしてくれ。それより、傷の治りが早いおまじないみたいなものがあるんだ。」
「は〜ん?そんな便利な物があるのかい?」
「物じゃないんだけどね。心構えと言うか動作というかね」
「ふ〜ん。すぐ出来るのかい?」
「やってみる?」
「・・・」
「ちなみにパパムイもできるとおもうよ。前に教えたから」
「パパムイが?・・・そうかい。じゃぁ一度聞いとかなきゃ行けないね」
こうして、気功の講座が始まる。
呼吸からゆっくりと気を体に満たして、陽気を増やす。
気持ちよくなれば、それは陽気なわけだ。
たとえ今が夜だとしても気はそこら中にあるわけで、
ちゃんとやれば何ら問題はない。
一連の呼吸法、心持ち、動作を教え終わる。
「ふ〜ん。こんなのでいいのかい?」スゥ〜ハァ〜。
「うん。身体の生命力をあげてくれるんだ。使い方はそれでいいと思う」
「なるほど。確かに気分が良いものだね。」
「そうでしょ?僕が元居た世界の話しの中にはそういうことを一生続けて、仙人っていう者に成る人の話があるんだ。」
「センニン?そりゃどんなものなんだい?」
「簡単に言えば不老不死になって、自由に空を飛んだり、手を使わずとも物を動かしたりってね」
「なんだいそりゃ?バケモンのことじゃないか」
「そうだねw化物と対して違いはないかもね」
「なんでそんなものに成りたがったんだい?」
「色々だよ。権力を永遠に維持したいからとか、誰よりも強く成りたいからとかね」
「ふ〜ん。」
「僕に色々教えてくれたじいちゃんの話では、僕が使う技も全てはその仙人に成るための手段の一つなんだそうだよ?なんでも、開祖ってのがず〜っと昔の人間で、その人が山奥の天狗と言う化物から仙人に成る方法として聞き出したって話だね。眉唾だけどねw」
「ふ〜ん。じいちゃんってのはなんだい?」
「ああ、そうか。ザーザースは泉があるから血縁についてあまりしらないんだっけ?」
「いや、血縁のことはしってるよ。ザウスの殆どは血縁で繋がってるからね」
「そうなの?泉はどうなってるの?」
「あれは、ザウスは本来使わないんだよ。数の多いスキクが中心に使う事に成ってるんだよ。まぁあたしみたいな取り換え子は卵の時に泉につけこまれるんだけどね。」
「ふーん。そ~なんだね。じゃぁ、それで言うと父親のそのまた父親の事を指す言葉だよ」
「ふむ。なるほどねぇ。ニンゲンってのは、全部血縁で育つのかい?」
「うん。父と母がいて、子供が出来る。そしてその父母にもまた親がいるんだ。泉は使わないからね」
「は〜ん。面倒な仕組みだね?それじゃあ、揉め事も多いだろう?」
「う〜ん。そうかもしれない。でも人間は卵から生まれないからね。」
「ん?卵から生まれない?そうなのかい?」
「うん。子供は母親のお腹の中で育つんだ。」
「それじゃ。子供の数が少ないだろう?どうして滅びない?」
「滅びないようにできてるんだよ。人間ってのは常に発情期なんだ。いや、発情期がないんだよ。何時でも子供を作れるんだ。」
「はぁ〜え〜!そりゃ、すごい!」
「母親のお腹の中に十月十日って言われててね。こっちじゃ、暦なんて無いから上手くわからないと思うけどね」
「トツキトウカ?」
「うん。十の月、十の日の間お腹の中で育つって意味」
「ほう。そういうものなのかい?」
「うん。」
「まるで、”サスヌ”や”スピ”みたいな生き物なんだね?」
「その両方がわからないけどねw」
「ああ、お腹の中で子供を育てる動物がいるんだよ。そしてお腹から出てくると、母親に抱きついて離れなく成ったりするんだ。”スピ”は、小さい内は、母親の腹の下からでる汁を飲んで育つんだよ」
「ああ!それそれ、そんな感じなんだ。」
「ふ〜ん。そうすると、血縁でのつながりが濃いわけだね?」
「ああ、そうなるね。仲間という思いより家族と言う思いのほうが強いかな?」
「ふむ、一族のことだね。ザウスもカゾクの思いが強いんだよ。」
「そうなの?」
「ああ、あたしみたいなのとは違ってね。親がはっきりしてるからかね?まぁ、あたしにゃわからないんだけどね」
「なるほどね。ちなみにスキクは、泉を使えなくても孵るものなの?」
「う〜ん。そのへんは族長に聞かなきゃわからないねぇ。」
「え?でもギュギュパニくらいの歳なら卵産んだことあるんでしょ?」
「・・・色々あってね。あたしゃ番を持てないんだよ。それにザウスはスキクとの間に子供ができないからね」
「そうかぁ・・・。それは辛いね」
「そうでもないさ。あたしにゃ・・・パパムイがいるからね」
「ああ、そうだったね!パパムイは良いヤツだよ。僕は何時も助けてもらってる。気の良いスキクに育ってると思う」
「はんwパパムイが?ポンピカの助けだって!?そりゃ笑っちゃうねwはははw」
「ちょっとー!なんで笑うんだよ!」
「だってそうだろう?パパムイ程度のスキクがポンピカの手助けなんてできやしないよ。」
「そんな事ないよ。パパムイは良いヤツなんだ。ギュギュパニみたいに芯が通ってて、とても気が利く、それに何より優しいんだ。僕が雌ならパパムイと番に成りたいくらいだよw」
「・・・そうかい・・・パパムイがねぇ・・・まぁ、ギギリカには聞かせられないねぇ」
「まぁ確かに、ギギリカが聞いてれば怒るかもねw」
「ちがいない。さて、あたしゃ疲れたよ。また寝るとする。皆が戻ってきたらお越とくれ」
「うん。わかったよ。おやすみギュギュパニ」
「あいよっ」
ギュギュパニが寝息を立ててしまった。
うむぅ・・・目が冴えてしまったなぁ。
「ポンピカ。起きた」
「ウウダギはまだ寝てていいよ。」
「うん。」
「そんなに心配しなくとも離れないからね」
「わかった。寝る。ポンピカも寝る」
「うん。ウウダギのそばで寝るよ」
ウウダギが目を閉じて寝るまで優しく撫でて寝かしつけた。
それにしても子供の寝る姿ってのは物凄い破壊力だなぁ。
永遠に撫でていられる。
可愛すぎて、天使なんじゃないかと思うくらいだ。
欲求に負けて、チュッってしたく成るほどに・・・。
チュッ。
その後睡魔がまた襲ってきたので、素直に眠った。