ギュギュパニの圧とその後
遅くなってすみません
「ちょっといいかい?ポンピカ」
「な、なに?ギュギュパニ・・・怖いんだけど・・・」
「あんた、何したんだい?あの死体の頭蓋が陥没してるんだよ。どんな武器使ったか白状おし」
「武器?武器なんか使ってないよ?見てたでしょ?」
陥没かぁ〜。
確かに手応えはかなり有ったんだけどね。
それにしても陥没は、やり過ぎたかな?
「そんな事あるわけないじゃないか!ザウスの中でもあの種類は頭蓋が特に硬いんだよ。頑丈な石でさえ響かない程にね。」
「へー。」
今始めて知った。
ザウスってのは何種類も居るんだね。
確かにギュギュパニはザウスだけど、あのトリケラとは似ても似つかないもんね。
そうかぁ、何種類もいるのかぁ。
「”へー” じゃないんだよ!あんたが怪しい呪術でも使ってないならそれは、武器だけだろう。ほら、さっさと白状おしよ!」
「そんなこといったってねー?武器はこのスリングだけだったしなぁー」
「スリング?それは石を投げたやつだね。その武器にもビックリしたけどね。あの頭蓋はそれじゃ無理だろう」
「だから、武器なんて使ってないよ。もう、結構時間使っちゃって今日はやりたいこと出来なかったんだけど?」
それよりンダンダが掴まれてたよね?
大丈夫なのかな?
「そう言えば、ンダンダは無事?さっき掴まれて泣いてたはずだよ」
「ああ、ンダンダか、ありゃ不注意でああなったらしい。何でもクロゥが紐を解いてくれ、って懇願したから素直に解いてしまったんだとさ・・・」
ちょっとなにそれ・・・そんなに善良なタイプだったの?ンダンダって・・・。
相手がウソついてるとは思わないの?大丈夫?頭の方のことね?
「そ、それは流石にダメだろう・・・ってか素直すぎるだろ。少しは疑わないと・・・」
「だから、前も言ったろう・・・スキクはザーザースの中でも特に疑いを持たないんだよ。」
「マジかよ・・・流石にそれは致命的じゃない?」
「まぁ、今回の件であたしもそれがわかった所だ。クロゥはどうやら、ウソが得意な方だったみたいだからね。」
マジでいってんの?
あのトリケラがウソ得意タイプなら僕どうなんのよ・・・。
ウソ魔神になっちゃうじゃん。
やめてよそんなの。
みんなもっとウソつこうよ、ねぇ。
「・・・そ、そうだったのか・・・ウソツキの方だったのか・・・」
「・・・あたしには、ポンピカのほうがウソツキに見えるけどね。」
バレてーら。
「で?ウソついでにどんな武器つかったんだい?仲間のあたしにも言えない武器なのかい?」
「そこで、武器武器言わないでよ。本当に使ってないんだよ。そもそも、気の抜けた状態の骨なんかすぐに折れるんだ。コツがわかればギュギュパニだってすぐに出来るはずだよ。もしかしたら僕より上手なんじゃないかな?だって、石をあんな簡単に割ってみせるんだしね」
「・・・ふ〜ん。その分だと本当に武器を使ってないのかい・・・呆れたことだね。どうやったかは聞かないよ。だけど、あまりその何ていうか・・・ソレを使うんじゃないよ。気づいてるヤツは皆ポンピカを怖がっちまうからね。」
「う、うん。でも今日のは不可抗力だろ?僕は無理やりだったんだしさ」
「何がどうなってもだよ。仲間にソレが向かってこない事を祈るばかりだね。」
「仲間になんか使わないよ。全く僕を何かと勘違いしてないかい?もしかして僕の事、オルデとか思ってるの?」
「・・・ふん。オルデはあたしだよ。・・・ポンピカにかかっちゃオルデも肩なしだ。はははw」
今なんか意味深なこと言った気がする。
まぁいいけど、そのうちわかるだろう。多分きっと。
そんな事を言ってギュギュパニは、族長のところへ行ってしまった。
ってかあの死体どうするの?
「ねぇ、ポンピカ」
「ん?」
「あのザウスと一緒に来たスキクだけど」
「ああ、意識は?」
「今日の朝にはもう戻ってたわよ。」
「そうだったの?知らなかった。」
「それでね。さっきの決闘見てたらしいの」
「ああ、なるほど」
「いろいろ事情聞いてあげれない?」
「僕が?なんで?」
「だって、もしあのザウスの持ち物だった場合、今度はポンピカの持ち物に成るんだよ?」
「えええ!スキクを持ち物って・・・それは無理だろ」
「でも決闘はそう言うものよ?」
「そうかぁ。こまったなぁ・・・」
「なぁポンピカ。どうせなら一層のことお前の従者にしちまえばいいじゃねーか」
「なんで僕に従者なんか必要だと?」
「いや、其の方が面白そうだからだけどなw」
「面白いって・・・もし、立場が違ったらパパムイがあそこに居ることに成ってるんだよ?」
「うっ・・・そ~言われると、辛いな・・・集落に返してやるのも良いかもしれねーな」
「そうだね。集落に返そうか?」
「ポンピカ、それはあまり良いことじゃないと思うわ」
「なんで?ギギリカだったら帰りたいとか思わない?」
「事情聞かないとわからないじゃない。」
「ふむぅ・・・なるほど、ギギリカの意見のが正しく思う。・・・そうだね、一回事情を聞こうそして、当のスキクが良い結果を導き出そう」
「それが良いわ!ね!パパムイ!」
「おう!ギギリカの意見に賛成だ。確かにあのままじゃ可愛そうだしな」
パパムイの言葉で意見がまとまった。
僕ら四匹で例の三匹の元までやってきた。
そして、話しかけてみた。
「身体の具合はどう?」
三匹はとても怖いものでも見るように僕を見ていて、
僕が話しかけても一向に言葉を返してこなかった。
ちょっとショックだ・・・。
そこへ、ウウダギがチョコチョコと歩いて三匹に声をかけ始めた。
様子を見ていると、小さいスキクには恐怖を感じる様子がなく、
スムーズに話が進んでいるようだ。
ウウダギが戻ってきて、三匹が話していた内容を聞かされる。
あらましはこうだ。
三匹共それぞれ別の集落から連れてこられたそうだ。
その事自体は実は別にどうということでもないらしい。
と、言うのもスキクはザウスに従ってしまうらしく。
今回の僕が行った事は前例がないらしい。
しかも、ザウスを相手に体格、力で劣るスキクが勝ったことなどないらしいのだ。
まぁその点は仕方ないだろう。
それで、三匹とも、出身の集落は、
プンタが居ない集落からの間引きの様なもので連れてこられたんだそうだ。
つまり集落から追い出される形であのトリケラの従者として捕まったわけだ。
どうやら、僕が考えていたようなことでもなかったみたいで、
従者を排出した集落というのは、提供した先、
つまり此の場合で言えばあのトリケラだけど、
トリケラの血族がその集落を庇護下に置くと言う契約何だそうだ。
血族って言う言葉をこの世界では初めて聞いたけど、
そうなると血が繋がった連中がいるってことだから
もしかしたら、ザウスの親子関係はスキクの親子関係とまた別のものなのかもしれないな。
しかし、契約ねぇ。とその時思ったけど、
まぁ口約束みたいなものだろうね。
そしてトリケラはザウスの中ではウソツキだとギュギュパニが言ってたし。
クロゥことトリケラは多分使い捨てにして、
庇護下に置くと言う契約を破棄するつもりだったのかもしれない。
使い捨て。使い終わったらポイ捨てでもするつもりだったんじゃないかな?
まぁ、ウウダギからの又聞きだから詳細はわからないけどね。
そして、暫く旅をしていたそうで、その中で、ミニョルンに出会い。
ミニョルンをなんとか凌いだ先でのこの集落というわけだ。
だから此の三匹に限って言えば、自分の生まれ故郷には戻れないんだそうである。
戻れば、ザウスの仕返しが来ると思っているようだそうで、
宥めるのに苦労したとウウダギが言っている。
でもそうなると、このスキク達をその事情を無視して集落へと戻れと告たとしても、
結局は、何も解決しないとわかった。
だけど、僕の従者と成るかと聞いてもらったら、決闘の結果なら仕方ないんだそうだ。
でも僕自身がそんな従者なんてものは必要ないからさ。
そうすると、族長に云ってでもこの集落の新たなスキクとして、
迎え入れるしかないんじゃないかと僕は結論づけた。
ギギリカにこの内容をまとめて話し、
族長へどうすればよいかと言う事を聞いてくれと言っておく。
僕はンダンダと少し話さないとイケないのかもしれないと思ったからだ。
そもそも素直なのは別に良いんだけど、なんで馬鹿正直にあのトリケラを解放したのだろう?
なんか他にも言われたのかな?
ギュギュパニはスキクが素直すぎるからだと言ってたけど、いくら何でも素直すぎだしね。
それに此の集落を大きくするにあたって、ンダンダの知識や技術、やる気は、とても必要なんだ。
現在の一次産業が、狩りしかない中、ンダンダをうまく使えば農業が育つだろうと思うんだよね。
まるでゲームの中のサバイバルのようだけど、結局は、僕自身の生活を向上させる為でもあるしね。
族長には悪いけど、大きくしていっても僕が代頭にたつつもりはないよ。
だって、族長のほうが頭はるには都合が良いでしょ。
僕は、平和にそして、悠々自適に暮らしていきたいんだ。
殺し、殺されるような環境は望んでないんだよね。
まぁ、殺られるならその前に殺るけどね。
「ねぇ、パパムイ」
「ん?」
「さっきギュギュパニにも聞いたんだけどさ?」
「おう」
「パパムイでもあのトリケラが、”もうこんな事はしない。素直に立ち去るから拘束を解いてくれ”とか言ってきたら解く?」
「ん〜?どーだろーな?解いちゃう気もするけどなー?でも悩むかもしれないな?」
ええ!?
悩んじゃうの?なんで?
あのトリケラだよ?
何するかわかんないやつの戯言、真に受けるの?
・・・そうかぁ。ギュギュパニが言ってること正しいんだ。
へぇ〜。初めて知った。
皆、全部ひっくるめて頭が足りないわ・・・ってか猜疑心とかないのかな?
逆に凄く怖いんだけど・・・
こんなんじゃ、良いように使われておしまいだろ?
大丈夫なのかな?
不安で仕方ないよ。
具体的に言うと、
例えばこの集落が要塞になたとしよう。
そして、敵が門の前まで武器を隠して、「何もしない。話をしに来ただけだ。開けてくれ」って言ったら素直に開けちゃうんじゃないか?
ちょ・・・マジで?
良くそれで、生き延びてきたね?
大丈夫だったのが心配になってくるレベルなんですけど?
「なんだ?ポンピカ?俺は多分、拘束を解かないぞ。前もってダメだって言われてればな」
「・・・そ、そうか・・・なるほど。」
なるほど、前もってルールを決めておくと、ちゃんとそっちを守るんだね。
逆にその点では素直さが生きてくるのか。
なるほど。
今回は良い勉強になった。
とても良いことを聞いたよ。
まぁ、若干身を持って知ったと言うべきかもしれないけどね。
そんな話をしている間にンダンダが寝転んでいるところへ着く。
ンダンダはうつ伏せになって、ひどい目に有ったとでも言いたげに目を閉じて唸っている。
「ンダンダ大丈夫だった?」
「ん?ポンピカか。まいったよ。まさかウソ付くとは思わなかったからさー」
「あ、あぁ・・・なるほど、でも疑わなかったの?」
「疑う?って何を?」
なるほど、疑うことすらしないのか。
はぁ〜。先が思いやられるなぁ・・・これじゃジョークの一つも言えないだろ。
全部本気にしちゃうんだからね。
「ポンピカ。やっぱり俺等にはウソを見抜けないんだと思うぞ。」
そんな事を突然言い始めたパパムイ。
なんでだろうと思うと、それもそうかと思うところがある。
あまり、ウソを付くような交流がないんだ。
そもそも、生きていくだけで一杯の集団のなかでウソを付いて、
得を得ようなんて事を考えるやつが居ないんだ。
そこまで余裕がないとも言える。
それに物々交換も悪い。
何故かと言うと、ごまかしが適当過ぎて、
誤魔化しきれないからどっちでも同じだと思ってしまうんだろう。
貨幣が有れば、価値がある程度基準の中で一定なので、
ちゃんと計算できるけど、鳥1羽で、石の道具1個だったのが、
木の実1個と交換できちゃったりするんだ。
価値なんて有ってないようなものと言える。
そして、交換するものがなければ、仕方ないかで済ませてしまう。
う〜ん。結構根本的なところから意識を変えなきゃいけないのかもしれない。
でも僕一匹では手が足りないなぁ〜。
「なぁ?パパムイもンダンダもちょっといい?」
「ん?」
「なに?」
「例えば、僕が鳥を一羽狩りで取ってきたとする。その一羽を二人が狩って来た何かと交換しようといったらどうする?交換しちゃう?」
「僕は別にいいよ?」
「う〜ん?俺は腹の具合によりけりかな?」
ダメだわ。
そんな感じなんだなぁ。
まぁ、予想通りと言えばそうなんだけどね。
「まぁいいや、ンダンダ。」
「まぁいいやの意味がわからないけど、なに?」
「薬草探しだけど、明日でいいかな?」
「もちろんだよ。むしろ僕、今日はもう行きたくない。あんなことが有ったんだし」
だよねー。
まぁ、一日くらいいいかー。
「ポンピカ。薬草探しに行くのか?」
「うん。明日だけどね」
「それ、俺もついて行っていいか?」
「別に構わないよ?どうしたの?」
「いや、ポンピカと一緒ならもっと沢山新しい物みれるんじゃねーかと思ったんだ。すげーだろ?」
えぇ・・・。
何を言わんとしてるかわかるけど、
それ、本人の目の前で、本人に同意求めるの可怪しい気がするけど?
まぁ、頭が足りないパパムイだからいいかぁ。
「お、おう。まかせろ・・・?ついてきて大丈夫だけど・・・」
「おし!じゃぁ、ギギリカも一緒だな!」
一匹追加されました。
ギギリカの承諾なしです。
きっとパパムイの中では、パパムイとギギリカはセット扱いなのかもしれないな。
まぁ、おめでたいとしか言えないけど、そのまま頑張って欲しいものだ。
こうして、取り敢えずンダンダとの約束を再度取り付けた。
気分を改め、現実に目を向けねばならない時間が来る。
そう、トリケラの死体の件や、諸事情の色々を族長と話さないとイケないだろう。
決闘からこっちの一連の動きはどうやら、
僕自身無意識と避けていたと言う証拠だ。
無意識といったけど、どっかで分かっていたことだしね。
素直に族長の元へと足を運ぶ。
ふぅ〜。やれやれ。
族長の元へ着く。
「ポンピカよ。少し遅くはないか?」
「気のせいでしょ。」
「ふん。まぁいい。それよりも決闘の決まりにのっとり、あのザウスの死体はポンピカの物だ」
「はい」
「続いて、今此の場でクロゥが所持していた。あの三匹のスキクもやはりお前の物となる」
「そのことなんですけど・・・」
「皆まで言うな。まぁ聞け」
族長は何か考えているのかもしれない。
「お前の所持と成るスキクだが、もしお前がその所有を放棄するとあの三匹は自分の集落へここから戻る事に成るのだ。そして、あの三匹はプンタの居ない集落といってもワシ等と同じ第一のプンタ所属のスキクではない。つまりすぐに集落へ戻ることもないのだ。恐らく戻る内に命を落とす。」
うわぁ〜。
てっきり近くの集落のスキクと思ったけど違うのか。
こまったなぁ〜。
でも、僕の従者と成れば、僕に従うんでしょ?
そうすると、今みたいに怖がってちゃ何もできないじゃん。
「でも、その三匹、どうも僕の事が怖くて仕方がないみたいだよ?」
「そんなものは慣れるだろう。」
まぁ、慣れるならいいけど、ウウダギの手を煩わすのもなぁ〜。
今の所僕と彼らのなかで仲介に立ってくれるんウウダギだけだしね。
でも放棄するとほぼ確定で死んでしまうのか。
そうなると寝覚めも悪い。
ここはうまく解決できる案を族長に提示してもらおう。
「わかったよ。あの三匹は僕が預かるよ。それでいいんでしょ?」
「分かってくれるか。ありがたい。・・・それとだな」
来たね。解決案。
「お前には悪いが、あの三匹もこの集落の一員とするつもりだ。それは良いだろう?」
「もちろんだよ。」
「うむ。なかなか話がわかるな、ついでにだが、あの三匹をワシに預けてくれぬか?」
ふむ・・・別にかまわないけど?何に使うんだろう?
「構わないよ。何に使うか知らないけど」
「取って食いやせん。ただ、ワシが他の集落へと向かう時に同行してもらうだけだ。今の集落のスキクからは、旅に同行出来るスキクがおらんでな」
なるほど、旅をしたことのあるスキクが三匹もいればそりゃ便利だね。
「ということだ。どうだ?」
「構わないよ。」
「そうか、感謝しよう。」
なるほど、じゃぁ、僕は族長の旅を手助けできるような物を作ろうかな?
すぐには出発しないだろうしね。
「わかったよ。取り敢えずだけど、ケルケオ捕まえてくるわ」
「はぁ?突然なんの話だ?」
「族長が、すぐにでも出発出来るようにと用意しようと思うんだ。どう?」
「・・・まぁ、出来るならそれに越したことはないが・・・あれはなかなか捕まらぬぞ?」
「まぁ、考えはあるんだw取り敢えず期待しないでまっててよ。それに交渉材料も必要だからこのへんの土地とかもいろいろ整備するつもりだよ。取り敢えずミニョルンをやり過ごせる様に立て直すさ」
「なにっ!そんなことが出来るのか!?」
「ミニョルンくらいならやり過ごせると思うよ。」
「ミニョルン位と・・・来たか・・・」
「まぁ、その作業にはそこの三匹も協力してもらうけどね」
「うむ、それは構わん。ワシが認めたのだ、もうこのスキク等はこの集落の仲間だ」
「おし!じゃぁ、明日からいろいろ作業を開始するから、朝一で、皆に集まってもらって欲しい。いい?」
「かまわん。そう伝えておこう。」
こうして、取り敢えず、話をまとめた。
そして、さっさと例の四匹プラス、ンダンダの五匹で明日からのやることの打ち合わせを行う。
ちなみに従者としての三匹は族長の元にあずけておいた。そっちのほうが楽だからだ。
「ごめんね。ンダンダも混ぜてもらうけどいいかな?」
「俺は構わねーよ。ンダンダは俺等より一つ年上なだけだしな」
「あたしもかまわないわよ。ンダンダはいいヤツだし」
「ポンピカ、何話す?」
「あのぉ〜。本当にこの集団に入っていいんですか?」
皆それぞれ勝手に話すので取りまとめるのが一苦労だ。
「まぁ、まぁ、皆ちょっと聞いて欲しい」
四匹が僕の方に向き直る。
「えっと、皆はミニョルンをどう思ってる?」