表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/174

テント結局壊します。と、帰り支度


夕方前に輸送の三匹が戻る。

ソレまでの時間の間、物騒なテントを壊して回った。

さらに新しいテントを用意しようかと思ったけど、

もう、めぼしい材料に成る木がないので、

仕方なく落ち葉や大きな葉っぱで、

大きい範囲に寝床を作っておいた。


ついでに焚き火がしやすいように、

石を積み上げ簡易的な窯を用意しておいた。


食材については、

パパムイが率先して狩りを行うので必要以上に獲れている。

当のパパムイはまだまだ獲り足りないと言っている。


まぁ、捕りすぎても面白くない。

ソレより僕とか用のヤサイ類を摂らなといけないので、

バンバン森に入って、キノコや色々と果物に葉っぱ、草なんかを採って回る。


ソレを見ているブルググが少し驚いたという目をしている。

ついでにエネルルがしきりにシシブブへ、

「どうして草を食べるんだ?」とか聞いてる声が聞こえてきた。


シシブブはシシブブで、エネルルと仲良く成っちゃってる様子だったので、


普通に

「ポンピカは草を食べるのよ?信じられないでしょ?でもあたしも騙されて食べてみたら結構美味しかったわ。エネルルも食べてみればいいじゃない?」

とか言う話をしている。


信じられないとか言われて若干ショックでは有る。


また、エネルルがギギリカに

「パパムイって言ったか?あの雄、狩りがとても上手だ」

とか言うもんだから、ギギリカは満更でもない顔で、

「パパムイは狩り専門だからねぇ。でも頭は足りないからエネルルにはもったいないわよ?」

とか言っちゃってる。


ソレって恋愛的な話しが混ざってるのかな?

まぁ、余り立ち入りたくない。

なぜかと言うと、そういう話しをしているのをウウダギも聞いていて、

その都度、何を考えてるかわからないけど、尻尾が飛んでくる。


結構痛いんだよ?しってた?ウウダギさん?


まぁ、今の会話で分かると思うけど、

エネルルの馴染み度合いが凄い。

適応力とかじゃない。

もっと、なんというか・・・。


前世でもこんな感じのを見た気がする。

そう。

友達と居る時の姉ちゃんみたいなんだ・・・。


こいう言う時、女子の塊はとてもうるさい。

そして、スキクも雌が集まると何故か声のトーンが上がる上に、

くだらない話をずっとし続ける。


なんだろう?

どうしてこうなのかな?


まぁ、僕はあまり関わりたくないんだ。

だけどエネルルは違う気がする。

違う気がするけどなぁ?

なんでそんなに受け入れるの早いんだ?スキクって。


そんなこんなで、輸送組が戻る間、

色々と準備はしておいた。


ウウダギと僕は基本植物の採取で、パパムイが狩り、

ギギリカ、シシブブ、エネルルは昏睡してる連中のお世話。

ベネネズは自分の子供のベルルベを面倒見ている。


ベネネズには悪いけど、

足手まといになりかねない子供を起こすわけには行かないので、

しばらく看病してもらうことにしておいた。


イイオオとパレンケが僕の所に来た。

なにか話がありそう。


「どうしたの二匹とも?」

「ああ、少し相談だ」


イイオオが話を切り出してきた。


「今、集落の一番大きな広場に60匹置いてきたんだが・・・」

「だが?」


「あと30匹を置く場所がない」

「埋立地に放置すれば良くない?」


「それも話したんだが、彼処はまだ色々と作業をするんだろ?家を作るとか言ってなかったか?」

「いや、急遽そこを使えばいいだけだよ?ずっと100匹も眠ったままなわけではないし」


「ん?眠ったままじゃないのか?」

「え?なんで?集落に手数がほしいから募ってるんだけど?」


「・・・」


そこまで言うとイイオオが「あれ?」っていう顔をする。

すかさずパレンケが、イイオオに「だから違うって言ったじゃないですか!」、

とか言っている。


もしかして、イイオオは集落に、

ヴァレヴァレの連中の手を借りるっていう話が頭から抜けてたのか?


「・・・でも起きないぞ?どんなに叩いても運んだ連中は起きそうもない」

「あー。起こす方法が普通と違うんだ・・・暴れられると怖いんでね。ちょっと術を使ったんだよ」


「ほー。それもポンピカ独自のやつか?」

「うん。精霊さんも見たことないっぽかった」


「そうか・・・。じゃぁ、この数がしっかり手として動けるように成るんだな?」

「そのつもりだけど・・・まぁ、連中の体力勝負って所もあるかな?僕がここに来た時はエネルルでさえかなり消耗してたんだよ。まぁ、小さいスキクは本当に危険な状態だと思ったし、早急に動きを止めないと疲れて消費して死んでしまいそうだったんだよ」


「なるほど。だからか・・・皆死んだように眠っているのは」

「そう。集落に帰って、折を見ながらちょっとずつ起こしてまわろうと思う」


「一気に目が覚めちまうとまずいか?」

「僕はいいんだけど世話が必要に成ると思うんだよねぇ。だから面倒見る手が必要に成るんだ」


「そうかそうか・・・わかった。済まなかったな」

「?・・・ああ。別に構わないけど?それより、パレンケも用事じゃないの?」


「いいですか?」

「どうぞ」


「パチャクケチャクを先に集落へ残してきました」

「あー。向こうの面倒見るのも手が必要だからね」


「そうですね。それから族長から”なにか嫌な予感がする。早めに帰ってきてくれ”って言ってました・・・。何かあるんでしょうか?」

「流石に族長に聞いてみればよかったんじゃない?ぼくは分からないけど・・・精霊さんがまだ戻ってないから取り敢えず戻った辺りで話聞くよ」


「そうですね。よろしくおねがいします。それとあしたにはココを引き払うんですよね?」

「そのつもりだけど?」


「・・・ちょっと気になるんですが、この辺りまで、集落の範囲を広げてみませんか?」


・・・なんか凄い話をし始めてないか?パレンケ。

ケルケオで往復出来る距離だは言ってもだ・・・。

都市ほどの統率力がないスキクがいきなり広範囲を手に入れては、

どうにもならない気がするんだけど?

なんでそう思ったんだろう?


「どうしてそう考えた?」

「この辺りは集落の周りと大きく違う生態系があるようです。きっとポンピカならこの辺りの物を使ってより良い事が出来るんじゃないかと・・・」


考えている事は話k等無くない。

でももしこの辺りに資源が有ったとしても、

それを独り占めしたって意味がないだろう・・・。

むしろ、取りに来るとかのほうが妥当かな?


「ここまで取りに来れば良くない?」

「ですが、そうなるともしこの近くに私達が知らない集落が有った場合争いになるかもしれません」


「その時は、話し合いで解決しよう?できなきゃ武力で話すしかないけど・・・」

「正直相手にそれだけの知恵が有ればいいんですが・・・何分狩りでここに来るわけですから、その連中が困ったことにならなきゃ良いなぁとは思うんですよね」


話が見えないなぁ?

何がいいたいんだろう?


「結局パレンケはどうしたいの?」

「この辺りにンダンダの畑にある小屋みたいなのを作りませんか?それだけで場所を主張出来るかもしれません」


なるほど。

だけど・・・まぁ、いいかな?

パレンケは意外にそういう事に気が向くタイプなのかもしれない。

悪いことじゃない。

任せてもいいかな?


「じゃぁ、それはやっていこう。それよりも、先にこの昏睡連中を集落に連れて行って、それからでも十分間に合うと思うよ?それで良くない?」

「そう・・・ですね。少し気が逸ってしまいました」


パレンケの一面が見えた気がする。

なるほど、

なかなか面白いよパレンケ。


「そう言えば、ンダンダはどう?結局朝までずっと酔っ払ってたわけだよね?シシブブとかは大丈夫そうだから大丈夫だと思うけど・・・」

「ンダンダか?特に問題は無さそうだぞ?むしろ元気な気がしたけどな?」


へー。

やっぱり個体差が出るなぁ。

それにしてもあの煙は二度とすいたくない。


「さて、今日はごろ寝しかないんだ。いいかな?」

「ああ。なるほど、やはりあの葉っぱが原因で有ってたわけですか?」


「検証はしてないけど、恐らくと言うかほぼ確実にだね」

「エルフィはよくあんな物を食べてましたね?大丈夫なんですかね?」


「まぁ、動物によりけりじゃないかな?毒を主食にする動物が居るくらいだからね」

「・・・そうなんですか?」


「うん。サソリの毒に免疫がある動物で、サソリを主食にしているのも居るらしい」

「メンエキ・・・ですか? サソリって言うのも聞いたことないですね」


「サソリって、見たことない?尻尾が長くてさきっちょに針がついてるやつ。毒持ちの昆虫」

「長いですか?・・・あー。この辺にはいないですね。一度”ト”で見かけましたけど、それを見た周りのザウスも嫌な顔をして避けていましたね・・・あれ、動きが早いし、なんだか気持ち悪いですよね」


・・・なんだか?

あれ?少し違う生き物じゃないかな?

サソリってそこまで機敏に動ける昆虫じゃないんだけど?


「へー。”ト”ではなんて言ってたの?」

「サソリの事をですか?」


「そうそう」

「”ディビス・クローチ”とかいってましたね」


「へー・・・。大きいの?」

「ええ!それはもう大きいですよ!しかも飛びますからね!気持ち悪いですよね」


ふーん。

サソリ・・・飛ばないなぁ。

まぁ、違う昆虫かなぁー?


まぁいいや。

見たことないならいないんだろう。


なんやかんやで、

かなり無駄話をしながらその一日を終える。

ウウダギも残りの30匹に餌やりと言うかご飯を与えるので手が開いてなかったし、

なんとなく忙しい一日だったなぁ。


さー寝よ寝よ。

ウウダギをお腹にしょって。

いつもの耐性で眠りにつく。


翌朝、ギギリカに起こされた。


「ポンピカ、ウウダギ起きなさい」

「んー?もう朝?」


「そうよ。ウウダギまで寝坊なんて珍しいわね」

「そうかなぁ?」

「僕寝坊してない。ギギリカ早い」


ウウダギの体内時計は異様に正確。

しかも時間どおりにかっちり起きたり出来るタイプらしく。

たまーに寝坊するけど、それも極端に寝坊とかはしない。

そのウウダギが早いって言ってるってことは、早いんだよ。

ギギリカさん?


「そう?早いかしら?あんまり自覚ないんだけど・・・まぁいいわ。それよりさっさと集落に戻る準備しちゃいましょうよ」

「あれ?なんか小屋作るとかそんな話しなかったっけ?」

「ポンピカ。小屋作るは集落戻ってから」


「ああ、そうだった。じゃぁ作業に取り掛かるか・・・あれ?パパムイは?」

「パパムイならもう狩りに出ちゃったわよ?」


「・・・なんで、帰る日の朝に狩り行っちゃうの?」

「そんな事、あたしに聞かないでよ」


確かにギギリカにきいても仕方ない。


「連絡は取れる?」

「どうかしらね?飽きたら戻るでしょ?」


いやいや。

戻った時に皆がいないとかにならない?

パパムイ待ちとかに成るわけ?


「パパムイは置いていっちゃう感じ?」

「あー。そうね。でも気にしなくていいわよ?」


そうなの?

パパムイはメンタル強いの?


「へー。そうなんだ・・・まぁいいや。寝てる連中も起こしてさっさと帰り支度しようか」

「そうね」


ギギリカが、シシブブやエネルルを起こして回る。

ブルググは爆睡してる。

まぁ逃げないだけだ。


さて、さっさとケルケオ車に乗せ始めるかなぁ。

一匹だと担ぐの大変だから力持ちのイイオオ辺りと一緒に作業したいなぁ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ