王の訪れと報酬
「こちらが当店のオススメ商品のコーヒー・アートアリエスオリジナルバージョンとなります」
俺はそういいながらアリエスが作ったコーヒーを王様が座っている机の上に置いた
俺の後ろではスピカとアリエスが緊張したような顔で王様をみていた、あのスピカでさえも緊張しているのだ、中々すごいのだな王様って俺はそう感じさせられた
ってか王様って俺のイメージ通りだったのだが…ちょっと太ってて、ヒゲが生えてて、マント着てて、そして王様の象徴である王冠を被ってる…?
いや、食べる時くらい王冠外せよ、心の中ではそういってみるもののその言葉を口に出すことは出来ない、理由は王様に対して失礼でそんな事を言ったら打ち首になるからと思う人が多いと思うが、そうではない、まぁ、多少はそれもあるのだが、1番の理由としては王様の右隣にいる護衛だ、全身に黒光りした鉄だと思われる防具を全身につけている上に仮面も被っていて結構がたいが良くすごい怖い、何より威圧感のようなものを感じる、更にこの人顔は見えないものの絶対今俺の方見てるでしょ、顔の角度が王様の方じゃなくて俺の方だもん、何これ、なんでこんな見られてるの?
「それではまず私が毒見をさせていただきます」
俺が黒鎧に見られておどおどしていると、黒鎧のではない護衛の人がそう言った、すると今度は黒鎧の方が
「いや、その必要は無い、この人たちの目はそのような事をするような目ではない、それに毒見をしたらアクベンス様の分が減ってしまうだろう」
そんな事を言った、え?アクベンス様って王様の事だよな?これってつまり俺らの事を信用してくれてるってことだよな、普通に嬉しいんだけど、なんか緊張みたいなのが一気になくなったわ
「なのでアクベンス様このまま飲んでいただいてかまいませんよ」
「おぉ、そうか君が言うなら安心である毒見なしで飲ませて頂こう」
いや、まだ安心するのは早いか、王様の感想がまだだ、すでに後ろのスピカとアリエスは安心しきった顔をしているあいつらも黒鎧に見られていたのだろうか
そう考えるいる間に王様はコーヒーを飲みきっていた
さて、感想は…
「これは中々美味であるな、これならこの店をナンバーワンと認めていいだろう」
そういいながら王は立って俺の前に手を出した
ん?あぁ握手か、この国の王様は律儀だな、そして俺は王様の差し出した手に俺の手を合わせようとした時だった、俺の手が王は手を触れる少し前に王は手を引っ込めた…
え?えっと…え?いやいやいや、どういうこと?え?本当は認めてなかったってこと?
「えっ…俺打ち首ですか?」
動揺のあまり俺はそんな事を口にしてしまった
「はっはっはっ」
王が突然笑い出した、ん?壊れたのか王よ
「私は王になった15年前から毎年今君にやったことをしていてね、その人の反応を楽しんでいたのだよ、これが中々面白くてね、だが、ここ10年は村長の優勝が当たり前になっていてね、誰か他の人の優勝を願ってこの祭りに来ているようなものだったよ」
「なるほど、そういう事ですか、結構焦っちゃいましたよ」
なんて迷惑な話だ、心臓が止まるかと思ったわクソが、もう2度とやるんじゃねぇーぞ、ったく
「君は中々いい反応をする、気に入ったぞ、我の護衛にならないか?」
何言ってんのこの人、でもこれ王のお願い見たいな物だし断ったら打ち首かな、何かいい断り方は…
あぁ、あったわ、嘘をつかずに断れる方法が
「王様、申し訳ないのですが…」
「なんだ?私の申し出を断ると言うのか?」
「はい、だって俺魔王倒さなきゃいけないんで」
俺の言葉で辺りが一瞬シーンとする、そしてその静けさから2、3秒経ってから店の中は王様の笑い声で包まれた
すると王様が
「ますます気に入った、だが魔王を倒すなら君を私の護衛に留めておくことは出来ないな」
王はそう笑いながら護衛に何かを命令していた
すると護衛は一度店の外へ行き何かを持って帰ってきた、そしてそれを王に手渡した
そして王は護衛から渡された細長い木箱を俺の前に差し出した、これまた同じことをしようとしてるんじゃないのか?はぁー、俺は嫌々なもの王様を怒らせるわけにもいかないと思い木箱を受け取れるように両手手を広げたすると王は俺の手に細長い木箱を置いた…えっ?何これはしっかり置くの?王様の作戦みたいな?裏をよんであえて置くみたいな
「えっと…王様これ貰っていいんですか?」
「もちろんだよ、魔王を倒すために使ってくれ」
あっ、分かったわこれ、びっくり箱だ!フッあまいぞ王よ、まぁ、知らなかったふりして驚いてやるか、すると俺の肩をポンポンと誰かが2回叩いた、俺は叩かれた方を見るとそこにはワクワク顔のスピカとノーマル顔のアリアスがいた
「ねぇねぇ、早く開けてよ、私王様のくれる木箱の中には何が入ってるのかって凄く気になるんなんだから」
スピカは何も分かっていないようだ、まぁ、いいか、こいつも驚かせてやろう
「じゃあ開けるぞ」
スピカとアリエスは本当に木箱の中味に興味があるようで木箱に顔を近づけた
そして俺が木箱を開ける
「うわぁぁぁぁぁー」
俺は開けた瞬間顔を後ろにして、驚いた声あげた
「えぇぇぇぇー」
やっぱりアリエスとスピカも驚いたいるただ驚き方がえぇーってビックリ箱の驚き方じゃないよな、俺はそう思って木箱の方をみる、あれ?何も飛び出てない?不発だったのか?俺は木箱の中をみる…
これマジ?なんと木箱の中には打ち刀が入っていた。そしてその刀の剣先は白色と黒色の煙?のようなものが周りに渦巻いていた、なんか強そう
「これは?」
俺がそう王様に聞くと
「えっ?」
そう返された
えっ?いや、俺がえっ?なんだけど?
「春夜さん、春夜さんが知らないのも当然なのですがこれは元勇者が愛用していた刀です」
俺の肩をポンポンしながら耳元でアリエスがそう囁いてくれた
「えっ、そんな刀を?えっと…貰っていいんですか?」
「うむ、君には元勇者と同じような匂いがする、君にこの刀を託そう」
「えっ?これあげちゃうんですか?相手はただのバカですよ?」
木箱を持ってきた護衛がそんなことを言った、刀のこと分からなかったからって俺の事をバカにしてるな、まぁ、気持ちは分かるけど…
「あぁ、私は彼を気に入ってしまったからな、この刀が我が城にあっても宝の持ち腐れであろう」
「春夜、あなたすごいわよ、こんないい物を貰えるなんて、これなら魔王討伐も夢じゃないわね」
スピカも俺の耳元でそう囁いた
「えっと…ありがとうございます、この刀に名前とかってあるんですか?」
「君はそんなことも知らないのか」
そりゃまぁ、この世界の住人じゃありませんからね…
変に怪しまれないようにバカを演じとくか
「すいません僕ほんとにバカで、ほとんどの常識がないんですよ」
「そうか、この刀の名はウィンターナイト、元勇者の発注品で日本の打ち刀である」
「そうでしたか、ありがとうございます」
うわぁー、なんか魔物みたいな名前の剣だな、それとこれは日本の打ち刀だよな?元勇者は日本の刀が好きだったのか?ちょっと着けてみるか、俺は貰った打ち刀を刃を上にして腰に差してみた、おぉ、結構カッコイイじゃん、なんか王様と護衛が驚いてるんだけど、どうしたのだろうか
「えっと、俺なんかしちゃいましたか?」
「いや、君は刀の事をちゃんと知っているんだなと思ってね」
「えっと…どういう事ですか?」
「いや、君は刃を上に向けて腰に刺したでしょ、それ結構な人が刃を下に向けて装備しちゃう人が多いんだよ、刀とか詳しいの?」
「あぁ、まぁ、俺のじいちゃんが結構刀が好きで俺が小さい頃すごい熱く語られてたんで、覚えちゃったって感じですね」
「刀が好きなんて珍しい人だね、まぁ、私もある人に刀の良さを語られて割と好きになったがね」
「えっと、本当にこの刀貰ってもいいんですよね」
俺は王様が刀が好きということを聞いて少し貰うことに動揺してしまった
「あぁ、いいのだよ、使わずに飾っておくよりも使ってもらった方が刀も嬉しいだろうからね」
王様普通にいい人じゃん、さっき心の中で暴言いってごめんな、ほんとありがとう
「それじゃあ私はそろそろ行かせていただくぞ、健闘を祈るぞ、それとその刀には私の命と元勇者の意志が詰まっているからな、本当に大切に使ってくれよ」
王様は最後にかなり真面目な声でそう言って、護衛を連れて外へ出て行った
しっかりこの刀を使わないとな、俺は王の最後の一言でそう感じさせられた、なんか分からないけどすごいあの言葉に魂みたいなのを感じさせられたんだよな、やっぱあの王様ってすごいんだな
「いやぁー、俺結構いい刀貰っちゃったんじゃない?」
「いいなんてもんじゃないわよ、それはこの世に存在する中でも恐らくtop3には入るほどいいもの武器よ」
「そうですよ春夜さんその刀は魔王戦には使われなかったものの元勇者が魔王幹部などを切り裂いた恐ろしい武器ですよ」
「それにその刀を渡すなんてね、その刀は何度も色々な盗賊などに狙われてね、それでもずっと王が命を懸けて守ってきたその刀を春夜なんかにね…」
マジかよ、俺相当すごいもの貰っちゃったぽいな…
ただなんで元勇者はこの刀を魔王戦に使わなかったんだろ
「あ、そういえばさ、珍しくスピカ緊張してたな、やっぱりあの王様ってすごい人なの?」
「いや、春夜さん、あの王えっと、大体察してると思うけど、名前はアクベンスっていうんだけど確かにあの人もまぁまぁ凄い人だけど私が緊張していたのは別の理由よ」
やっぱアクベンスで名前であってたか、つまりあの黒鎧は名前で呼ぶこと許されてるんだな、なるほど
「で、別の理由とは?」
俺がそうスピカに問いかけるとスピカは少し険しい顔をした
「あの王についていた護衛の黒い鎧着た人ね…彼は冒険者ランクS級兼冒険者ランキング25位、通称"月光の黒光りよ」
「は?」
なんか色々と始めて聞くことばかりで戸惑った俺の第一声はそれだった
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「アクベンス様、本当に良かったのですか?」
「私はさっきも言ったように彼に元勇者と同じ匂いがしたのさ、まぁ、とどめを刺されたのはあの言葉だったがな」
そう言った王様の脳内では春夜の言った「俺魔王倒さなきゃいけないんで」という言葉がフラッシュバックされていた
「言葉、ですか…」
「あぁ、昔の事を思い出された、まぁ、彼は俺の親友と同じ事を言った、ただそれだけのことなのだがな、きっと彼は黒光り君の事も超える男になるぞ、君ももっと強くならなくてはな」
「そうですか、私は抜かれる気がしませんが、私はもっとレベルを上げますよ、強くなればあの方もきっと私のことを認めてくれるでしょうしね」
その時の王アクベンスは話はあまり頭に入ってきていなかった、なぜなら彼は過去の一部分ことを思い出していたからである
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「なぁアクベンスこれはお前が持っていてくれ」
「なぜだ?この刀はお前が1番大事にしてる刀ではないか、なぜその刀を魔王との戦いに使わないんだ」
俺がそう彼に問いかけると彼はこう答えた
「俺はこの刀を魔王に使いたくない、もしかしたら魔王が武器とかを消滅させるスキルとか持ってたら怖いだろ?だからお前に預ける、これは俺の命みたいなものだ大切に保管してくれよ」
「あぁ、分かった、お前が取りに帰ってくるまで俺の命に代えても守り抜こう」
彼は魔王に挑み勝ったことは世界中に知れ渡った彼の親友である俺はとても誇らしかった、そしてとても彼が刀を取りに帰ってくるのを楽しみにしていた
しかし彼が刀を取りにくることはなかった―――
そして俺が彼と同じパーティだった者に彼の居場所を聞きに行った時に教えて貰ったのは彼の死の知らせだった
超お久しぶりです、これから一週間に一度の更新となります。これから復活です、読んでくれてる方いらしたら本当に申し訳なかったです




