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負け組奴隷生産職は『武具生成』チートで成り上がる ~無限に生産できる最強装備なら復讐も簡単です~ 作者:八神鏡
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第六話 魔族の面々

「一応、俺のスキルを簡単に説明しておく」

 俺を見つめる四人の魔族へ、『武具生成』スキルについて説明する。

 変に疑われるのは得策ではないと思った。信用できないから武具を使わない、なんて言われた俺がここにいる意味がない。

 本当は俺に関する情報をなるべく与えたくなかったが、こればっかりは仕方ないだろう。
 しっかり武具を使用してもらわなければ、俺が困る。

「どんな武具でも生成できる生産系統のスキルだ。生成する武器は形状、付与属性、効果、性能、数量などを任意で決定できる。今からお前らがこの包囲網を脱出するだけの装備を生成してやる」

「なるほど……ぼくの背後をとった時も、隠密用の効果が付与された装備を生成して着用していたわけか。なかなか、万能にしていい力だと思う」

「ああ。その通り、俺の力なら何でもできる。だからお前らは俺の力を信用して、しっかりと逃げろ。そのために……お前らの特徴を教えてくれ。それを活かす武具を生成するから」

 先程、魔王には俺の力を見せつけるために適当な武具を生成したが、本当は各々の特徴にあった武具にした方が良い。

 その方がより円滑に包囲網を突破できるだろう。

「まずはお前……褐色のメイド服。どんな武器がほしい?」

「ひぐぅ。ま、魔王様っ……初めて男性の方に話しかけられてしまいました。どうしましょうかっ」

 彼女は話しかけるとビクンと体を跳ねさせた。
 こんな状況なのに何を言っているんだか……

「彼女はイルファ。種族はダークエルフ……の、ハーフになるのかな? 見ての通り箱入り娘で、ぼくのお世話役さ。男性に対して免疫がないから話しかける時は気を付けてくれ」

「……こいつにはどんな武具を作ればいい?」

「そうだね。彼女はあまり戦うのが得意じゃないから、さっきぼくに作ってくれたような攻撃用の武具と、あとは移動速度と防御力が向上するものがあれば速やかに逃げられると思う」

 どうやら、このイルファとやらは戦闘が得意な魔族ではないようだ。
 メイド服を着ていたのはそういう意味だったのか。

「そっちの獣耳は?」

「にゃ……?」

 俺の音場に、獣の耳と尻尾を付けた魔族が首を傾げる。
 いや、どうして不思議そうな顔をしているんだ……話を聞いてなかったのだろうか。

「彼女はカリノ。猫の獣人さ……ぼくのペットだよ。かわいいだろう」

「こいつも、戦えないのか?」

「その通りさ。だから、この子にもイルファと同じような武具を作ってほしい」

 魔王の言葉を聞いて、俺は悪い予感を覚えた。
 もしかして、だが……

「おい、そこの露出魔も、戦えないタイプか?」

「のう、小僧? わらわは露出魔ではない。ユウギリじゃ……まぁ、戦えないのは本当じゃがな」

「彼女はぼくの教育係だよ。君の言葉通り戦うことは彼女も得意じゃない。イルファ、カリノと同じような武具を作ってくれると嬉しいよ」

 生き残った四人の内、三人が非戦闘タイプらしい。
 想像以上に最悪な状態である。

「他に、戦えるやつはいないのか? たった四人なのか?」

 そもそもの話、魔族の残党と言っても数が少なすぎる。
 他の魔族がいないのだろうか。

「男の、戦える魔族とかはどうした?」

「死んだよ。ぼくを助けるために」

 問いかけに、魔王は平然と答える。

「そもそも、ぼくはつい先日まで誘拐されていたんだ……カリノとイルファも一緒に、ね。もう少しで君たちの国に到着するというところで、男魔族一同がそれを阻んだ。ユウギリはその時にやって来て、ぼくを逃がす手引きをしてくれた。おかげでどうにか逃げ出せたが、男魔族はみんな殺されたよ」

 魔族は追い込まれている。

「もともと、人間側の執拗な侵攻のせいで、魔族の成人男性は数を減らしていたが……今回の件でとうとういなくなってしまったよ。故郷はもう、女子供だらけさ」

 俺の想像以上に、壊滅寸前のようだ。

「まったく……君たちの王も物好きだよね。どうしてもぼくを奴隷にしたいらしい……いやはや、捕まったら何をされるか、想像しただけで吐きそうだよ」

 ……なんとなくだが、全容がつかめた気がした。
 今回、王族が過剰なまでの戦力を投入したのは、この魔王を捕獲するためだ。

 恐らくは、王が魔王の身を狙っている。彼女の容姿は確かに美しい。
 そのために、今代の魔王は魔族を執拗に狙っていたらしい。

「すまないね、君には迷惑をかける……あと、ありがとう。本当に助かったよ……ぼくは魔王だけど、一応は女の子なんだ。ちょっと、怖かった」

 感謝の言葉に、しかし俺は顔をしかめる。

「お前らの事情なんてどうでもいい。感謝も要らないと言ったはずだが?」

「冷たいなぁ。それでも、救われたのは事実さ……君の言う通りに動くよ。幸いにして、ぼくは戦える。君の生成する武具があれば、恐らく勇者パーティーを振り切ることも可能なはずだから」

 とにかく、魔王は勝手に恩義を感じてくれているようで、俺の言う通りにしてくれるらしい。
 何はともあれ、俺の目的は復讐だ。

 そのために動いてくれるのなら、それだけで良い。

 プロエリウム家を潰す。
 そのための準備は、しっかりと整いつつあった――
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