挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
負け組奴隷生産職は『武具生成』チートで成り上がる ~無限に生産できる最強装備なら復讐も簡単です~ 作者:八神鏡
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

50/58

第四十九話 勇者パーティーへの復讐 その二

「っ……どこだよ、ここはっ」

 薄暗い部屋の中に、あいつがやって来た。
 Aランクスケルトンが強引に連れてきた相手は――勇者パーティーの僧侶だ。

 ここはダンジョンの隠し部屋の一つである。
 こいつらがいた通路には隠し扉があり、そちらからスケルトンが飛び出て僧侶をこの部屋に引きずり込んだのだ。

 他の奴ら――戦士、魔法使いも同様に、Aランクスケルトンが別の隠し部屋へと引きずり込んでいるだろう。レイラがそうするように命令していた。

 これらは全て手順通りである。

 唯一、勇者だけはAランクスケルトンが不意を突こうとも抵抗される危険性があったので、あいつは放置することにしている。僧侶、戦士、魔法使いを片付けた後に、ゆっくりと勇者をいたぶればいいのだ。

 これで、分断は成功だ。
 勇者パーティーは全員が相当な力の持ち主ではあるものの、個々で考えると勇者だけが飛びぬけて強い。その他三人は、分断してしまえば大して怖い敵ではなくなるのだ。

 このあたりも考慮して作戦は練っている。
 勇者パーティーに、復讐するために――準備は整えておいたのだ。

 さぁ、始めよう。
 俺が受けた屈辱を、こいつらにもしっかり味わってもらおうか。

「『明かりを灯せ』」

 命令を下すと、スケルトンの一体が松明に火をつけた。
 そしていよいよ、俺と僧侶は顔を合わせた――

「は、ちょっ……生きてたの!?」

 僧侶は俺を見てとても驚いているようだった。
 死んだと信じていたのだろう。

「おかげさまでな」

 皮肉交じりに言葉を返して、俺は僧侶を睨む。

「ふーん? 僕らに殺されかけたから、その仕返しかな?」

 やつも、俺の殺意を感じ取っているようだ。

「なんだい? もしかしてこの部屋におびき出したのは、罠のつもりなの? ばーか! 僕がお前なんかに負けるわけないだろっ」

 しかし、僧侶は俺をバカにしたように嘲笑う。
 整った美しい顔が、醜く歪んでいた。

 ああ……良かった。
 正直、年下のこいつをなぶるのには少し抵抗がある。でも、こんなに汚らしい表情を浮かべてくれるのなら、罪悪感もなくなるというものだ。

 遠慮なく――殺してやろう。

「【雷矢射出ショット】」

 まずは軽く、雷の矢を放っておいた。
 俺が現在持っている武器は、勇者パーティーと一緒に行動していた時に使っていたのと同じ大弓である。

 あえて、今回の復讐ではこれで戦うことにしていた。
 その他の装備はない。弓のみを掲げて、俺は僧侶と対面していたのである。

「【シルト】!」

 俺の一撃に対して、僧侶は杖を掲げて魔法を唱えた。
 なるほど、個人でも戦う術は持ち合わせているのだろう。魔法陣のような障壁によって、俺の攻撃は防がれた。

「お前の攻撃なんてまったく効かないよ! 僕を舐めるなっ」

 一応、全力の一撃だったのだが……まったく効いてなかったらしい。
 とはいえ、それは当たり前か。


【武具生成スキル・発動】
『形状:神官服』
『付与属性:なし』
『特殊効果1:筋力上昇』
『性能1:魔法ダメージ軽減』
『性能2:物理ダメージ軽減』
『性能3:防御力上昇』
『性能4:防御力向上』
『性能5:防御力倍加』
『性能6:防御力増加』
『性能7:重量軽減』
『性能8:耐久力上昇』


 そう。こいつが現在着用しているのは、以前俺が生成した防御性が高い神官服である。これのおかげでダメージが通らなかったのだろう。

 自分が生成した武具なのだが、やっぱり素晴らしいな……そんな武具をこんな奴に与えたことが、残念で仕方なかった。

 まぁいい。
 高い防御力があるということは――即ち、それだけ長くいたぶれるということなのだから。

「へへっ……僕はこう見えて、肉弾戦も結構できるんだよ? 勇者さんほどじゃないけど、僕だって天才って呼ばれてるんだ。奴隷如きにはどうしようもできないと思うけど?」

「そうか……そうだな。俺では、お前に勝てないかもな」

 僧侶の言葉を受けて、俺は頷いてやった。
 それが予想外の反応だったのか、僧侶は怪訝そうに眉をひそめた。

「身の程を弁えているのは、いいことだね。だったら、大人しく死んでくれる?」

「ああ、それは無理だな。だって――お前が死ぬんだから」

 そう言葉を発してから、俺は命令を下した。

「『出ろ』」

 直後――部屋に出現したのは、十体のスケルトン達。
 しかも、俺の生成した武具を着用している、Aランクスケルトンである。

「っ……!?」

 突然現れたスケルトンに僧侶は驚いているようだ。
 今までは隠密用の装備を着用させて、隠れているように命じていた。だが、俺がの命令で隠密用の装備を脱ぎ捨て、姿を現したということである。

「へ、へー? スケルトンが、お前の切り札? そんな雑魚に、僕がやられるわけないだろ!」

 驚きはしたようだが、僧侶は未だに俺を舐めていた。
 そろそろ、立場を分からせてやるか。

「『……右腕を、切断しろ』」

 命令を下す。
 それだけで、十体のスケルトンは連携して僧侶に襲い掛かった。

「――は?」

 僧侶が反応する暇すら与えることなく。
 Aランクスケルトン達は――やつの右腕を、切断した。

「俺は、お前に勝てないかもな」

 呆然とする僧侶に、俺は嘲笑を返してやった。

「でも、このスケルトン達なら――俺の生成した武具を装備しているスケルトンなら、お前も殺せるだろう。楽しみに待っておけ」

 始めよう。
 さぁ、復讐の時間だ――
お読みくださりありがとうございます!
よろしければ、評価やブックマークをしていただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ