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負け組奴隷生産職は『武具生成』チートで成り上がる ~無限に生産できる最強装備なら復讐も簡単です~ 作者:八神鏡
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第四十四話 事前準備

 さて、勇者パーティーについての情報も得たところで。
 まずやるべきことは、あいつらを魔王城におびき寄せることだろう。

 だが、それについて実は問題があった。

「アーム、城内を確認してみたんだけど、勇者たちが欲しそうなお宝はなさそうだね」

 魔王城の一室で、俺とレイラは言葉を交わす。ここは玉座が置かれていた場所なので、恐らくはかつての魔王の私室だろう。テーブルや椅子なども置かれているので、ありがたく使わせてもらっていた。

「やっぱりか……」

 そう。城内には宝石などの宝こそあるが、金のある勇者たちが欲しそうなお宝がないのである。あいつらは強欲なので、希少性の高いアイテムなどあれば魔王城に来るはずだ。

「仕方ない……俺が、それらしい武具を生産する」

「でも、彼らは君の武具を装備しているんじゃないのかい? 本当に来るかな?」

「そこは、少し不安だが……うーん、実用的な武具というよりは、装飾品として価値がありそうな武具にしてみるか」

 無いのなら、俺の力で生産すればいい。
 そういうことで、早速作ってみた。


【武具生成スキル・発動】
『形状:ダイヤの剣』
『付与属性:なし』
『特殊効果:なし』
『性能:なし』


 いつもはデザインなどは適当というか、それっぽい形状をイメージして生成していた。しかし今回はあえて豪華そうな形状をイメージして、かつ材質まで指定しながら『武具生成』スキルを発動した。

 結果、どうにか生産することに成功したわけだが。

「おー! すごいなっ……ぐへへ。き、君がいれば、お金に困らなかったりするんじゃないかな!?」

「レイラ……変な顔になってるぞ」

 宝石の剣を見てグヘグヘ笑っているレイラはさておき。

「……結構、疲れる」

 俺は、何とも言えない疲労感に襲われていた。
 材質やデザインなんかを指定すると、どうやらかなり疲れてしまうみたいだ。今までは武具を作りすぎた時などに感じていたが、まさかたった一本の剣を作るだけでここまで疲れるとは思わなかった。

「連続しては作れないし、大量に作るには時間が必要だな。効果を付加することもできなかったし……」

「ふむ……なるほどなぁ。君の力はあくまで『武具』を生産する力であって、『装飾品』を生産する力ではないからね。過剰に力を使ってしまう、ということになるのかな」

 レイラは俺の状態を見て、心配そうにしてくれた。

「大量に作れたら、魔族の助けになったかもしれないのに……ごめんな」

「何を言ってるんだ、アーム。ぼくはお金より君の体調の方が心配だから、無理しないでくれよ? 謝る必要もないさ」

 相変わらず、レイラは優しい言葉をかけてくれる。それが嬉しかった。

「ともあれ、少量でもいいからこういった武具が作れるのなら……勇者たちをおびき寄せることもできるんじゃないかな?」

「ああ……あいつらは、来る」

 少しの間だが、パーティーとして一緒に活動していたのだ。
 なんとなく、やつらが来ることは確信できていた。

 さて、餌も確保できたところで……次に考えるべきは、この魔王城に人を集めることだろう。

 俺の想定としては、初めに魔王城の噂を流して冒険者たちを集める。そうすれば、お宝を持ち帰る冒険者たちを見た勇者たちが魔王城にやって来ると考えていた。

 そのことをレイラに話すと、彼女は頷いて色々とアドバイスをくれた。

「なら、ゲートの存在を冒険者たちに周知させる必要がありそうだね。ぼくのスケルトンも、城内にしっかり配置しておこう。設定としては、スケルトンの跋扈する魔王城ってところかな? まずは君の装備をつけていないスケルトンを配置することで、この魔王城が大して危険じゃないと勘違いさせるのもいいかもしれない」

「それはいいな……で、勇者たちが来たら、うまく誘導してAランクスケルトンと戦わせると、良さそうだ。そういった部屋を用意しよう」

「そうだね。ダンジョンには面白い仕掛けが結構あったから、それを利用したら上手くいくと思う。勇者たちを分断して、個で処理すると楽そうじゃないかな?」

 レイラは俺よりも頭がいいので、色々と面白そうなアイディアを出してくれる。自然と会話も弾んだ。

 彼女は魔族の王として、人間側に苦渋の思いをしていたのだ。俺の復讐にもかなり協力的で、心強かった。

 元奴隷の俺はあまり頭が良くない。でも、レイラの助けがあるのなら……きっと、復讐も成功するかもしれない。

 いや、成功する。そう断言しておこう。

 だから、しっかりと準備を徹底しようと思った。
 装飾品として価値の高い武具を作り、レイラにはスケルトンを魔王城に配置してもらって……ダンジョンの構造も弄りたいところだ。ゲートの調整も必要である。

 やることは多い。でも、復讐のためなら、これくらい大変だとは思わなかった――
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